日本獣医師会雑誌
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63 巻, 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
日本産業動物獣医学会誌
  • 佐々木 羊介, 塚原 健史, 纐纈 雄三
    原稿種別: 原著
    2010 年63 巻3 号 p. 187-190
    発行日: 2010/02/20
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,離乳後6日以内交配母豚割合(PSW6)について,3農場グループと4期間グループでの違いを産次ごとに比較することであった. 農場グループは年間種付け雌豚当たり離乳子豚数の上位と下位25%値で,高・中・低繁殖成績農場に分類した. 4期間グループは離乳月を1~3月,4~6月,7~9月,10~12月に分類した. 112農場における2005年分娩の71,451回の離乳後の交配記録を用いた. 平均PSW6(±標準誤差)は82.9(±0.14)%であった. 7~9月の離乳母豚は,全産次で10~12月の離乳母豚よりPSW6が低かった. 高繁殖成績農場では,5産以上では,どの4期間でも離乳母豚でPSW6に差がなかった. 繁殖成績を上げるために,7~9月でもPSW6をあげる飼養管理が望まれる.
  • 坂本 礼央, 大林 哲, 古林 与志安, 松本 高太郎, 石井 三都夫, 猪熊 壽
    原稿種別: 短報
    2010 年63 巻3 号 p. 191-193
    発行日: 2010/02/20
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー
    チミジンキナーゼはDNA合成に関わる酵素の一つであり,近年牛白血病の発症マーカーとして利用できることが報告されている. 今回,牛白血病ウイルス汚染農場において,本酵素の活性を測定することにより,牛白血病罹患牛の早期摘発を試みた. その結果,臨床症状は示さなかったものの,地方病性牛白血病に罹患していた10歳9カ月齢のホルスタイン種雌牛を摘発できた. 牛白血病ウイルス汚染牛群における本酵素活性の測定が,地方病性牛白血病罹患牛の早期摘発に臨床上有用であることが本研究により示唆された.
  • 谷 峰人, 林田 拓也, 友川 浩一郎, 水戸 康明, 舩越 大資, 谷 千賀子, 北原 豪, 上村 俊一
    原稿種別: 短報
    2010 年63 巻3 号 p. 194-197
    発行日: 2010/02/20
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー
    西南暖地の低地(標高38m)に位置するA酪農場(飼育経産牛117頭,夏季の平均気温27.5℃)と同・山地(標高795m)に位置するB酪農場(77頭,同23.2℃)について,季節,気温湿度指数(THI)および泌乳時期が受胎率に及ぼす影響を2001年4月~2009年3月の8年間にわたり,のべ3,581頭について調査した. 年間発情発見率の平均は,A,B酪農場それぞれ39.1%,40.9%で差はなかった. 受胎率はA酪農場ではTHIが72を越えると20%以下となり,夏季に泌乳時期が51~110日のもので14.2%となり,秋~春季の32.8%より有意(P <0.01)に低下した. しかし,B酪農場では夏季と秋~春季による違いは認められなかった. 以上のように,西南暖地の低地に位置する酪農場においては夏季に泌乳時期が51~110日のものでは受胎率が低下し,暑熱が繁殖成績の低下する大きな要因であることが判明した.
  • 谷村 信彦, 久保 翠, 中谷 英嗣, 庄山 剛史, 山口 博之, 小川 寛大, 矢野 敦史, 中村 博, 津波 修, 稲見 健司, 岡部 ...
    原稿種別: 資料
    2010 年63 巻3 号 p. 198-204
    発行日: 2010/02/20
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー
日本小動物獣医学会誌
  • 小沼 守, 小野 貞治, 石田 智子, 渋谷 久, 佐藤 常男
    原稿種別: 短報
    2010 年63 巻3 号 p. 205-207
    発行日: 2010/02/20
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー
    3歳齢,避妊済み雌,体重800gのフェレット(Mustela putorius furo)が,食欲廃絶,悪心,腹部膨満や腹部痛を主訴に来院した.精査により,脱水,高血糖,高インスリン血症,腹腔内リンパ節の腫脹,脾腫が確認され,腹部X 線検査において消化管閉塞を疑う結果が得られた.開腹手術を行ったところ,脾臓の一部に腫瘤が確認された.膵臓は硬化し,膵臓周囲の脂肪が重度の炎症を呈し,腫脹した膵十二指腸リンパ節が十二指腸の一部を圧迫していた.摘出した脾臓,膵十二指腸リンパ節,膵臓左葉の病理組織学的検査により,脾臓は髄外造血,膵十二指腸リンパ節は反応性過形成,膵臓は慢性膵炎と診断された.手術翌日には臨床症状が改善した.本症例は慢性膵炎による膵十二指腸リンパ節の腫脹が消化管閉塞を発現したものと考えられた.
