スギ心持ち柱材の乾燥過程における表面割れの発生を抑制するため,ホットプレスを用いた表面割れ抑制処理を検討した。長さ3 mのスギ心持ち柱材の4材面に表面処理を施した後に仕上げ乾燥を行い,乾燥終了後の表面割れ発生量を指標に表面割れ抑制効果を検証した。表面処理条件は,熱盤温度を200℃,圧締圧力を約0.1~0.15 N/mm
2とし,処理時間を30 min,60 min,90 minの3条件とした。その結果,処理材においては,処理時間の違いによる表面割れ面積の差は認められず,また,いずれの処理時間における処理材とも,表面割れ面積が無処理材の8分の1以下に抑えられていた。一方,60 min処理および90 min処理の条件では内部割れが発生しており,処理時間が長くなるに従い,内部割れが増加していた。
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