日本獣医師会雑誌
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64 巻, 9 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
産業動物臨床・家畜衛生関連部門
  • 村田 大紀, 三浦 直樹, 松元 光春, 三好 宣彰, 藤木 誠, 三角 一浩
    原稿種別: 短報
    2011 年64 巻9 号 p. 703-707
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
    調教中に転倒し,後肢の腰フラ様蹌踉(よろめき)を伴う混跛を呈した馬の症例に対して画像検査を実施した.脊髄造影検査では,第6頸椎と第7 頸椎の間(C6-C7)において造影剤の拡散が背側方向から障害されている所見が得られた.剖検時に行った頸椎及び胸椎(T)のコンピューター断層撮影(CT)検査では,C6-T2におけるすべての左側前後関節突起間隙に開大の所見が確認された.また,第1胸椎(T1)の左側前関節突起の変形と骨折片も確認された.さらに,C6-C7 において背側から軟部組織と思われる領域が脊髄を圧迫している所見が得られた.脊髄の病理組織学的検査では,C6-C7 における左側の側索から背索にかけて脊髄症の所見が得られた.以上より本症例は,転倒による頸胸弯曲部の外傷性椎骨骨折及び骨変化による椎骨列の異常に伴い軟部組織が脊柱管へと押し出された結果,圧迫性脊髄症を呈したと考えられた.
  • 竹内 俊彦, 吉本 薫, 駒形 真, 福中 守人, 古林 与志安, 松本 高太郎, 猪熊 壽
    原稿種別: 短報
    2011 年64 巻9 号 p. 708-711
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
    5歳5カ月齢のホルスタイン種雌牛が,発熱,食欲不振及び胎盤停滞を呈した.悪露排出及び子宮の腫脹は治療で改善がみられなかった.体表リンパ節の腫大はみられなかったが,直腸検査で子宮の硬結を認めたため,牛白血病を疑った.病理解剖では腹腔内リンパ節の腫大,胃漿膜面の腫瘤形成及び子宮壁の肥厚が認められた.また,組織所見ではこれら組織へのリンパ球様腫瘍細胞の浸潤が認められた.腫瘍細胞はB細胞マーカー陽性であった.牛白血病ウイルス(BLV)抗体は陰性であったが,末梢血のBLVプロウイルス検査では陽性が確認され,本症例におけるBLVの関与が示唆された.
  • 西貝 正彦, 田中 知己, 加茂前 秀夫
    原稿種別: 短報
    2011 年64 巻9 号 p. 712-714
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
    GnRH投与が凍結胚移植の受胎率に及ぼす効果を明らかにする目的で黒毛和種受胚牛80頭を無作為にA,B群に区分し,発情後6日にGnRH群40頭にはGnRH類似体(酢酸フェルチレリン)100μg,対照群40頭には生理食塩液2ml を筋肉内に注射し,発情後7日に胚移植を行った.発情後14日に両群の各10頭について卵巣の状態と血液中プロジェステロン(P4)濃度を調べた.胚移植後40~50日に妊娠診断を行った.その結果,誘起黄体の形成がGnRH群の90%(9/10頭)にみられたが,対照群ではまったくみられなかった.血中P4濃度の平均±標準偏差はGnRH群が4.57 ±1.55,対照群が3.72±2.39ng/ml,受胎率はGnRH群が50.0%,対照群が40.0%であり,有意差は認められなかった.これらのことから,凍結胚移植前日にGnRH類似体を投与することにより新たに黄体が形成されることが認められたが,血中P4 濃度上昇効果及び受胎率向上効果はみられなかった.
  • 木村 久美子, 播谷 亮, 藤野 晃司, 村上 丹穂, 油谷 奈美, 木戸部 俊治, 松本 瞳, 赤沼 保, 小山 朗子, 柴田 淑子, 別 ...
    原稿種別: 資料
    2011 年64 巻9 号 p. 715-720
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
小動物臨床関連部門
  • 入交 眞巳, 中西 コスモ, 渡辺 宏, 松浦 晶央, 山﨑 淳, 大西 良雄, 甫立 孝一
    原稿種別: 原著
    2011 年64 巻9 号 p. 721-727
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
    本研究はペットとして飼われている犬の飼育者に対して,犬飼育に関する意識調査をアンケート方式において行った.青森県内に住む犬飼育者を対象に29の設問のアンケート用紙を動物フェスティバルや動物病院で配布し,471名の犬飼育者から回答を得た.回答者の7割は女性で,年齢は30~40代が多く,家族とともに暮らしている人が9割を占めた.犬飼育の理由としては,自分か家族が動物好きだからが5割以上を占めた.不妊去勢手術に対し75%が賛成しているが,実際に処置している飼育者は4割弱であった.飼い犬に所有者明示をしている人は3割できわめて少なかった.獣医師会や環境省の啓発にもかかわらず,不妊去勢手術実施や所有者明示の割合が少なかったことから,獣医師は地域社会に対しこれまで以上に正しい犬飼育の教育と啓発を行っていくべきである.
  • 有田 申二, 有田 昇, 日笠 喜朗
    原稿種別: 原著
    2011 年64 巻9 号 p. 728-732
    発行日: 2011/09/20
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
    原因の異なる急性うっ血性心不全の犬5 頭が来院し,身体検査,血液検査,X線検査,血圧測定及び心エコー検査により,1頭は肺水腫を伴う左心不全及び4頭は肺高血圧症を呈した右心不全と診断された.ミルリノンとカルペリチドの低用量併用療法は,血圧と心拍出量の減少並びに腎不全の悪化を生じることなく,心拍数,左室拡張末期圧,三尖弁逆流速及び肺動脈圧を低下し,心不全の改善が認められた.本併用療法は,犬の慢性心不全の急性増悪期に対して有効な治療法となることを示した最初の報告である.
獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
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