山階鳥類研究所研究報告
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17 巻 , 3 号
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  • 柿澤 亮三, 和多田 正義
    1985 年 17 巻 3 号 p. 143-158
    発行日: 1985/12/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    26酵素遺伝子座のアイソザイムをもとにカエデチョウ科の42種(2亜種,1品種を含む),188個体の遺伝的変異と分化を調査し,カエデチョウ科の類縁関係,進化について論じた。
    (1) 種内の遺伝的変異は42種中26種(1亜種を含む)にみられ,全種の平均ヘテロ接合体率は0.098という値を示し,スズメ目鳥類としてはやや低い値であった。
    (2) カエデチョウ科の遺伝的分化の程度は,種レベルの平均の遺伝的距離が0.193で,鳥類の平均値よりやや大きかった。これは計算のもととなったいくつかの属の分類に問題があるように考えられた。属レベルでの値は0.397で,鳥類の平均値よりやや大きかった。これはこの科の属の系統の古いことを示していると考えられた。
    (3) UPGMA法による系統樹では,カエデチョウ科はカエデチョウ類とキンパラ類の二つに大別され,この2群は亜科(カエデチョウ亜科Estrildinae,キンパラ亜科Lonchurinae)に相当すると考えられた。従来の分類でキンパラ類に近いとされていたセイコウチョウ属,コキンチョウ属はカエデチョウ亜科内に含まれたが,カエデチョウ亜科内からキンパラ亜科への種の移動はみられなかった。
    (4) カエデチョウ亜科内には3群が認められ,イッコウチョウ族(Amadini),カエデチョウ族(Estrildi),セイコウチョウ族(Erythruri)とした。キンパラ亜科内にも3群が認められ,キンセイチョウ族(Poephili),キンパラ族(Lonchuri),ムナジロシマコキン族(Heteromunii),とし,カエデチョウ科内に6族を認めた。
    (5) カエデチョウ科6族の種類,分布,遺伝的分化をもとに,この科の起源のアフリカ説を支持し,系統樹から6族の類縁図を作成しカエデチョウ科の進化についてふれた。
  • 杉森 文夫, 岡 奈理子, 石橋 順子
    1985 年 17 巻 3 号 p. 159-165
    発行日: 1985/12/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    この報文では,ハシボソミズナギドリの頭骨の発育状況から年齢査定の手法について検討した。材料は,本種の繁殖地において採集した約1,2及び3ヶ月齢の雛各1個体と抱卵斑のある雄成鳥(5才以上)の3個体並びに九十九里海岸で採集した約5ヶ月齢の標識回収鳥1個体の計7個体である。
    検討した頭骨の部位は,11ヶ所である。このなかには,新たに命名したparallel lengthwise splits, nasal band及びpyramidal boneが含まれている。この11部位の各発育状況から,発育ステージが6タイプに分類でき,1,2,3及び5ヶ月齢と成鳥間を区分することができる。成鳥は,parallel lengthwise splitsの発育から2タイプに分けられた。
  • 風間 辰夫
    1985 年 17 巻 3 号 p. 166-172
    発行日: 1985/12/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    During the period from October 1971 to March 1985, 2654 birds of 166 species were injured and brought for medical treatment to the Niigata Prefectural Government Bird Hospital. In order to get the official permission for making skins, 1727 birds of 98 species were reported as found dead from April 1978 to March 1985.
    Among these birds, 1411 individuals of 21 species were birds of prey (FALCONIFORMES and STRIGIFORMES).
    Here the species of birds of prey, the localities where were found in Niigata Prefecture, and the causes of death are reported.
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