山階鳥類研究所研究報告
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16 巻 , 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • G. K. Menon
    1984 年 16 巻 1 号 p. 1-12
    発行日: 1984/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    本論文は,まだあまり注目されていない鳥の皮膚の腺機能について,得られた情報を総合しようと試みたものである。
    鳥の皮膚において形態的にはっきりした腺は尾腺,外耳管の中の耳道腺及び肛門(総排泄口)の皮膚腺である。これらのうち,尾腺のみがいろいろの方法で研究されてきたが,他の2つの分類と機能は,現時点では不明確である。全分泌腺は類脂質を分泌するが,その構造および機能は尾腺と非常に異っている。そして肛門腺は鳥の皮膚に見られる唯一の粘液分泌腺である。このように鳥の皮膚は,大まかな調査では,他の脊椎動物の皮膚と比べて腺機能が貧弱であるかのように見える。しかし,鳥体の表皮細胞は独特の脂肪生成の可能性を持ち,ケラチン及び類脂質に似た皮脂分泌物を出すのである。くちばしや脚指の皮膜のように特殊化した部分だけでなく,皮膚の無毛の部分における表皮細胞は,皮腺硬蛋白細胞の名の如く,非常に高度な脂肪分泌活動を示す。この表皮類脂質分泌は次の諸点-すなわち,皮膚の水反発性を高めること,皮膚面からの著しい水分消失の防止,有害放射線の遮断,皮膚への色の伝達等-に関係していると思われるので,これを論じた。
    表皮類脂質分泌の一般的性質と,いろいろな種の鳥の特殊な形態の羽毛の多くが,装飾的な目的に使用される粉末様物質,油性物質を生成しその供給を維持しているという知識を踏まえて,分泌活動の概念について再検討した。一般に認められた腺の概念にそぐわないところもあるが,機能を基準に考えれば,分泌腺を有する表皮と特殊化した羽毛は,皮膚の腺構造単位のものであると見なすことができると提案したいのである。
  • H. Elliott McClure
    1984 年 16 巻 1 号 p. 13-62
    発行日: 1984/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    渡り鳥獣病理調査所の鳥類標識計画が1963年から1971年までの間に東および東南アジアで実施された。
    標識調査は広く韓国,日本,沖縄,タイワン,ホンコン,フィリピン,タイ,マラヤ,サラック,サバ,シンガポール,ジャワ,バリ,インド,その他数ヵ所で行なわれた。標識鳥の回収は62科,552種,32,717例に達した。鳥類ごとの生存率を表にして示し,科の生存率について短い考察を述べた。
  • B. C. Chauhan, P. M. Ambadkar
    1984 年 16 巻 1 号 p. 63-82
    発行日: 1984/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    イエガラスの松果腺について,季節に伴う組織学的変化と,その構造の詳細について調べた。
    イエガラスの松果腺は他の脊椎動物にみられるような緻密な小葉型のものと小嚢型のものとの中間的な,即ち小嚢ろ胞型のものであると言った方が一層正確かも知れない。
    異った細胞型と神経供給について解剖学的観察を行った。松果腺の重量の年周変化と核数の変化について観察し,またそれと,日長と生殖腺活動における同時的な変化との相互関連性を調べた。この松果腺の活動は生殖腺が,退行し非繁殖状態の時(短日支配)の方が,繁殖状態の時(長日交配)より活発であることが観察された。
    体積の変化は松果腺の活動状態を判定するのにそれ程の重要性のないことが分った。
  • M. A. Brazil
    1984 年 16 巻 1 号 p. 83-86
    発行日: 1984/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
  • 風間 辰夫, 小林 成光
    1984 年 16 巻 1 号 p. 87
    発行日: 1984/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    A Fregata minor was observed on 21 July 1983 at Kashiwazaki, Niigata Prefecture. This is the first record of this species along the Japan Sea coast.
  • 江崎 保男
    1984 年 16 巻 1 号 p. 88-91
    発行日: 1984/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    1) 琵琶湖でのオオヨシキリの生態調査中にこの種の換羽について若干の知見を得た。
    2) 1976-1978年の7月以降に計24羽を捕獲した。このうち成鳥5羽,幼鳥4羽が換羽中もしくは,換羽後の個体であった。初列風切羽の換羽状況を点数法をもちいて記録した。
    3) 山階鳥類研究所の標識チームによる福島潟での換羽記録から換羽の季節的な進行を成鳥,幼鳥それぞれについて推定したところ,琵琶湖の記録はこれにほぼ適合した。
    4) 調査地内で繁殖した個体が同地で換羽を開始していることが捕獲と観察によって確認された。換羽中には飛翔力が著しく低下することがわかっているので,これらの成鳥は繁殖場所をあまり離れることなく換羽を完了するものと予想できる。
    5) 幼鳥の形態的特徴と,換羽中の成幼の識別におけるその有効性についても触れた。
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