化学工学論文集
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23 巻, 6 号
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  • 大村 直人, 片岡 邦夫, 片岡 敏幸, 内藤 義行
    1997 年 23 巻 6 号 p. 741-748
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    アスペクト比が3のテイラー・クエット流の渦発生と乱流遷移特性について, 数値計算, 電気化学的方法および流れの可視化法を用いて, 内円筒の回転加速度の効果を考慮に入れて調べた.SMAC法を基にした3次元数値計算により, 渦の発生機構と波動テイラー渦流の時空間特性を明らかにした.電気化学的方法と流れの可視化法を用いて, 波動, 準周期性波動および, 弱い乱流波動テイラー渦流の時空間特性を明らかにした.内円筒の回転加速度が小さい場合, 2つの渦セルをもつ主モードが発生する.一方, 回転加速度が大きい場合, 4つの渦セルをもつ二次モードとなる.波動テイラー渦流において, 速度および, 速度勾配変動のパワースペクトルに現れる単一の基本周波数は, 巡回する周方向波の移動周波数と一致し, 流れのモードに依存する.準周期性および, 弱い乱流波動テイラー渦流においても, 時空間特性は, この渦セルモードに大きく依存していることがわかった.これらの結果より, 渦セルの幾何学的構造が流れの特性に影響を及ぼしていることがわかった.
  • 藤原 匡裕, 福井 啓介, 廣田 昇治
    1997 年 23 巻 6 号 p. 749-755
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    上下壁面温度が主流に対し水平横方向に急変する平行平板間の温度急変部に発生する, 主流方向に軸を持つ層流縦渦について, 流れの可視化実験及び3次元定常数値解析により考察した.この縦渦が壁面近傍の水平方向の流体密度差に起因して発生する重力流に誘起され, 重力流の方向及び強さにより縦渦の発生機構が4種類に分類できることを明らかにした.またこの縦渦が上面及び下面の局所Nusselt数分布に及ぼす影響を明らかにした.
  • 井上 義朗, 平田 雄志, 欅田 榮一
    1997 年 23 巻 6 号 p. 756-763
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    ベナール対流場でみられる水平面内のパターンの時間変化を, パターン変数による一般化Ginzburg-Landau型の発展方程式を用いて数値シミュレーションし, 既往の実験や理論解析の結果と比較した.現象論的に導出されたパターン発展方程式は, 一個の非線形微分方程式であるにも拘わらず, 超臨界レイリー数域でみられるロールセル, 六角セル, ジグザグロール, クロスロールなどの様々な対流パターンや波数の変化を表現することができる.このような解析法は, パターン形式を伴う現象の解析を大幅に簡略化することができる.
  • 西村 龍夫, 国次 公司
    1997 年 23 巻 6 号 p. 764-771
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    くぼみ付き流路内の自律振動と流体混合を, 実験と数値解析によって研究した.自律振動は, くぼみ上部のはく離せん断層によって励起されたトルーミン・シュリヒティング波から生じ, 臨界レイノルズ数はくぼみ長さの増大とともに低下する.流れの変動成分による運動量輸送過程の解析は, リブ上面で逆カスケード現象を示す.くぼみと主流部間の流体交換は自律振動によって開始され, 粒子軌跡追跡法の結果は可視化実験の観察とよく一致した.
  • 羽深 等, 片山 正健, 島田 学, 奥山 喜久夫
    1997 年 23 巻 6 号 p. 772-779
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    基板回転を有する水平型枚葉式エピタキシャルリアクターにおいてエピタキシャル成長が進行している環境における, B2H6ガスの輸送を数値計算を用いて検討した.H2キャリアガス, シリコンエピタキシャル成長時の成長原料であるSiHCl3ガスと副生成物であるHClガスの濃度分布および流速, 温度分布を用い, B2H6ガスの輸送の式を解いた.その結果, コールドウオールリアクターでは基板周辺のB2H6ガスの熱拡散の影響を無視できず, リアクター入口に均一濃度のB2H6ガスを供給しても基板上の濃度分布は均一化されないことが示された.また, 基板上のB2H6ガスの濃度分布は, 枚葉式水平型リアクターで通常使用される程度の基板回転では大きな変化がないことがわかった.拡散と熱拡散の流束について定量的比較を試みた結果, B2H6ガスの濃度分布においてはSiHCl3ガスにおいて認められるよりも熱拡散の影響が大きいと考えられる.
