日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
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66 巻, 4 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
産業動物臨床・家畜衛生関連部門
  • 入部 忠, 大谷 研文, 宮崎 綾子, 芝原 友幸, 谷村 信彦
    原稿種別: 原著
    2013 年66 巻4 号 p. 243-247
    発行日: 2013/04/20
    公開日: 2013/07/06
    ジャーナル フリー
    山口県の山麓で発見された野生雌イノシシ1例が衰弱死したため,病性鑑定を実施した結果,外部及び内部寄生虫性病変に加え,全身の細網内皮系細胞等に大型の好塩基性核内封入体を伴う病変が認められた.本症例は,免疫組織化学的染色,透過型電子顕微鏡,ウイルス学的及び遺伝学的検査とあわせて,イノシシの豚サイトメガロウイルス感染症と診断された.2011年度に山口県で捕獲されたイノシシ血清30例でさらに調査を行った結果,2例で本ウイルス遺伝子が確認された.これら3例(死亡1例と血清材料2例)の遺伝子配列をもとに分子系統樹解析を行った結果,それぞれが遺伝学的に離れており,県内のイノシシにおいて遺伝学的に多様なPCMVが感染している可能性が示唆された.本症例は,イノシシにおいて豚サイトメガロウイルス感染症と病理学的に初めて診断された事例である.
  • 阿部 祥次, 小池 新平, 半田 真明, 蓼沼 亜矢子, 田中 理栄子, 市川 優, 湯澤 裕史
    原稿種別: 短報
    2013 年66 巻4 号 p. 248-251
    発行日: 2013/04/20
    公開日: 2013/07/06
    ジャーナル フリー
    正常に出生した黒毛和種の子牛が生後すぐに起立不能を呈し,4日後に死亡した.細菌学的検査の結果,脳,肺,腎臓及び脾臓からMannheimia属菌が分離された.分離菌は当初,生化学的性状試験によりMannheimia haemolyticaと同定されたが,16S リボゾームRNAの遺伝子配列解析の結果,M. varigena(M. v)と再同定された.病理組織学的検査では,化膿性髄膜炎,化膿性ブドウ膜炎及び急性壊死性肺炎が観察された.免疫組織化学的染色では,脳,眼球及び肺にM. v陽性抗原が確認された.母牛からもM. vが分離され,感染源と考えられた.今後,本菌の病原性や保菌状態等について調査する必要が示唆された.
小動物臨床関連部門
  • 大橋 英二, 合山 尚志, 古林 与志安
    原稿種別: 短報
    2013 年66 巻4 号 p. 253-256
    発行日: 2013/04/20
    公開日: 2013/07/06
    ジャーナル フリー
    4歳,避妊手術済雌のフェレットが3日間の食欲低下を主訴に来院し,身体検査及びX線像により左腎領域に巨大な腫瘤を認めたため開腹手術を行った.周囲組織と重度癒着した腫瘤が腹腔内を占拠し,左腎が腫瘤内に埋没していたため,左腎の合併切除により腫瘤を摘出した.術中に左側副腎は見られなかった.病理組織学的に,表皮・皮膚付属器様組織,骨・軟骨様組織,神経様組織,腸上皮様組織及び眼杯様構造など成熟した多彩な組織が混在し,奇形腫と診断した.腫瘍組織内に副腎組織は認められなかった.本腫瘍の発生母地は明確にできなかった.術中に左側副腎を確認できなかったことから,左側副腎由来であったと推測された.
  • 小出 和欣, 小出 由紀子, 浅枝 英希, 矢吹 淳, 山根 義久
    原稿種別: 短報
    2013 年66 巻4 号 p. 257-262
    発行日: 2013/04/20
    公開日: 2013/07/06
    ジャーナル フリー
    4カ月齢の雌のチワワが発育不良,腹水貯留並びに高アンモニア血症の精査のために来院した.カラードップラー検査を併用した超音波検査及び非選択的血管造影により,後天性門脈体循環シャントを併発した肝内動静脈瘻と診断された.7日間の内科的治療後,肝内動静脈瘻を含む複数の肝葉におよぶ肝葉切除術と,一部の後天性門脈体循環シャントの閉鎖術を行った.術後は一般状態は改善したが,高アンモニア血症や軽度の肝不全所見が持続し,高アンモニア血症に対する内科的治療を継続した.術後48日に残存した後天性門脈体循環シャントの閉鎖を目的に2回目の手術を行ったところ,その後は高アンモニア血症と肝不全所見はほぼ改善した.初回手術から18カ月後に実施した手術時における肝生検では,初回手術時に認められた肝内動静脈瘻に特徴的な形態学的変化は消失していた.
獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
  • 鬼塚 英一郎, 奥村 朋之, 沖浦 智紀, 荒川 史博, 井原 安洋, 松本 貴之, 大石 泰之, 森松 文毅
    原稿種別: 短報
    2013 年66 巻4 号 p. 263-266
    発行日: 2013/04/20
    公開日: 2013/07/06
    ジャーナル フリー
    食肉の腐敗に大きく影響を及ぼすPseudomonas属菌に着目し,豚の解体処理工程ごとに枝肉のPseudomonas属菌の菌数を測定した.また,と体表皮,枝肉を流れ落ちる水滴を採取し,Pseudomonas属菌の菌数を測定した.枝肉上部では,前処理工程を経た後の全剝皮工程直前の段階でPseudomonas属菌の菌数が2.0×100 ~101cfu/cm2 であったが,枝肉洗浄機前には検出限界以下まで減少した.また,枝肉下部のPseudomonas属菌は部分剝皮直後には検出されなかったが,スキンナによる全剝皮工程以後から増加し,枝肉洗浄前で2.0×100 ~101cfu/cm2 に達した.と体表皮,枝肉より採取した水滴から,Pseudomonasが103 ~104cfu/ml 検出され,水を介しての汚染が示唆された.
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