CCAを加圧注入した製材及び木柱の深さ毎,各成分毎の吸収量測定結果,CCA作業液及び後排気操作によって回収した作業液の分析結果,各温度におけるCCA各成分の定着速度の測定結果,CCAの沈殿発生実験結果等から,1下記にCCA作業液組成と吸収量の各成分比の変動要因と,その相互関係を明らかにするとともに,合わせてこの変動を制御する対策について報告する。
1) CCAの定着反応は,CCAと被処理材が接触する時点から始まり,その初期段階においてはクロム及びひ素が銅に優先して定着するため,吸収量成分比はCu<Cr<Asに偏る傾向がある。
2) クロム及びひ素は銅よりも木材に過剰に吸収されることによってCCA作業液組成はCu>Cr≧Asに偏る傾向がある。
3) 作業液組成及び吸収量の各成分比の変動因子は,作業液と被処理材の接触時間,液温,被処理材とその抽出成分の6価クロム還元能力である。
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