発情及び発情徴候がない分娩後未授精及び人工授精後不受胎と診断された乳牛にPGF
2α15mgと安息香酸エストラジオール(E
2B)4mgを同時投与し,授精率と受胎率を調べた.投与後3日以内に授精した牛は79.1%で,受胎率は38.7%であった.血中プロジェステロン濃度が,1ng/m
l以上を示す機能性黄体群では授精率100%,受胎率35.3%で,1ng/m
l未満では授精率55.6%,受胎率30.0%であった.また,黄体を有する発情徴候がない牛にPGF
2αとE
2B 同時投与した群では授精率79.2%,受胎率39.5%,PGF
2α単独投与した群では授精率60.4%,受胎率37.9%であった.PGF
2αとE
2B投与は外部発情徴候発現率並びに人工授精実施率を高めることにより,受胎率の向上は認められないが,妊娠率を高め繁殖率を向上させることが示された.
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