化学と生物
Online ISSN : 1883-6852
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47 巻 , 8 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
巻頭言
今日の話題
解説
  • 片倉 喜範
    2009 年 47 巻 8 号 p. 531-537
    発行日: 2009/08/01
    公開日: 2011/07/14
    ジャーナル フリー
    老化・寿命制御のメカニズムが明らかにされていくなかで,インスリン/IGF-Iシグナル伝達系とサーチュイン(sirtuin)遺伝子という,ともに進化的によく保存された老化・寿命制御シグナル・因子が同定されてきた.なかでもサーチュインは,老化を遅らせ,寿命を延長しうる唯一確実な方法であるカロリー制限に対する生体応答に必須の因子であることが示されるとともに(1),NAD依存性脱アセチル化酵素活性を有するという性格上,エネルギー代謝と老化を結びつける重要なメディエーターであるとの認識が高まり,最近ではサーチュインをめぐる研究はめまぐるしい進展を見せている.ここでは,老化・寿命制御因子としてのサーチュインのアンチエイジング活性,その発現・機能制御の分子機構,さらにはアンチエイジング創薬ターゲットとしての可能性について紹介する.
  • 山下 まり
    2009 年 47 巻 8 号 p. 538-544
    発行日: 2009/08/01
    公開日: 2011/07/14
    ジャーナル フリー
    フグ毒テトロドトキシンは,電位依存性 Na+ チャネルの強力で特異的な阻害剤である.そのため,かつてはNa+ チャネルの単離に使用され,現在も Na+ チャネルに関わる研究に汎用されている.また近年,テトロドトキシンなど Na+ チャネルに作用する毒を含有する生物自身の Na+ チャネルが毒耐性型の変異を有する例が多く見つかり,進化との関わりが注目されている.ここでは,フグ毒テトロドトキシンがこれまで果たしてきた Na+ チャネル研究に関わる役割,テトロドトキシンと Na+ チャネル結合モデル,および Na+ チャネルに作用する毒を含有する生物の毒耐性型 Na+ チャネルについて解説する.
  • 神戸 大朋
    2009 年 47 巻 8 号 p. 545-552
    発行日: 2009/08/01
    公開日: 2011/07/14
    ジャーナル フリー
    生体内亜鉛ホメオスタシスに関する分子レベルの研究は,重金属毒性に対するメタロチオネインの解毒作用に関する解析から進展してきた.90年代後半に動物細胞において初めて亜鉛トランスポーターが発見されたのを契機にして,亜鉛研究は急速に展開し,その結果,様々な亜鉛の新規生理機能が発見されてきている.亜鉛の生理作用は,亜鉛トランスポーターと密接に関連しており,亜鉛トランスポーターの機能の破綻は,初期発生,免疫応答といった生命活動の基礎となる現象だけでなく,アルツハイマー病,糖尿病,ガンの発症といった病態にも結びつく.ここでは,亜鉛トランスポーターの分子機能・亜鉛ホメオスタシスの制御機構について詳しく解説したい.なお,栄養学的側面から見た亜鉛の効能や亜鉛の生理機能に関しては,様々な総説で詳しく紹介されており,そちらを参照されたい(1,2)
  • 安田 美智子, 仲下 英雄
    2009 年 47 巻 8 号 p. 553-559
    発行日: 2009/08/01
    公開日: 2011/07/14
    ジャーナル フリー
    植物を病虫害から守ることは安定な農業生産の面から非常に重要であり,戦後は化学農薬の普及が食糧の安定供給に貢献してきた.しかし,近年の環境保全や食の安全への志向から,植物自身の抵抗性を利用することが注目されている.植物は病原菌の攻撃から身を守るために様々な自己防御機構を発達させてきたが,そこにはサリチル酸,ジャスモン酸,エチレンなどの植物ホルモンが重要な働きをしている.農業的にも重要な全身誘導型の病害抵抗性の制御には,各種の植物ホルモンシグナルのネットワークが関与していることが明らかとなってきた.
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  • 熊谷 日登美, 渡邉 秀典
    2009 年 47 巻 8 号 p. 573-577
    発行日: 2009/08/01
    公開日: 2011/07/14
    ジャーナル フリー
    明治36年創業の長谷川香料(株)は,前身の長谷川藤太郎商店を英語表記の社名 (T. HASEGAWA CO.,LTD.) に残しているように,伝統を重んじながらも新しい香気を求め続け,今や世界の香料会社ランキングのトップテンに入る会社に発展してきました.香料の二本柱である香粧品香料(フレグランス)と食品香料(フレーバー)を支える香気成分の抽出・分析,そして合成といった様々な基礎研究を担っている技術研究所.藤田所長は毎日研究所員のところをまわっているそうです.皆が楽しみながら研究できるアットホームな雰囲気はどのようにして生まれたのかうかがってみました.
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