  • 近藤 和夫, 横山 光紀, 福井 啓介
    1997 年 23 巻 6 号 p. 780-788
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    高密度接続バンプの形状はカソードの電流密度分布に支配される.分布を実験と数値解析とで検討した.
    分極曲線から, 線形, Tafel, 拡散律速の電位領域に分類した.線形領域では, 表面過電圧が支配的なため電流密度分布は均一となるが, 成長速度が遅い.Tafel領域では, 電解液の抵抗が支配的となり分布が不均一となる.キャビテイ巾が100μm以上と大きい場合は周辺部が凸となり, 小さい場合は分布が均一で中央部が凸となる.
    拡散律速領域では, 剥離渦が電流密度分布を支配する.剥離渦はカソード上への物質移動の抵抗となる.キャビテイ巾が100μmでPe数が1410, 7311と増大すると, 上流部コーナーでは剥離渦が下流側へと成長し, 上流部の電流密度分布に窪みを生じた.また下流部コーナーでは剥離渦が小さくなり, 電流密度分布が増大する.一方, キャビテイ巾が30μmでPe数が44,500では, 大きな単一渦を発生し, 単一な盛り上がりを中央に有する分布となる.
  • 稲室 隆二, 山口 哲正, 荻野 文丸
    1997 年 23 巻 6 号 p. 789-795
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    回転円筒と液面で共軸に逆回転する円板とからなる容器内の流動および伝熱現象を数値解析的に調べた.円板回転の大きさおよび流体のプラントル数が容器内の流動および伝熱特性に与える影響を考察した.円板の回転レイノルズ数および流体のプラントル数を変化させて流れ場および温度場を求め, 各々の壁面の平均ヌッセルト数を温度場から計算した.平均ヌッセルト数の計算結果について既存の実験結果と比較した.
  • 長迫 透, 島田 学, 片山 和彦, 奥山 喜久夫
    1997 年 23 巻 6 号 p. 796-803
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    ポリマー重合反応に及ぼす溶媒の影響について, 反応器内の物性や転化率の不均一性を考慮した検討を行った.実験では, 壁面を加熱した鉛直円管型の反応器にスチレンモノマー, 溶媒, 重合開始剤を混合した原料を層流で流し, 出口でのポリマー転化率を測定した.その結果, 重合開始剤を含んだ120℃以下での重合反応では, 開始剤を含まない場合と比較して溶媒添加による転化率の低下の割合が小さくなることがわかった.また, 反応器内の液の物性の温度や転化率などに対する依存性および重合反応による発熱を考慮して, 反応を伴う流動・伝熱・物質輸送の数値計算を行うことで, 実験値の傾向がよく説明された.この計算結果から, 溶媒の添加により反応器内の流動状態が変化して, スチレンの滞留時間と転化率の分布に変化が生じることが示された.このことより, 溶媒添加の影響を解析するためには, 反応器内の分布を考慮した輸送現象の評価が重要であることがわかった.
  • 埜上 洋, 八木 順一郎, 目崎 令司, 永井 浩昭
    1997 年 23 巻 6 号 p. 804-810
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    移動層型のコークスガス化炉は, 燃料および合成ガス製造に広く用いられている.本研究では, 二相流の概念を取り入れ, 移動現象論および反応速度論に基づくコークスガス化炉の二次元数学モデルを開発した.本モデルは, ガスおよび固体の連続の式, 運動方程式, 物質収支式, 熱収支式および反応速度式から構成され, 炉内の温度分布, 組成分布および流動状態などが推算可能であり, モデルの妥当性は実炉における測定値との比較によって確認した.
    本モデルを用いた数値実験では, 炉内径, ガス化剤の供給量と組成を変化させて数値解析を行い, これらの因子がガス化炉の操業状況に及ぼす影響を明らかにした.また, その結果から, 水冷壁を用いたガス化炉の解析を行う場合には, 炉壁からの熱損失を無視することができないことが示された.
