腎性高血圧の神経調節の病態を解明する目的で,正常犬および腎不全モデル犬で腎除神経を行い,腎排泄機能,血圧および心拍変動解析について比較検討した. 正常犬の腎除神経前後で比較した結果,腎機能に影響せず,血圧ならびに血漿レニン活性は有意に低下(
P <0.05)し,心拍変動解析では,交感神経優位を示す所見が得られた. 正常犬と腎不全モデル犬を比較した結果,腎排泄機能は低下し,血圧ならびに血漿ノルエピネフリン濃度は有意に上昇(
P <0.05)した. さらに,腎不全モデル犬の腎除神経前後で比較した結果,腎機能を悪化せず,平均血圧,拡張期血圧ならびに血漿レニン活性が,有意に低下(
P <0.05)した. 心拍変動解析は,副交感神経優位を示した. 以上の結果から,腎神経は血圧調節ならびに腎性高血圧の病因に重要な役割があり,その要因は血漿レニン活性ならびに血漿ノルエピネフリン濃度が関与していると考えられた.
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