1965年10月にはじまったUNESCOのpilot project teaching in Asiaの一応の成功に刺激されて, 同国の科学教育も大きく変りつつある。筆者は1965年秋から約一年間上記pilot projectの一員として参加, その後1967年に2回, タイ国のpilot project(この詳細は後記)にコンサルタントとして参加し, その間多くの高校教師と接触する機会もあり, また, その後年に一度くらいは, 同国教育関係者と接触する機会もあり, 最近のタイの教育事情を紹介したレポートも入手することができたので, 焦点を高校化学教育にしぼってその現況を報告することにする。しかし, 高校化学教育をのべる前に, まず同国の教育の体系をのべる必要がある。これらはすべて同国文部省の1967年8月発表のものである。
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