日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
76 巻, 2 号
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
  • 塚本 真由美, 苅谷 俊宏, 山﨑 翔矢, 小畑 麗, 向島 幸司, 村瀬 繁樹, 朝倉 宏, 森田 幸雄
    原稿種別: 原著
    2023 年 76 巻 2 号 p. e11-e17
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/02/03
    ジャーナル フリー

    ゼロトレランス検証の有用性を確認するため,獣毛(5),糞便(8),消化管内容物(6),レールダスト(5),フットカッター汚れ(5)が付着した黒毛和種牛枝肉を採材した.獣毛,糞便,消化管内容物間の一般細菌数と腸内細菌科菌群数に有意差がなかった.獣毛-糞便-消化管内容物検体の一般細菌数はレールダスト-フットカッター汚れ検体のそれと比べ高値であった.消化管内容物はFirmicutes 門,獣毛・レールダスト・フットカッター汚れはProteobacteria 門の比率が高く,糞便はFirmicutes 門とProteobacteria 門が高い比率の菌叢であった.付着異物ごとに菌叢の違いが確認された.食肉衛生上,糞便及び消化管内容物だけでなく獣毛が付着したと体表面はトリミングすることが必要であると思われた.

  • 松澤 淑美, 續木 奏絵
    原稿種別: 原著
    2023 年 76 巻 2 号 p. e28-e36
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/02/10
    ジャーナル フリー

    X県動物愛護センターは,不登校児童生徒の「居場所」として「動物介在療法」により子ども達を支援してきた.介入セッションが進むと不登校・引きこもり等の状態にあった子ども達の行動に自発的な変化がみられた.目視で確認できる行動に着目し動物介在療法の効果を評価するため,子ども達の行動を指標として効果量を算出し,シングルケース実験デザインの統計分析による効果指標PND(Percentage of Nonoverlapping Data)の解釈基準を基に評価を行ったところ,対象者27名のうち20名に大きな変化があった.動物と子どもが双方にとって有益な関係にあった場合と動物のために子どもが役立つ作業を行った場合に効果量が高い傾向にあった.

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