  • 湯 晋一, 野原 浩樹, 二井 大祐, 梅景 俊彦
    1997 年 23 巻 6 号 p. 811-819
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    粒子には標本粒子を取り扱うことによって多数の粒子を統計的に処理できる Direct Simulation of Monte Carlo Methodを適用することにより微小粒子 (310μm) からなる3次元乱流流動層の数値シミュレーションを行った.粒子衝突にはhard sphereモデルを用い, 局所平均化されたNavier-Stokes式と並進, 回転, 衝突, 抗力, 揚力を考慮したLagrangian形の運動方程式を基礎とし, これらの式を全て連立して解くことにより3次元乱流流動層中の気流と粒子の運動を求めた.また同一条件で行った実験の結果と比較することにより, 計算モデルの正しさを検討した.その結果, 次のような事柄が明らかになった.D.S.M.C.法によって微小粒子からなる乱流流動層中の粒子と気流の運動を正確に求めることができる.すなわち, 濃厚粒子群からなるクラスターの形成, それらの形状, 成長と崩壊等を表現することが可能である.乱流流動層のように粒子と気流が激しく相互干渉すると, 如何に相互の乱流状態が高められるかを定量的に表すことができた.
  • 羅 春華, 上宮 成之, 小島 紀徳
    1997 年 23 巻 6 号 p. 820-827
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    ジェッティング流動層内グリッド領域でのガス移動の数学モデルを構築した.ジェットとアニュラス間のガス移動係数をフィッティングパラメーターとして, 両相のトレーサーガスの濃度分布を予測した.その結果をベンチスケール高温ジェッティング流動層内で測定した, 反応活性がないトレーサーガスの濃度分布と比べて検討した.分散板からのガス速度を最小流動化速度にし, 中心ノズルからのガス速度と層内の温度を変えて実験を行った.既往のデータおよび本実験結果から, ジェットとアニュラス間のガス交換係数の相関式をまとめた.モデルでの予測はジェットからアニュラスへのガスの浸透を考慮したとき, 実験結果によく一致した.
  • 英 敬信, 上宮 成之, 小島 紀徳
    1997 年 23 巻 6 号 p. 828-834
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    モノシランを原料とした流動層CVD法による多結晶シリコン粒子製造のシミュレーションを行った.国井-Levenspielの二相モデルにモノシラン熱分解速度式を組み合わせたモデルにより, モノシランの転化率, 微粉への転化率 (微粉生成率) および気泡部の温度分布を計算した.さらに微粉の取り込み (スキャベンジング), 生成微粉への析出および層内温度分布の存在が, 両転化率 (モノシラン転化率と微粉への転化率) に対して与える影響を評価した.両転化率についてHsuらの実験結果と計算結果を比較した.
    微粉上への析出を考慮した場合には, 従来の計算結果よりも両転化率の値が大きくなった.一方, スキャベンジングや層内温度分布を考慮すると, 両転化率とも小さくなる.これらを考慮した上で実験結果を説明するためには, 微粉上への析出を考慮する必要がある.また, 温度の上昇と共に粒子付着性が増大し, スキャベンジングが起こりやすくなる, または二次粒子径が増大するとすれば, 温度に対する依存性も定性的に説明できることが指摘された.
  • 上ノ山 周, 西村 和之, 仁志 和彦, 上和野 満雄
    1997 年 23 巻 6 号 p. 835-843
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    二重らせん帯翼付?攪拌槽におけるスチレン塊状熱重合反応を例に取り, 反応過程を区分化した各ゾーンで流動を固定するというモデル化を行うことにより, 長時間にわたる重合過程を数値解析する手法を示した.またこれと同時に平均分子量の槽内分布あるいは槽内平均の分子量分布および分散指数等の重合物の品質に係わる値を推算する手法を示した.その数値解析結果は, 同一の系において実験的に検証を行った結果と比較し, 反応過程および分子量分布等の重合物物性値ともほぼ妥当であることを確認し, 本数値解析法がこれらを予測するための, 一手法となることを示した.
