山階鳥類学雑誌
Online ISSN : 1882-0999
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36 巻 , 2 号
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  • 糟谷 大河
    2005 年 36 巻 2 号 p. 105-115
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    2002年10月から2003年2月にかけて,関東平野中部においてムクドリの冬季塒の配置と採食範囲について調査し,1953~1962年に実施された調査結果(黒田1955,1956,1962)と比較検討した。調査地域内においてムクドリの冬季塒は37ヵ所発見され,これらは3ヵ所の大規模塒と34ヵ所の小規模塒の2つに分類された。大規模塒に就塒する群れの採食地は塒を中心として放射状に遠距離まで展開するが,小規模塒のそれは塒から近距離の特定地域に限られていた。大規模塒の中で,新浜鴨場(千葉県市川市)に就塒する群れの個体数と採食範囲には,1953~1962年当時と比較して顕著な変化は認められなかったが,埼玉鴨場(埼玉県越谷市)の就塒個体数は大幅に減少し,また就塒する群れの採食範囲も異なっていた。関東平野における近年のムクドリの塒は冬季分散型,夏季集中型であると考えられていたが,現在のムクドリの冬季塒には大規模塒と小規模塒の両者が存在することが示された。
  • 北川 珠樹
    2005 年 36 巻 2 号 p. 117-119
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    The number of eggs in nests of the Black-winged Stilt Himantopus himantopus himantopus in areas in Tokyo Metropolis and Chiba Prefecture, around the Tokyo Bay was investigated. The mean ± SE number of eggs in nests was 3.50±0.06 (n=384, range 1-10). Instances of five or more eggs in a nest were suggested to have been produced by two or three females. The mean ± SE of clutch size by monogamous pairs was 3.36±0.05 (n=362, range 1-4).
  • 高松 淳, 上原 康彦, 増田 智仁, 中澤 篤志, 池内 克史, 岡部 篤行, 林 良博, 井野 靖子, 岡 孝夫, 野村 こう, 天野 ...
    2005 年 36 巻 2 号 p. 120-128
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    骨計測法は,骨格標本の形状の類似度から種間差を推定する系統分類学の手法として用いられてきた。しかしながら,従来の骨計測法は,実際には骨格の全形状ではなく,標本上の特徴的な2点の間の距離の測定にすぎず,結果として,骨格の大きさといった,わずかな特徴しか推定に利用できなかった。
    そこで本論文は,レーザスキャナと様々なコンピュータビジョンの技術を組み合わせて精密な3次元形状計測技術を頼りに,鶏頭骨の2次元輪郭形状を用いた新たな骨計測法を提案する。これにより,本手法では,従来法と異なり,より多くの特徴を用いて種間差を推定することが可能となり,また貴重な標本を非接触,非破壊に繰り返し測定することができる。実際に,5品種24個体(岐阜地鶏5,シャモ5,薩摩鶏5,小シャモ4,白色レグホーン5)に対して分析を行った結果,提案手法の有用性が示された。
  • 藤巻 裕蔵
    2005 年 36 巻 2 号 p. 129-132
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    1995,1996両年に北海道各地で捕獲されたエゾライチョウの体重と外部計測値を示した。平均体重(±SD)は,雄では7~9月の369.1±29.1gから12~1月の415.4±15.5gまで,雌では7~9月の344.3±27.6gから12~1月の418.5±3.5gで,各時期における平均体重には有意な雌雄差は認められかなった。雌雄を併せた体重の季節変化を見ると,7~9月の362.5±29.5gから10~11月の386.6±20.9gと有意に重くなり,さらに12~1月の416.4±12.2gと有意に増加した。繁殖期後の換羽の完了した9月~1月における平均翼長(平圧)と平均尾長は,雄でそれぞれ170.2±3.9,124.7±5.9mm,雌でそれぞれ169.9±2.3,117.6±2.2mmであった。平均〓蹠長と平均嘴峰長は,雄でそれぞれ36.5±1.2,13.4±0.9mm,雌でそれぞれ36.7±1.0,13.3±1.2であった。翼長,〓蹠長,嘴峰長には有意な雌雄差は見られなかったが,尾長は雄の方が雌より有意に長かった。
  • 上田 恵介
    2005 年 36 巻 2 号 p. 133-135
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    Possible seed dispersal agents of a pioneer tree Mallotus japonicus were observed on Iriomote Island in the summer of 2003. When the fruit is ripe, the shell opens and exposes a clump of blackish lipid-rich seeds. The seeds attract many species of birds. Observation for four days (34hrs) at the tree stands revealed four species of birds, the Jungle Crow Corvus macrorhynchos osai, the Japanese White-eye Zosterops japonicus loochooensis, the Brown-eared Bulbul Hypsipetes amaurotis stejnegeri, and the Emerald Dove Chalcophaps indica yamashinai, to visit and eat the seeds. These endemic sub-species of birds are regarded as important seed dispersers of this pioneer tree.
  • 吉田 彰, 秋篠宮 文仁, 山岸 哲, 谷田 一三
    2005 年 36 巻 2 号 p. 136-140
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
  • 桐原 佳介
    2005 年 36 巻 2 号 p. 141-144
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
  • 金田 大, 山岸 哲
    2005 年 36 巻 2 号 p. 145-149
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    クマタカSpizaetus nipalensisの採餌生態を理解することは、クマタカが生存と繁殖のために依存する環境条件を特定するたあに重要である。しかし,これまで本種の捕食の詳細な分析が報告されたことはなかった。筆者はニワトリGallus gallus var.domesticusをおとりに用いてクマタカを誘引し,2004年9月9日および16日に攻撃の瞬間から摂食終了までの一連の捕食行動を記録した。クマタカの攻撃から摂食終了までの所要時間はそれぞれ182分と142分だった。個体識別はできなかったが,捕食行動の順序と捕食部位はそれぞれ異なっていた。9日のクマタカは羽毛の除去を摂食前に集中的に行ったが,16日の個体は摂食前だけでなく摂食中にも分割して行った。また捕食部位は,9日の個体はニワトリの後半身と消化器官,16日の個体は前半身だった。クマタカは林縁のニワトリに対して林の内側から降下してニワトリに襲いかかったこと,襲撃の1~2秒前までニワトリがクマタカの存在に気づいた様子は見られなかったこと,クマタカによる羽毛除去と肉の引きちぎりは体の前後運動で行われたこと,クマタカは摂食後ニワトリの死体を持ち去ろうとしなかったことは両日の観察で共通していた。
  • 玉田 克巳, 小谷 友香
    2005 年 36 巻 2 号 p. 150-153
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    A single Daurian Jackdaw (Corvus dauuricus) was observed on 6 February and 16 March 2003, at farmland in Shiranuka, Hokkaido. The bird has pied plumage, a dark iris, and was half the size of a Carrion Crow (C. corone). This is a first observation record of this species in Kushiro Subprefecture, Hokkaido.
  • 中野 武, 宝来 聡, 吉田 彰, 秋篠宮 文仁, 山岸 哲
    2005 年 36 巻 2 号 p. 154-161
    発行日: 2005/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    Cutting of the eggshell of an extinct ratite, the Elephant Bird (Aepyornis), was undertaken to obtain the egg contents previously observed by Computed Tomography, for the aim of extracting DNA from the egg contents for future analytical study. Furthermore, in addition to obtaining uncontaminated samples from the eggshell, it was also required to establish an accurate cutting method that permitted egg reconstruction. We here describe in detail a technique of use in cutting invaluable half-fossilized eggshells, based upon a method using hand-worked bow saws.
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