日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
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69 巻, 4 号
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
  • 増田 恒幸, 足羽 朋子, 山里 比呂志, 亀山 健一郎
    原稿種別: 原著
    2016 年69 巻4 号 p. 187-191
    発行日: 2016/04/20
    公開日: 2016/05/20
    ジャーナル フリー
    鳥取県では2013年から公共牧場での牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)まん延防止対策として,RT-PCRによる全入牧牛のBVDV検査を実施している.RT-PCRによる検査は多くの時間と労力を要するため,Erns捕捉ELISAキット(抗原ELISA)の導入を検討した.BVDVの持続感染(PI)牛血清22検体及びBVDV急性感染牛のペア血清を用いてELISAを実施した結果,PI牛血清22検体はすべて陽性,急性感染牛のペア血清は陰性となった.また,PI牛1頭を含む646頭の野外血清を用いた場合もPI牛1頭のみ陽性,ほかはすべて陰性となった.一方,血中抗体の影響を調べる目的でPI牛血清に抗BVDV抗体陽性血清を混合した検体を用いたところ,抗体価128倍以上の場合にELISA結果が陰転する例が確認された.これらの成績から,移行抗体を保有する子牛の検査には注意が必要であるが,特異性が高く,手技が容易な抗原ELISAはBVDVのスクリーニング検査に有用であると考えられた.
小動物臨床関連部門
  • 田中 宏, 北村 雅彦, 栗山 麻奈美, 松本 有紀, 中垣 佳浩, 小関 清人, 黒川 慶一, 中山 正成
    原稿種別: 原著
    2016 年69 巻4 号 p. 193-198
    発行日: 2016/04/20
    公開日: 2016/05/20
    ジャーナル フリー
    2004〜2014年の間に頸部椎間板疾患の疑いで来院し,脊髄造影により頸部の圧迫性脊髄症と診断した小型犬(体重2.3〜13.0kg)74例を対象として,動的病変の有無について回顧的に調査したところ,12例(16.2%)で動的病変が認められた.静的病変をもつ症例と比較して動的病変をもつ症例は,非軟骨異栄養性犬種に多くみられ,その病変は頸椎尾側領域で椎体の変形や変形性脊椎症のある部位,もしくはその隣接する部位に多発性に認められることが多かった.
獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
  • 可知 正行, 松尾 加代子, 加藤 樹夫, 栁井 德磨, 酒井 洋樹
    原稿種別: 短報
    2016 年69 巻4 号 p. 199-202
    発行日: 2016/04/20
    公開日: 2016/05/20
    ジャーナル フリー
    63カ月齢,雌,ホルスタイン牛のと畜検査時に肺や複数の体腔内リンパ節に白色腫瘤を認めた.腫瘤の押捺細胞診により,数個の大型核が密に配置する多核巨細胞を伴う悪性間葉系腫瘍と診断された.病理組織学的には,小型円形の腫瘍細胞の増殖を主体とし,横紋筋芽細胞や筋管様細胞が混在した胎児型横紋筋肉腫と診断された.免疫染色にて,腫瘍細胞はvimentin及びdesmin陽性で,小型円形腫瘍細胞はMyoD1陽性,横紋筋分化を呈する腫瘍細胞はmyogeninが陽性を示した.本例はまれな牛の胎児型横紋筋肉腫であり,押捺細胞診において筋管様腫瘍細胞に相当する多核巨細胞が検出され,病理組織学的特徴が細胞診標本に反映されていた.
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