海の研究
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10 巻, 2 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 木津 昭一, 花輪 公雄
    2001 年10 巻2 号 p. 103-121
    発行日: 2001/03/05
    公開日: 2008/04/14
    ジャーナル フリー
    東京-父島間および仙台-苫小牧間の定期運航船に搬送波位相の積算処理機能を持つGPS受信機を搭載して陸上の固定点に対するキネマティック測量を行い, 船の停泊中および航走中における海水位変動を計測する実験を行った。東京-父島航路では合わせて5往復10航海分の測位を試み, この間, 延べ5日間にわたって東京港および父島二見港停泊中の潮位変化を捉えることに成功した。航走中は, 航路全体でジオイドの空間分布(振幅数10m)におおむね沿う海水位変動を捉えたほか, 基線の短い東京湾内では定性的に海洋潮汐(振幅数m)と符合する信号を検出することができた。仙台-苫小牧航路では良好な受信環境の下, 船体の運動のほか, ほぼ航路全体にわたって海洋潮汐による海水位変動を捉えることに成功し, これは既存の全球潮汐モデルや付近の沿岸潮位の変動と定量的にも良く一致した。また, 両航路のそれぞれ一部について, 既存のジオイドモデルの誤差を指摘した。
  • 吉田 みゆき, 高杉 由夫
    2001 年10 巻2 号 p. 123-135
    発行日: 2001/03/05
    公開日: 2008/04/14
    ジャーナル フリー
    瀬戸内海という器は経済の高度成長に伴う埋め立て等によって大きく変形してきた。これらの地形変化が潮汐に及ぼす影響を見るため, 過去30年間の潮汐の経年変化を調べた結果, 半日周潮(M2)の振幅は, 大阪湾で減少(約2.3cm), 瀬戸内海中央部の備讃瀬戸では大きく増加(約4cm), 周防灘奥部ではやや減少, その西端に位置する関門海峡では大きく減少(約5cm)していた。関門海峡では日周潮も変化しており, 振幅は減少(約1cm)し位相は遅れてきていた。これらについて一次元理論より考察した結果, 埋め立て・浚渫・架橋などの影響により瀬戸内海の固有周期が短くなり, 半日周潮の明石海峡付近の節は東へ移動し, その結果大阪湾では減少してきていた。
  • 周東 健三
    2001 年10 巻2 号 p. 137-145
    発行日: 2001/03/05
    公開日: 2008/04/14
    ジャーナル フリー
    台風6804号の通過前後の7月19日から8月1日にかけての約12日間に四国から紀伊半島にかけて行った黒潮を横断する2回の海洋観測から, 紀伊水道沖の黒潮は約55km北上し, 流軸流速は1.08ms-1減少した。これに伴い黒潮の沿岸側で水温, 塩分と水位の上昇, 沖合側で水温, 塩分の低下が見られた。他の海洋観測資料によると, 台風6804号の通過に伴う黒潮の流速の減少は四国沖から紀伊水道で見られた(日向灘沖についてはデータ不足でわからない)が, 11月には黒潮の流速は80%程度まで回復した。しかし潮岬以西における変化とは異なり, 遠州灘沖では黒潮は7月から台風通過後の8月にかけて流向が東北東から東南東に変わり, 流速も大きくなり, 9月以降は8月に比べて流速が小さくなるという変化を示した
  • 光易 恒
    2001 年10 巻2 号 p. 147-156
    発行日: 2001/03/05
    公開日: 2008/04/14
    ジャーナル フリー
    1950年代は, 科学が, 全ての分野において急速な発展を遂げた, あるいは発展のための基礎が築かれた時代と考えられます1)。これは, 波浪研究の分野においても同様で, 1950年代は, 波浪の研究に関する基本的な枠組みが形成された時代とも言えます。今回は主として, 1950年代の前半における波浪の研究とその背景について述べます。
  • 黒田 芳史, 網谷 泰孝
    2001 年10 巻2 号 p. 157-172
    発行日: 2001/03/05
    公開日: 2008/04/14
    ジャーナル フリー
    トライトンブイと名付けられた新しい海洋-気象観測ブイが開発された。開発の経緯, 科学的背景, 科学的目標, ブイの概要, データの流れについて紹介する。このブイ計画を推進していく上での研究目標は, エルニーニョ, アジアモンスーン及び10年/数10年規模の大気・海洋変動の機構解明にある。トライトンブイは, 熱, 水フラックス, 及び海洋での水温, 塩分変化を観測するため, 海上気象観測項目として風向・風速, 気圧, 気温, 相対湿度, 短波放射, 雨量, また, 海洋観測項目として海面から深度750mまでの水温・塩分, 深度10mの流向・流速が計測できる。データは, 準リアルタイムで世界の気象機関に配信されるとともに, 米国海洋大気庁/太平洋海洋環境研究所のブイデータとともにインターネットを通じ公開されている。ブイの有用性を示すため, 時系列データから1998~2000年のラニーニャに伴う海洋変動について記述した。
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