島根県におけるつつが虫病の病原体調査を臨床検体及び野鼠検体を用いて行った.血清抗体価による感染種推定で患者25名中23名(92%)で
Orientia tsutsugamushi 血清型Karpの感染が考えられた.また患者の臨床検体から
Orientia tsutsugamushi シークエンス型としてKarp 型のサブタイプであるJapanese Karp type 2(JP-2),Gilliam 型のサブタイプであるJapanese Gilliam(JG)及び韓国で報告のある
Orientia tsutsugamushi Yeo-joo が見出された.
Orientia tsutsugamushi Karp 型JP-2及びGilliam 型JGは県内で捕獲されたアカネズミ(
Apodemus speciosus)からも検出されたことから,アカネズミがこれら病原体の自然界における維持に関与していることが推察された.
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