日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
  • 渡辺 一雅, 阿部 増美, 金子 和華子, 清宮 幸男
    原稿種別: 短報
    2026 年79 巻4 号 p. e41-e46
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/04/17
    ジャーナル フリー

    腺胃の線毛性前腸性囊胞(CFC)に罹患した44日齢の肉用鶏1例に遭遇した.長径64 mmの楕円球状囊胞が腺胃及び遠位食道の背側に密着していたが,前者に優勢に密着していた.囊胞は単房性で,ほぼ平滑な内面を有し,内腔に淡明粘液を満たしていた.病理組織学的に,囊胞壁は内張り上皮,上皮下結合組織,平滑筋層及び線維性被膜により構成され,内張り上皮は杯細胞の散在を伴う偽重層線毛円柱上皮並びに線毛を欠く単層上皮よりなり,平滑筋層間に複合管状腺が存在した.線毛を欠く内張り上皮及び複合管状腺の由来として腺胃粘膜が示唆された.すなわち,囊胞を内張りする偽重層線毛円柱上皮及び腺胃粘膜の共通起源は気管支,食道及び腺胃の原基が発生する前腸であり,同囊胞はCFCと診断された.本例は鶏にみられた腺胃のCFCの初報告である.

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