日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
Online ISSN : 1881-1442
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ISSN-L : 0021-5295
32 巻, 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 板倉 智敏, 山極 三郎
    1970 年 32 巻 3 号 p. 105-117_6
    発行日: 1970/06/25
    公開日: 2008/02/13
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  • 保田 幹男, 田中 静幸, 渡辺 徹, 磯村 祥子
    1970 年 32 巻 3 号 p. 119-127_8
    発行日: 1970/06/25
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
  • 柴田 浩, 池田 三義
    1970 年 32 巻 3 号 p. 129-138
    発行日: 1970/06/25
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
  • 阿部 恒夫, 茂木 一重, 大石 孝雄, 姫野 健太郎, 細田 達雄
    1970 年 32 巻 3 号 p. 139-145
    発行日: 1970/06/25
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    豚の新生児溶血性疾患は, 母体に産生された新生子豚の血液型抗原と反応する抗体が, 初乳を介して子豚血液中に移行し, その結果抗原抗体反応によってひきおこされる非伝染性の溶血性疾患であることが, これまでの多くの研究者によって明らかにされている. 現在, 豚の血液型は, 10~14システムに属する40種以上の血液型因子によって分類されている. いずれの血液型が本症の発現に最も関与しているかは, まだ充分に明らかにされていない. 著者らは, すでにわが国において発生した典型的な本症について, すでに血清学的, 病理組織学的所見を報告した. 本実験においては, E システムの血液型不適合の産子にみられた subclinical な本症例について記載する. 実験では, 抗 Ea をかなり高い力価で自然に所有していた母豚に, Ea 抗原をヘテロ型に所有している父豚(Eaeg/Eedg)を交配した. これから生まれた産子につき, 哺乳後経時的に採血を行ない, ヘマトクリット値, 抗体の移行, 低張食塩水に対する血球抵抗性および血清蛋白質分画を調べ, それらの変動と, 産子における Ea 抗原の有無との関係を考察した. 血液型は, A, B, E, F, K, L および H システムについて調べたが, 母子間の不適合は, Ea 抗原についてのみ認められた. 成績の概要は, 次のとおりである. 1) 抗 Ea を自然に所有していた母豚(抗体価65倍)に, Ea 抗原を含む血液による免疫を試みたが, 抗体価の著しい上昇は認められず, 分娩時の母豚で, 血清中の抗体価は128倍, 初乳中のそれは256倍程度であった. 2) 産子7頭中, Ea 抗原を所有する4頭と, Ea 抗原を所有しない3頭で, 哺乳後のヘマトクリット値, 血清蛋白分画の変動, 臨床所見には差異が認められなかった. しかしながら Ea 抗原を所有する子豚では, いずれも抗体感作による血球抵抗性に著しい減弱が認められた. 3) Ea 抗原を所有していない子豚の血清中では, 哺乳後抗 Ea の急激な移行が認められ, 抗体価は12時間後に最高(68~128倍)に達し, 以後漸減した. 一方, Ea 抗原を所有する子豚の血清中には, 遊離の抗 Ea は検出されなかった. 4) 抗 Ea は, 繁殖母豚集団に比較的多く検出されさる抗体である. 以上の成績から, 抗 Ea の抗体価が初乳中256倍程度では, 典型的な溶血性黄疽の発現は見られないが, 血液性状に若干の影響を与えていることが明らかにされた.
  • 舛本 省三, 竹野 一, 柳谷 岩雄
    1970 年 32 巻 3 号 p. 147-153
    発行日: 1970/06/25
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    1) Carbachol (Car) の Acetylcholine (ACh) 遊離作用を, 神経終末粒子内結合型 ACh の存在型と関連して, in vitro で検討した. 2) ウサギ大脳皮質切片を, Car とエゼリン加 Krebs Ringer 液中で, 0℃で1時間 incubate すると, Car, 10-8g/mlでは, 細織内 ACh level は, 対照とほとんど差がないが, 10-6g/mlではかなり減量し, 10-4g/mlでは著しく減量して, 残量は約20%に過ぎなかった. 3) ウサギ全脳より採取した神経終末粒子分画を, Car とエゼリン加0.32M suclose 中で incubate したところ, 脳切片と同様の成績を得た. さらに, 中等度の ACh 遊離のみられた Carの低濃度では, "不安定型分画" には, かなりの ACh 遊離が起こっているのに対し, "安定型分画"ではわずかであった. Car の濃度の増加に伴って, "不安定型分画"とともに, "安定型分画"にも, ACh 遊離が増加するが, これは常に "不安定型"分画のほうが大であった. 4) 以上の結果から, Car は結合型 ACh に対して直接的な ACh 遊離作用をもち, その作用は, 結合型 ACh の"存定型分画"よりも, "不安定型分画"に対して, 強く慟くものと考えられた.
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