乳房炎の起炎菌種は変遷, 推移することは外国とくに米国において問題にされている. これは一面自然に替ることもあるようであるが, また化学療法の影響も強調されている. 現在は球菌の時代から大腸菌, 緑のう菌の時代へと移っている傾向がみられる. なお酵母様菌症も多数報告せられてきている. 本邦におけるこの種調査は少ないが, 米国と同様の傾向がみられる.
また薬物耐性菌の出現も化学療法実施上大きい支障であるが, この報告においてはぶどう球菌, 連鎖球菌, 大腸菌の耐性について論じ, 化学療法の領域外の乳房炎の存在をはっきりさせた
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