日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
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68 巻, 4 号
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
  • 前野 和利, 松井 伸一, 河合 孝弘, 吉川 真生, 横山 直明, 猪熊 壽
    原稿種別: 原著
    2015 年68 巻4 号 p. 231-238
    発行日: 2015/04/20
    公開日: 2015/05/20
    ジャーナル フリー
    牛小型ピロプラズマ病が発生している北海道・釧路管内の2共同牧野において,マダニのTheileria orientalis(TO)保有率,TO感染牛の入牧率,及び入牧後の感染陽転率を,PCR検査を用いて調査し,殺マダニ剤によるマダニ対策の効果を検証した.両牧野とも3種類のマダニ(Ixodes persulcatusI. ovatus及びHaemaphysalis douglasi)のみが採取され,すべての種からTO遺伝子が検出された.また,TO保有牛が入牧時において多数認められた.両牧野とも牛体に対するマダニ対策を3年間継続することで,マダニのTO保有率,牛の感染陽転率及び貧血の発生が低減した.小型ピロプラズマ病の対策には,放牧牛と媒介マダニのTO感染状況の定期的なモニタリングとマダニ対策の継続が重要と思われた.
  • 遠藤 祥郎, 丹羽 秀和, 片山 芳也, 村瀬 晴崇, 佐藤 文夫, 頃末 憲治, 石丸 睦樹, 末吉 益雄
    原稿種別: 原著
    2015 年68 巻4 号 p. 239-244
    発行日: 2015/04/20
    公開日: 2015/05/20
    ジャーナル フリー
    2012年12月に北海道日高管内の1サラブレッド生産牧場にてLawsonia intracellularis(Li)感染症の発生が認められたことから,臨床・病原・免疫学的に検討した.当該牧場の当歳馬8頭中4頭で発熱,食欲低下,浮腫,白血球増多,下痢などの症状が認められたが,テトラサイクリン系抗菌薬により治癒した.発症馬4頭中2頭の糞便からLi特異遺伝子が検出された.一方,非発症馬の1頭からも検出されたことや,全頭からLi特異抗体が検出されたことから,当該牧場内では不顕性感染も含め当歳馬全頭が感染していたと考えられた.血清総蛋白は発症馬が最も低値を呈したが,非発症馬も2010年度・2011年度の同牧場の当歳馬の平均値と比較し有意に低かった.
小動物臨床関連部門
獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
  • 一二三 達郎, 池田 加江, 江藤 良樹, 井河 和仁, 西村 耕一, 小川 卓司, 川口 博明, 三好 宣彰
    原稿種別: 短報
    2015 年68 巻4 号 p. 253-257
    発行日: 2015/04/20
    公開日: 2015/05/20
    ジャーナル フリー
    2012年7月から12月の6カ月間に福岡県のと畜場に搬入された馬610頭中53頭において肝臓に灰白色硬結節が認められた.硬結節の病理組織学的及び遺伝子検査を実施し,多包虫の感染状況を調査した.これらの検査結果から,39頭が多包虫症と診断された(感染率6.4%).過去に報告されている軽種馬だけでなく,ポニー種,日本輓系種,北海道和種などのさまざまな品種で多包虫感染が確認された.疫学調査では,4頭が多包虫症の有病地である北海道での飼養歴が確認され,北海道で感染した可能性が考えられた.一方で,本研究の多包虫感染馬の多くは北海道での飼養歴は不明であり,これらの馬は感染地の特定が困難であった.しかし,日本での多包条虫の地理的分布や馬の生産状況を考慮すると,これらの馬も北海道で感染した可能性を完全には否定できないと思われた.
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