DNBA-
n-オクタン系における炭素同位体の分離特性について検討し, CO
2の吸収特性, CO
2-カルバミン酸間における炭素同位体の交換速度, 平衡分離係数を測定した.
作業流体はDNBA (ジ-
n-ブチルアミン) と
n-オクタン (不活性溶媒) の混合液であった.作業流体へのCO
2の吸収は化学吸収 (DNBA) と物理吸収 (
n-オクタン) の和で表された.作業流体は90℃以上でCO
2を吸収しなかったが, 低温ではCO
2を多く吸収した.DNBAはCO
2を化学吸収し, カルバミン酸を生成した.カルバミン酸の生成反応および解離反応は可逆的に進行した.
炭素同位体の平衡分離係数は低温において大きな値になった.気液間の交換速度は物理吸収によるCO
2濃度とカルバミン酸濃度の相乗積に比例していた.CO
2-カルバミン酸系の分離プロセスにとって低温・高圧の操作条件は有効であることがわかった.
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