化学と生物
Online ISSN : 1883-6852
Print ISSN : 0453-073X
ISSN-L : 0453-073X
59 巻, 4 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
巻頭言
今日の話題
解説
  • DNA二本鎖切断の光と影
    篠原 美紀
    2021 年 59 巻 4 号 p. 168-175
    発行日: 2021/04/01
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー

    DNA二本鎖切断(DSB)修復は,放射線や活性酸素などによって生じる重篤なDNA損傷からゲノムの遺伝情報を守るだけではなく,次世代の遺伝情報の多様性の創出,免疫グロブリンの多様性など生理的にも重要な役割を担っている.さらに,バイオテクノロジーを支える技術面でも遺伝子標的やゲノム編集といった遺伝情報の改変の際に,改変する宿主における基本反応である.遺伝情報の堅牢性と可塑性という,一見相反する性質を生み出すDNA二本鎖切断修復機構は,細胞の中でどのように制御されているのだろうか?

  • β-カルボリン(BR-1)はリベロマイシン生産を促進する
    高橋 俊二, パンテー スレシュ, 長田 裕之
    2021 年 59 巻 4 号 p. 176-181
    発行日: 2021/04/01
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー

    人類は土壌から微生物を単離し,さまざまな培地で培養することによって,創薬の種を探索し利用してきたが,年々新規天然化合物の発見が困難になってきている.その一方で,有用二次代謝物を生産することで知られる放線菌のゲノム解読の結果,多くの未知二次代謝生合成遺伝子群の存在が明らかになった.また,放線菌に存在する二次代謝生合成遺伝子の多くは休眠していることも判明しているが,さまざまな微生物が存在する土壌環境では,小分子化合物を含め,未知の相互作用が生合成遺伝子発現を誘導すると考えられている.本稿では,リベロマイシン(RM)生産菌に着目し,RM生産を誘導する小分子化合物の探索および作用機構を解析した研究について紹介する.

特別寄稿
バイオサイエンススコープ
海外だより
トップランナーに聞く
  • 柴田 浩志
    2021 年 59 巻 4 号 p. 201-208
    発行日: 2021/04/01
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー

    サントリーウエルネス株式会社は,ウイスキーを始めとする酒類や飲料のトップメーカーであるサントリーホールディングス株式会社の傘下にあり,健康機能性素材や機能性食品の開発などで健康分野の市場を牽引する企業です.今回は,京都府相楽郡精華町にあるサントリーワールドリサーチセンター内の健康科研究所の柴田浩志所長を訪ね,ご自身のご経験に加えて,サントリーでの研究開発の内容や,学会への提言,学生へのメッセージなどをお話いただきました.(新しい研究所を訪問したかったのですが,実際は新型コロナ感染拡大の影響によりリモートでのインタビューになったのが残念でした)

    (取材日:2020年12月4日.所属・役職は当時のもの)

feedback
Top