  • 嶋田 隆司, 馬場 紀彰, 小森 悟
    1997 年 23 巻 6 号 p. 844-849
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    2次元および3次元形状の波状壁面上の乱流場に3次元直接数値シミュレーションを適用し, 壁面に働く抗力を評価した.その結果, 壁面に働く全抗力への摩擦抗力と圧力抗力の寄与については, 2次元波状壁面の場合には摩擦抗力と圧力抗力の比率にして0.86と圧力抗力の寄与が大きくなるが, 3次元波状壁面の場合には2.9と摩擦抗力の寄与が圧倒的に大きくなることがわかった.また, 風波気液界面などの波状境界面上での摩擦速度を実験的に評価する従来の方法の妥当性について検討した結果, 対数速度式を用いる方法もレイノルズ応力のピーク値から評価する方法も2次元形状の波状界面に対しては摩擦速度を10%程度過大評価するが, 3次元形状の波状界面に対しては正確な値を与えることが明らかとなった.
  • 姜 錫在, 植田 洋匡
    1997 年 23 巻 6 号 p. 850-860
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    東アジアの大気質は, 化石燃料の消費の急増や高い経済成長率と人口増加によって急激に悪化することが懸念される.春の晴れた日には, 大規模な風系が発達しアジア大陸から太平洋へ向かって汚染物質が長距離にわたって輸送されることがよくある.
    本研究は, この地域での大気汚染物質の濃度変化を知るために輸送・化学・沈着のオイラー型数値モデルを用いて春の非降雨の高濃度発生時に対してシミュレーションを行った.このような高濃度発生時には, 大陸から北西太平洋へ向かう長距離輸送の証である黄砂現象が発生していた.一方, 日・中・韓の三国共同の野外観測を1993年から3年間3回にわたって実施し, 煙台, 済州島, 鹿児島の3ヵ所で大気汚染物質の濃度を測定した.
    まず, 東アジア地域における野外観測値やモニタリングデータとシミュレーション結果との詳細な比較から, 本数値モデルの妥当性が検証された.また, 汚染物質の高濃度汚染ベルトが中国東部地域から韓国南部, 西日本地域にかけて鮮明に形成されていることもわかった.特に, このベルト地域での対流圏オゾン濃度は非常に高く, 日本や北西太平洋の高濃度オゾンは大陸からの長距離輸送によってもたされることが明らかになった.
  • 二相流モデルの比較と差分近似法の比較
    桑木 賢也, 尾添 紘之
    1997 年 23 巻 6 号 p. 861-869
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    気液二相流を, 一圧力モデルと分散流モデル (共に二流体モデル) により, 数値解析を行ない, かつ実験も行なった.分散流モデルの移流項には4種類の高次風上差分法 (Kawamura-Kuwahara法, UTOPIA法, QUICK法, 二次風上差分法) を用いて比較した.水を満たした円筒容器の底面中央より気泡を吹き込んだ場合の計算の結果, 分散流モデルが一圧力モデルよりも, より安定に解が求まった.また, QUICK法により求められた渦の大きさが可視化実験結果と最もよく一致した.つまり, 分散流モデルにQUICK法を用いたものが本系に対して最も優れていた.
  • 中島 賢治, 湯 晋一
    1997 年 23 巻 6 号 p. 870-877
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    Navier-Stokes式の慣性項に5次の風上差分法, 速度の時間前進計算に2次のRunge-Kutta法を用いて, 円形ノズルから噴出するRe=1,200の空気自由噴流について, 初期領域から乱流発達領域を含んだ流れ場の直接数値計算を行った.計算領域はノズル出口から乱流発達領域までである.計算セルの大きさは乱流発達領域におけるKolmogorovのミクロスケール以下に抑えており, 乱流中に存在する微細渦までを再現できていると考えられる.計算結果と実験結果は種々の乱流統計量について比較された.主な乱流統計量は計算結果と実測結果がほぼ一致し, 高Re数噴流と低Re数噴流の乱流統計量分布の違いを明らかにすることができた.また, エネルギースペクトル分布についても計算結果と実験結果は高周波部分までよく一致し, 計算結果の正当性を示すことができた.計算結果の等渦度線表示では, 低Re数噴流に顕著に見られる放射状かつ局所的に突出する渦を再現することができた.本研究により, 直接数値計算は大規模渦から微小渦までを含む複雑な流れ場を形成する低Re数噴流をよく表現できることを示した.
  • 深井 潤, 椎葉 祐二, 田中 充, 宮武 修
    1997 年 23 巻 6 号 p. 878-884
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    平板に衝突した液滴の流動・伝熱モデルを開発した.流動モデルには液滴の変形が考慮され, 伝熱モデルには液滴と平板内の伝熱が考慮されている.モデルを有限要素法を用いて数値的に解いた.
