2010年のアメリカECFMGによる通告を機に,2015年に日本医学教育評価機構(JACME)が発足し,全82医学部の参加を受けて医学部教育の評価を実施している。2017年には,JACMEは世界医学教育連盟から国際的に通用する評価機関としての認証を受け,わが国の医学部教育が国際的に通用するための教育の質改善・向上を目指している。2022年6月1日現在で63医学部の認定を行っており,その過程で日本の医学部教育における特色や優れた点をさらに発展させて他医学部の参考になるように支援し,課題には改善を求めて医学部教育の改善・向上を促している。その結果,臨床実習の改善を始め,わが国の医学部教育の質向上が図られてきている。
本稿では,JACMEが発足した経緯をとりまとめ,医学教育分野別評価のもたらした効果を検討した。
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