海の研究
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19 巻, 4 号
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原著論文
総説
  • Ethmodiscus ooze に関する知見
    柴本 陽子
    原稿種別: 総説
    2010 年 19 巻 4 号 p. 187-196
    発行日: 2010/07/05
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル フリー

    西部北太平洋に於いて広範聞に渡る測点から深海堆積物を採取し,堆積物表面の生物起源珪素を測定したの生物生産の低い亜熱帯海域から高い含有率を治す堆積物が検出されたため,分析試料の顕微鏡観察を行ったところEthmodiscus oozeである事が判明した。Ethmodiscus oozeが採取されたフィリピン海の補足試料を測定し同様の珪質堆積物を幾つか確認したが,それらは,海底の狭い区域に集中して個別に堆積しているようであった。この散在した分布形態については,これまでの観測データから海底地形や海況などの物現学的要因が大きいと考えられていた。一方,生物起源珪藻含有量が高い堆積物が多く確認された本調査海域の表層で,台風通過後に高濃度のクロロフィルが発生している様子が海色衛星データにより観測された。調査海域における衛星の解析画橡と,新たに測定されたフィリピン海の生物起源珪素の分布図を基に,これまで論拠となるデータがなかったEthmodiscusのブルームに関する仮説について検討を行った。

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