    溶融すず滴が種々の平板に衝突する場合について計算を行った結果, 以下のことが明らかとなった.
    1) 平板上を広がる液滴の周辺部は中央部より早く冷却される.
    2) 液滴と平板の初期温度および熱物性値が固液界面温度に及ぼす影響は, 温度の異なる2枚の半無限固体を接触させた時の解析解を用いて評価できる.
    3) 液滴-平板間の熱伝達は, 平板内部の伝導伝熱に支配される.
    4) 衝突速度の増加は液滴-平板間の熱伝達量を増加させる.これには, 対流伝熱量の増加より伝熱面の拡大が大きく寄与している.
  • 山本 哲也, 岡西 健悟, 渡部 晋也, 馬 劼夫, 篠田 栄司, 尹 治文, 福井 国博, 吉田 英人
    1997 年 23 巻 6 号 p. 885-891
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    高性能サイクロン設計の指針となる情報を得るため, 直接法を用いた3次元シミュレーションでサイクロン内の流れ及び粒子軌跡の計算を行い, 実験結果と比較検討した.
    ブローダウンを行わない場合と比べ, ブローダウンを行うと, 全捕集効率は上昇する.これは, 主にサイクロン下部円錐壁近傍での流量の増加及び旋回成分の成長に起因することがシミュレーションの結果から明らかとなった.
    粒子軌跡の3次元シミュレーションより, ブローダウンの有無に関わらず, サイクロン入口下部から流入する粒子ほど捕集されやすいことが認められた.
    また, 計算した部分分離効率と実験値を比較した結果, ブローダウンを行うとブローダウンを行わない場合と比較して, 粒子のサイクロン壁面近傍での再飛散を軽減できることが確認された.
  • 吉川 文明, 中島 晋, 白石 典久
    1997 年 23 巻 6 号 p. 892-898
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    コークス炉ガスを化学原料や都市ガス原料として利用するためには硫黄化合物等の不純物を除去する必要がある.硫黄化合物のひとつ, 二硫化炭素 (CS2) を低温で除去可能な新しい吸着剤を提案した.けい酸カルシウムにジエタノールアミンを含浸した吸着剤で40~50℃の低温において高いCS2除去性能を示した.多量の炭化水素やCO2が含まれるコ一クス炉ガス中においても, 45℃, 空間速度99h-1で280日間CS2を100%吸着除去した.本吸着剤と既報のK2CO3含浸アルミナ触媒を用いて, 45℃, 常圧でコークス炉ガス中の有機硫黄化合物のほとんどを占めるCS2と硫化カルボニルを300日間に渡ってそれぞれ96%, 76%以上除去できた.
  • 木戸 一博, 佐藤 中正, 下地 雅也, 中西 英二
    1997 年 23 巻 6 号 p. 899-905
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    感光材料塗布乾燥プロセスにおける空調システムを対象として, 乾燥に用いられる空気の温度制御を行うフィードフォワード/フィードバック制御システムを開発した.本制御システムは, 既に開発された熱交換器モデルの制御量である空気温度と操作量である温水流量との静的な関係を用いるフィードフォワード制御, および同モデルより導出した線形化モデルに基き, 最適制御理論により設計したフィードバック制御より構成される.感光材料塗布乾燥プロセスにおいては, 銘柄切り替えの際, 製品品質を一定に保つために, 次銘柄の生産開始時に迅速かつ安定に温度設定値が変更される必要がある.これに対して, 本制御システムが良好な制御性を達成することが, シミュレーションと制御実験により確認された.
  • 吉野 寿高, 百永 眞士, 篠崎 勝彦, 矢澤 久豊
    1997 年 23 巻 6 号 p. 906-913
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    精製結晶として得られた医薬品の大部分は, 添加剤を混合して錠剤を造り, 服用される.このような医薬品に対して要求される最も重要な特性は, 錠剤からの溶出速度が所定値に調節できることである.錠剤の溶出速度は結晶の内部構造, 粒径, 添加剤との親和性などによって変化する.このような薬・剤複合化技術の開発として, 活性ビタミン剤であるオクトチアミンの晶析を行い, 最適な錠剤化が可能な晶析法および条件を確立した.さらに, 本晶析法のスケールアップ因子についても検討を行った.