  • 伊藤 祐典, 渡邊 一弘, 森 崇, 山田 茂夫, 鈴木 雅也, 星野 有希, 岩谷 直, 丸尾 幸嗣
    原稿種別: 短報
    2010 年63 巻3 号 p. 208-210
    発行日: 2010/02/20
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー
    外傷により後天性口蓋欠損を生じた猫および口腔内の悪性メラノーマに対する放射線治療,局所的化学療法により後天性口蓋欠損を生じた犬に対して,シリコン系義歯床用長期弾性裏装材を用いて口蓋キャップを作成し,長期間の使用経験を得た.外傷性口蓋欠損の猫においては口蓋欠損の外科的整復を繰り返したが治癒せず,口蓋キャップを装着した.その後2年以上の長期にわたり,口蓋キャップは使用が可能であった.口腔内腫瘍の犬においては放射線治療により生じた後天性口蓋欠損に対して口蓋キャップを装着した.その後,腫瘍の再発により複数回の口蓋キャップ作成を行い,1年以上にわたりQOLを維持できた.口蓋キャップは比較的短時間の鎮静麻酔で作成が可能であり,裂開を繰り返す口蓋欠損や積極的な治療が必要な口腔内悪性腫瘍の治療後に生じた口蓋欠損の修復に対して有用性が高く,今後もさらなる適用が望まれる.
  • 丸子 理恵, 秋吉 秀保, 中西 等, 桑村 充, 山手 丈至, 青木 美香, 大橋 文人
    原稿種別: 短報
    2010 年63 巻3 号 p. 211-214
    発行日: 2010/02/20
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー
    6歳齢,雌の雑種が,左耳後背部の腫脹を主訴に来院した.身体一般検査の結果では左外耳孔が認められなかった.CT検査およびMRI検査では耳道内および鼓室内に内容物が充満しており,その細胞診ではケラチンの残屑がみられただけであった.左耳道は囊胞状に腫脹し,周辺組織を圧迫していたことから,全耳道切除術および鼓室胞切開術を行った.術中,耳道内および鼓室胞内には,黄緑色のチーズ状の物質が占拠していた.病理組織学的検査では,耳道内の皮膚は褶曲状を形成し,その内側に耳垢が集積していた.これによって画像検査および術中にみられた占拠物質は,残屑ケラチンであることが判明した.ケラチンの残屑に対する二次的炎症が散見されたが,耳垢から細菌は検出されなかった.以上の結果から,本症例は先天性耳道閉鎖を疑った.本症例は術後順調に経過している.
日本獣医公衆衛生学会誌
  • 酒見 蓉子, 御囲 雅昭, 篠田 浩二郎, 村松 康和, 上野 弘志, 田村 豊
    原稿種別: 短報
    2010 年63 巻3 号 p. 215-218
    発行日: 2010/02/20
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー
    乳房炎由来細菌の薬剤感受性状況と,薬剤耐性化による公衆衛生上のリスクを評価する目的で,平成18 年6月~9月に北海道石狩地域で発症した牛乳房炎由来Escherichia coliおよびKlebsiella 属菌について薬剤感受性試験を行った.抗菌剤は,動物用および医療用の18種類を供試した.供試した106株のE. coli中29.2%,34株のKlebsiella 属菌中91.2%に耐性株を認めたが,E. coliは家畜由来指標細菌の耐性率より低く,E. coliKlebsiella 属菌ともに二次選択薬である動物用抗菌剤に対してすべて感受性であった.したがって,該当地域における牛乳房炎由来E. coliおよびKlebsiella属菌の人の健康への直接的な影響は少ないと考えられた.
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