海の研究
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22 巻, 4 号
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原著論文
  • 渡邉 良美, 松浦 知徳, 千葉 元
    2013 年22 巻4 号 p. 97-117
    発行日: 2013/07/15
    公開日: 2019/03/22
    ジャーナル フリー

    CTD観測と海洋混合層モデリングを併用して,2004年から2009年までの夏季(7月-9月)における富山湾沿岸域の水塊の変動特性や変動要因を調べた.特に,沿岸の混合過程を明らかにするため,地上観測データ等からバルク法により求めた風応力・熱・淡水フラックスを外力とした一次元海洋混合層モデルによる数値実験を行った.この数値実験から,外力に対する成層と混合層の発達の各年に対する顕著な特徴が捉えられ,観測結果とも整合する結果が得られた.それらの結果から,風応力・熱・淡水フラックスの変動が表層から水深 50 m程度までの成層形成と混合層形成を特徴づけていることが分かった.集中豪雨の発生した2006年7月,およびそれに引き続く8月と9月は河川水による表層の低塩分層の発達が顕著で,富山湾沿岸域の表層水塊構造の形成にとって,対馬暖流水とともに河川流入水が大きく影響していることが明らかとなった.

  • 日原 勉, 久保田 雅久, 瀬藤 聡, 清水 学, 安倍 大介
    2013 年22 巻4 号 p. 119-146
    発行日: 2013/07/15
    公開日: 2019/03/22
    ジャーナル フリー

    九州南東岸沖において黒潮が蛇行する現象が知られており,黒潮小蛇行と呼ばれている。これまでに,多くの研究が,黒潮小蛇行の発生に対して中規模渦の影響を指摘している。そこで,本研究ではwinding-angle methodを用いて中規模渦の位置を推定し,黒潮小蛇行の発生と中規模渦との関係を調べた。初めに,黒潮流軸の位置情報から黒潮小蛇行の発生状況を調べ,時空間スケールが比較的大きい黒潮小蛇行が,1993年から2006年の間に16回発生していることを示した。次に,黒潮再循環域における中規模渦の追跡結果から,九州南東岸の南の領域に強い高気圧性渦が存在していた時,あるいは東の領域に強い低気圧性渦が存在していた時に,時空間スケールの比較的大きい黒潮小蛇行が発生しやすいことが分かった。即ち,黒潮小蛇行の発達には,九州南東岸沖に接する中規模渦の位置が重要であることが明らかとなった。また,台湾東岸沖に接近する勢力の強い中規模渦が黒潮小蛇行の発生要因の一つであることも示唆された。さらに,御前崎沖において,黒潮が32°N以南に位置している機関には, 黒潮小蛇行が発達しないことが明らかとなった。

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