木材保存
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40 巻, 1 号
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解説
研究論文
  • 小林 正彦, 木口 実, 片岡 厚, 石川 敦子, 川元 スミレ, 松永 正弘
    2014 年 40 巻 1 号 p. 8-16
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/07
    ジャーナル フリー
    木材を加溶媒分解することで得られた加溶媒分解木材が木材-プラスチック複合材料(WPC)の耐候性に及ぼす影響について検討を行った。木材成分に親水鎖,疎水鎖を付加した二通りの加溶媒分解木材を調製し,木材とポリプロピレンの混合物に種々の割合で添加し,WPC を製造した。キセノンウェザーメーターを用いて促進耐候性試験を行い,光と水の暴露による変色およびチョーキング発生度合,また,表面性状の変化を評価した。その結果,疎水鎖を付加した加溶媒分解木材をWPC に添加することにより,チョーキングの発生の抑制による耐候性の向上が明らかとなった。
  • 河原﨑 政行, 平林 靖
    2014 年 40 巻 1 号 p. 17-24
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/07
    ジャーナル フリー
    市販のリン酸系薬剤2種類とリン酸・ホウ酸混合系薬剤を用いた防火木材について,高湿度雰囲気に暴露し,吸湿量への薬剤の種類,薬剤固形分量,雰囲気湿度の影響を検討するとともに,表面に観察された薬剤を含む水滴の発生量を基に白華の可能性を推察した。
    最大吸湿量は,薬剤の種類間に差異があり,雰囲気湿度の上昇とともに増加する傾向が見られた。また,個別の薬剤を用いた防火木材では,薬剤固形分量の増加とともに最大吸湿量が大きくなり,両者の間には極めて高い直線関係があることが分かった。
    表面に観察された水滴の発生量は,薬剤の種類間に差異があり,薬剤固形分量の増加および雰囲気湿度の上昇とともに多くなった。また,水滴の発生量が多い種類は,最大吸湿量が大きくなる傾向があった。これらの結果から,防火木材の白華は,吸湿性と関係し,薬剤の種類,薬剤固形分量,雰囲気湿度の影響があることが推察された。
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