  • (RRX バーナの開発その2)
    廣瀬 靖夫, 加治 均, 新井 紀男
    1997 年 23 巻 6 号 p. 914-919
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    筆者らは燃焼器と回転再生式熱交換器を一体化した連続燃焼の可能な省エネルギー型の回転式蓄熱バーナを開発研究している.
    この回転式蓄熱バーナは, 火炎の形状をシャープに保つために燃料ガスと並行してモーテブ蒸気あるいは空気を使用しており, その流量を変化させることにより燃焼特性が変化する.炉内の流速分布, 温度分布およびNOx濃度分布をモーテブ蒸気量を変えて測定した結果, モーテブ蒸気量が多いと炉内温度分布はより均一になり, 結果としてNOx濃度も低くなっている.
    またこのバーナの特性として, 炉内で燃料と空気が反応してできた高温排ガスはバーナに全量戻ってきて熱交換され, バーナより系外へ排出される.しかし, バーナの設置されている反対の炉の端に煙道を設けて排ガスの一部をバーナに戻さずに系外へ逃がすことによって, このバーナへ戻ってくる排ガス量を減少させてやるとNOxは徐々に低減し, 火炎の長さは長くなっていく現象が見られた.さらにこのバーナは容易に油燃焼が可能であることが実証された.
  • 黒木 裕昭, 藤原 尚樹, 堀尾 正靭
    1997 年 23 巻 6 号 p. 920-927
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    CWP (Coal Water Paste) は, 加圧流動層ボイラ用の燃料として用いられている.本研究では, 常圧の小型流動層可視化炉を用いて, 流動層炉内におけるCWPの燃焼形態について観察実験を行うと共に, 炭種およびCWPの調製条件による燃焼形態の違いについて検討した.観察実験の結果, CWPの燃焼形態は炭種によって次の3種類の形態に大きく分類できることが明らかになった.1) CWPを構成する石炭粒子が, 燃焼混合の初期段階 (主に水分蒸発過程) で分散し, 流動層媒体内に混合して燃焼が進行する分散燃焼形態.2) 全燃焼過程において石炭粒子群が凝集体として燃焼が進行する塊状燃焼形態.3) 塊状燃焼の形態をとるが, 火炎燃焼時に石炭粒子凝集体が揮発分による内部圧の上昇に起因すると思われる破裂を起こし, 凝集体が細かく分裂する形態.石炭の分析結果との比較から, これら燃焼形態の違いは主に石炭の粘結性 (るつぼ膨張指数) によるものであることが明らかになった.また, 全水分量ならびに石炭の粒径分布などCWPの調製条件も燃焼形態に影響を与えることが明らかになった.
  • 加知 岳志, 小林 敬幸, 新井 紀男, 加藤 吉成, 各務 欣哉
    1997 年 23 巻 6 号 p. 928-933
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    C/Cコンポジットの耐酸化性の向上を目的として, CVD法およびパックセメンテーション法を用いてSiCを被覆し, 燃焼場中における耐酸化性の改善効果を検討した.
    耐酸化特性の評価は, 温度1,770Kおよび1,900K, 当量比0.9のメタン-空気予混合燃焼場中に10時間曝露し, 試料重量の経時変化の測定および電子顕微鏡を用いた表面観察により行った.
    CVD法により被覆した試料では重量減少はかなり抑制されたが, 基材と被覆層との密着性が弱く, この方法の適用は困難であると考えられた.パックセメンテーション法により被覆した試料では表面構造の変化は僅かであったが重量は激減した.これは被覆層の形成時に層内に細孔が生じるためと考えられた.この細孔をシールする目的でSiC被覆層上にガラス質の二次被覆を施した試料について同様の検討を行ったところ, 重量減少は認められず優れた酸化劣化の抑制効果を有していることが明らかとなった.
  • 野田 賢, 長谷部 伸治, 橋本 伊織
    1997 年 23 巻 6 号 p. 934-941
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    濃縮部型, 回収部型, 全還流型の3種類の構造のバッチ蒸留塔を対象に, エネルギー消費を最小にする還流量の最適操作法を導出した.バッチ蒸留操作は, 代数方程式制約を有する微分方程式系でモデル化される.まず, この微分, 代数方程式混合系を直交選点法を用いて代数方程式系に変換した.そして, 最適な還流操作法を求める問題を, 不等号制約付きの非線形最適化問題として定式化し, 逐次二次計画法を用いて解いた.
