化学と生物
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46 巻 , 11 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
巻頭言
今日の話題
解説
  • 安東 嗣修
    2008 年 46 巻 11 号 p. 753-758
    発行日: 2008/11/01
    公開日: 2011/06/01
    ジャーナル フリー
    「痒み」は「引っ掻きたいという欲求をひき起こす不快な感覚」と定義される,皮膚および一部粘膜に特有の感覚であり,また生体防御感覚の一つである.痒みは,痛みに比べ死に直結することが少ないことから,その研究は非常に遅れているのが現状である.しかし近年,様々な痒みの動物モデルが作出されたことから,痒みの発生機序が明らかになってきた.
  • 松井 茂之
    2008 年 46 巻 11 号 p. 759-765
    発行日: 2008/11/01
    公開日: 2011/06/01
    ジャーナル フリー
    マイクロアレーを用いたゲノムワイド研究においては,数千もの遺伝子の発現量が同時に測定されるが,これと表現型との関連を統計的に評価する際には,特別の注意が必要である.統計解析のやり方によっては,まったく再現性のない結果が得られるからである.近年,がんのマイクロアレー臨床研究において,統計解析の基本的な欠陥があったことが報告された.本稿では,これについて紹介し,pitfallsに陥らないための対策について述べる.
  • 畑中 研一
    2008 年 46 巻 11 号 p. 766-773
    発行日: 2008/11/01
    公開日: 2011/06/01
    ジャーナル フリー
    本稿では「細胞」を糖鎖の生産工場に見立て,「物質」としての糖鎖を生産する方法について紹介する.細胞を用いる糖鎖生産法では,極微量に存在する糖転移酵素を精製する必要もなく,糖ヌクレオチドという高価な基質を添加する必要もない.適当なアルキルグリコシドを培地に添加するだけで,糖鎖伸長生成物が培地中に放出されるという誰にでも利用できる簡単な方法である.さらに,予め官能基を導入できることについても紹介する.
  • 加藤 潔
    2008 年 46 巻 11 号 p. 774-780
    発行日: 2008/11/01
    公開日: 2011/06/01
    ジャーナル フリー
    植物の伸長域に現われる生体電位がH+ の起電的膜輸送によることを突き止めた1970年代初頭に,相前後してオーキシンの作用機作を説明する酸成長説が提唱された.以後,電気生理学的実験,論理を基盤とする独自の視点から,植物伸長の生理学的研究を著者は展開してきた.ここでは,オーキシンによるH+ ポンプの活性化以降に起こる水の能動的輸送と細胞壁の伸展調節について研究の概略を解説する.
  • 石橋 和大, 石川 雅之
    2008 年 46 巻 11 号 p. 781-785
    発行日: 2008/11/01
    公開日: 2011/06/01
    ジャーナル フリー
    植物のウイルス抵抗性遺伝子には,遺伝様式が優性のものと劣性のものがある.これまでに同定された優性抵抗性遺伝子のほとんどは,ヌクレオチド結合領域とロイシンリッチリピートをもち,特定のウイルスの感染を感知して防御反応を活性化させるスイッチの役割を果たすタンパク質をコードしている.一方,劣性の抵抗性遺伝子の多くは,ウイルスが本来増殖するために利用していた宿主因子をコードする遺伝子の対立遺伝子で,ウイルス因子との親和性を失ったものである.著者らは,トマトモザイクウイルス(ToMV)抵抗性遺伝子 Tm-1 の遺伝子産物が,ウイルスの複製タンパク質に結合することによってその機能を阻害するという,既知の抵抗性遺伝子とは異なる機構でウイルス増殖を抑制することを見いだした.
セミナー室
バイオサイエンススコープ
  • 松永 和紀
    2008 年 46 巻 11 号 p. 800-803
    発行日: 2008/11/01
    公開日: 2011/06/01
    ジャーナル フリー
    私たちの日々の暮らしは,科学技術の大きな恩恵を受けている.だが,断片的な情報が氾濫し誤解を生じ,市民は不安を抱えている.
    こうなってしまった原因の一つに報道の問題がある.現代の科学技術の複雑さを,マスメディアが理解できずにバイアスのある報道を続けているのだ.筆者は,新聞記者を経てフリーの科学ライターとなり,食品や農業,環境問題について主に執筆している.その経験を踏まえ具体例を挙げながら,マスメディアの問題点や研究者の課題,科学コミュニケーションの重要性について私見を述べたい.
海外だより
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