海の研究
Online ISSN : 2186-3105
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23 巻, 4 号
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2013年度日本海洋学会岡田賞受賞記念論文
原著論文
  • 帰山 秀樹, 安倍 大介, 重信 裕弥, 藤本 賢, 小埜 恒夫, 中田 薫, 森田 貴己, 渡邊 朝生
    2014 年23 巻4 号 p. 127-146
    発行日: 2014/07/15
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー

    東京電力福島第一原子力発電所(以下Fukushima dai-ichi Nuclear Power Plant を略しFNPP と表記)事故に伴い海洋環境へ放出された放射性セシウムのうち,134Csおよび137Csの我が国周辺海域における拡散状況を把握するために,2011年4月から2012年11月にかけて,福島県沖を中心とした西部北太平洋,日本海,瀬戸内海,東シナ海およびベーリング海における海水の134Csおよび137Cs濃度を測定した。FNPPの面する西部北太平洋においてはFNPP事故直後より高濃度の134Csおよび137Csが検出され,時間の経過とともに134Csおよび137Cs濃度は低下する傾向を示した。しかしながらその水平・鉛直分布は不均一であり,その分布形成の主たる成因は福島県沖を中心とした日本東方沖の西部北太平洋における黒潮,親潮および中規模渦による複雑な水塊構造が考えられた。一方,日本海,瀬戸内海,東シナ海およびベーリング海にて採取した海水からはFNPP事故以前から存在する137Csのみが検出され,134Csは検出されず,当該事故によるこれらの海域への134Csおよび137Csの負荷は極めて微量であったと考えられる。

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