日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
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ISSN-L : 0446-6454
68 巻, 9 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
産業動物臨床・家畜衛生関連部門
小動物臨床関連部門
  • 相馬 武久, 今本 成樹, 長谷 隆司, 加藤 玲, 砂川 一浩, 尾原 正和, 玄 学南
    原稿種別: 短報
    2015 年 68 巻 9 号 p. 581-585
    発行日: 2015/09/20
    公開日: 2015/10/20
    ジャーナル フリー
    犬の重要な神経系感染因子であるToxoplasma gondiiNeospora caninumの感染状況を知るために,組換え抗原を用いたELISAにより2014年に奈良県,兵庫県,和歌山県及び香川県で飼育されていた臨床上健康な家庭犬1,979頭について抗体調査を実施した.T. gondiiN. caninumの陽性率はそれぞれ7.0%,4.2%で,1.2%が両抗体陽性であった.T. gondiiの陽性率は屋外飼育犬と雑種犬でそれぞれ11.0%,11.3%と,高い値を示した.T. gondiiN. caninumの陽性率はともに1歳以降,加齢に伴い上昇した.しかしながら,1歳未満でT. gondii陽性例がまったく検出されなかったのに対して,11.1%でN. caninum陽性を示した.以上の知見は日本の家庭犬において状況や条件によりT. gondiiN. caninumの高い感染リスクが存在していることを示唆するものである.
獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
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