1.現在ではAsia, Africaを通じ, ほとんど各国と表4 LA Virus接種和牛犢53-4の熱型もに牛疫予防の目的に牛疫変異Virusの生Vaccineを応用している.
2.生Vaccineによる免疫は感染を前提として成立する. 免疫の強さは感染の強さに平行的な傾向をもっている.
3.Vaccine感染の強さは主として変異Virusの持っ病原性の強さと接種される牛の抵抗性のつり合によって決まる.
4.現在Vaccineとして作出された変異VirusばC (山羊化), L (家兎化), AまたはBA (鶏胎化または牛系Virus鶏胎化), LA (L Virus鶏胎化) の4種である.いづれも牛以外の動物を継代することによって牛に対する病原性を減弱させたVirusで, 病原性減弱の程度はC Virus最も浅く, L Virusこれにつぎ, BAVirusおよびLA Virusが最も著しい.
5.牛の牛疫Virusに対する抵抗性は品種によって著しく相違する。黄牛は最も抵抗性強くC Virusに対しても重篤な感染を起さない.水牛はやや抵抗性弱く, これにC Virusを接種するとしばしば重篤な感染を惹起する.水牛にはL Virusが安全である.洋種はさらに抵抗性弱く, L Virusが略安全であるが, 時にやや強い反応を起す場合がある.和牛および朝鮮牛は抵抗性最も弱くL Virus接種によってもおよそ1/3が感染死する。これらの牛はBAまたはLA Virusに対しては致死的な感染を起さず, 殊にLA Virusには弱い一過性の熱反応だけで耐過し免疫する.
6.C, L, LAいづれの変異Virusもこれを免疫血清と共同接種する場合にほその感染は一段と弱められる.
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