水資源・環境研究
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25 巻 , 1 号
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論説
  • 小沢 晴司
    2012 年 25 巻 1 号 p. 1-12
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/31
    ジャーナル フリー
    自然公園は、日本の自然景観地を保護しその利用を図るための地域計画である。その景観計画は、現在、国立公園基本調査標準(1953年)に基づく調査事項等により検討される。1950年指定の琵琶湖国定公園は、同標準の前身国立公園調査要目により1941年に景観計画のための調査が開始され、1943年には当初指定の区域案が調整されている。1950年、国定公園(国立公園に準ずる区域)指定時の区域は、琵琶湖を中心に周囲の名山等陸域の一部を含む形で決定されている。子細をみれば、比叡山からつながる日吉大社や長等山域の三井寺等が区域に指定されながら、多賀大社や胡宮神社を含まず、また、繖山や観音寺山が区域とされながら、三上山や鏡山、田上山等が含まれていない。本稿では、琵琶湖周辺の山の立地条件等を比較し、琵琶湖国定公園区域指定に際しての景観計画について考察した。その結果、琵琶湖本湖、内湖、又は同干拓地への接続の有無等が、景観計画の骨格をなす区域指定を左右する事情が抽出された。
  • 小野 奈々
    2012 年 25 巻 1 号 p. 13-23
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/31
    ジャーナル フリー
     水資源・経済大国ブラジルが、水資源の利用と保全をどのように両立させるのかが研究課題である。課題を明らかにするため、本稿では州管轄河川を対象とする流域委員会の設置過程について明らかにする。分析では、流域委員会の設置が立法化されるまでの住民関与に注目し、一部地域では、公害をきっかけとする環境運動が流域委員会の立法化を牽引したという仮説を検証していく。またそれが流域委員会の運営にどのような影響を与えていったのかを考察する。本稿をつうじて得られる知見は、流域委員会の設置数が多いサンパウロ州とリオグランデドスル州では、流域委員会設置の立法化までに住民が自主的に関与していったことである。また、州政府が立法化に関与した住民のネットワークを流域委員会にどう編入したかによって、両州の流域委員会の運営に差が生じているということである。
  • 太田 正
    2012 年 25 巻 1 号 p. 24-36
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/31
    ジャーナル フリー
     1977年に制度化された水道広域化は、広域的水道整備計画の前提的諸条件が崩れ、その相当数が改定されないままにある。そこで登場したのが新たな広域化であり、施設統合を必須要件とせずに事業統合を認め、政策目的も運営基盤の強化という内部経営的要素の強いものへと転換した。だが、事業統合の経済的メリットは、自動的に生じるものではなく、また、水需要の減退傾向から規模縮小を含むシステム全体の再構築を図ることが重要であり、そうした視点や計画を持たない限り経済的メリットの実現は難しい。水道の事業統合と電力の構造分離とは、「統合」と「分離」という到達点の位置が異なるだけではなく、地域独占と市場構造に対する基準原理が大きく異なる。水道の場合には、民営化に否定的であるが民間委託は急速に浸透しており、公営体制下における内なる市場化が推進されている。しかし、構造分離が掲げる料金の引き下げと消費者選択の拡大に対し、水道として、これにいかに応ずるかが問われる。
研究ノート
  • 野村 克己
    2012 年 25 巻 1 号 p. 37-40
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/31
    ジャーナル フリー
    中国と韓国で運営されている「エコバス」活動の実態を明らかにするため、現地調査を実施し、関係者に直接取材をする機会を得た。中国では4台のエコバスがネット上で紹介されているが、そのうち「かもしかバン」が資金援助を受けながら北京を中心に活動を続けていることが判明した。一方、韓国は政府の援助を受けながら、8トントラックや天然ガス使用バスなど大型の「エコバス」を用いて全土展開していることが判明した。日・中・韓の「エコバス」事業連繋はまだこれからであり今後が期待される。
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