セルロースは植物細胞壁成分の約50%を占める多糖であり,自然界で最も豊富に存在する有機物である.地球上では年間10
10~10
11 トンのセルロースが光合成によって生産されているという報告がある
(1) が,その多くがカビやキノコなどの糸状菌が生産するセルラーゼによって分解されている.ここでは,結晶性セルロース(セルロースI)の分解に携わっているセロビオヒドロラーゼ (cellobiohydrolase ; CBH) の反応特性を比較することで,セルロースの酵素分解というブラックボックスを多角的に検証する.
抄録全体を表示