    2成分分離の種々の分離条件に対して, 3種類の塔の最適な操作条件を求めた結果, 濃縮部型塔は還流量を時間の関数として最適化しても, 分離効率はあまり向上しないが, 全還流型塔では, 還流量を最適化する事により, 分離性能が大きく改善されることを明らかにした.そして, 多くの分離条件に対して, 全還流型塔は, 濃縮部型塔と等しいか, それを上回る分離性能を有することを示した.また, 回収部型塔の分離性能が, 通常の分離条件では濃縮部型塔より劣る原因を, 気液平衡関係の特徴から説明できることを明らかにした.
  • 藤吉 一誠
    1997 年 23 巻 6 号 p. 942-946
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    ナトリウムイオンおよびアンモニウムイオンを多孔質バイコールガラス粒にイオン交換法により298Kにおいて吸着させた.固体酸において酸性度の異なる複数種のイオン交換サイトが存在し, それぞれがイオン交換平衡を維持することを前提としたイオン交換量の推算式を提示した.イオン交換量の推算値が実験値と一致するように行なわれた数値解析により, 2つのイオン交換平衡が示され, 見かけのイオン交換平衡定数および有効酸量が算出された.これによりナトリウムイオンおよびアンモニウムイオンの交換量の推算が可能となった.また, ナトリウムの見かけのイオン交換平衡定数は酸性度指数pKaで6.41および8.72に相当し, 多孔質ガラスがかなり弱酸性の二塩基固体酸であることが分かった.このような多孔質ガラスの酸性度はgeminal型およびvicinal型シラノール基に起因し, isolate型はイオン交換に寄与しないと考えられた.
  • 平井 秀一郎, 谷口 太一, 高城 敏美
    1997 年 23 巻 6 号 p. 947-953
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    速度の異なる二流体がしきり板を介して流入する場に形成される大規模渦を伴う混合層の直接数値計算 (DNS) を物質輸送を伴う場合について行った.混合層の渦形成初期領域で主流と直角方向への物質輸送が抑制されることを指摘すると共に, DNSのデータベースを用いて物質輸送流束が減少する現象について詳細な考察を行った.物質輸送の抑制現象は, 物質輸送流束v'c'の輸送方程式中の乱流拡散項-∂ (v'v'c') /∂yが物質輸送流束を減少させる作用が大きいために生じていることを明らかにした.また, この原因を瞬時の乱流拡散項について検討し, 混合層の渦形成初期領域では, 渦相互の干渉する効果により主流と直角方向の速度の変動成分が大きいものとなることと, 物質の瞬時濃度分布がテール状の分布となることが交互に干渉することにより, 瞬時の乱流拡散項が物質輸送に対して大きな抑制作用をもち, このことによりこの特異な現象が生じていることを明確にした.
  • 呂 国慶, 金 煕濬, 成瀬 一郎, 大竹 一友, 上出 光志
    1997 年 23 巻 6 号 p. 954-961
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    バイオブリケットの燃焼に対して, 揮発成分放出・燃焼段階では体積モデルを, チャーの燃焼段階では未反応核モデルを用いて, バイオブリケットの燃焼性に及ぼす成型形状, 成型圧力および炭種などの影響を解明した.
    主な結果として, 同一直径の球状および円柱状 (柱の高さと直径は同一) のバイオブリケットの燃焼では, 形状による燃焼性の影響がほぼないこと, 成型圧力は揮発成分放出・燃焼には影響を与えないが, チャーの燃焼では約245MPa以下で試料密度を介して燃焼性に影響を与えること, 石炭ブリケットの揮発成分放出・燃焼段階での反応次数と反応速度定数は石炭の燃料比と直線関係があること, 炭種と成型条件は灰層の気孔率を介してチャーの燃焼に影響を与えることなどを明らかにした.石炭・バイオマスの工業・元素分析, 灰の真密度と本論文で提案したモデルと半経験式からバイオブリケットの燃焼速度を精度良く解析できることを示した.
  • 細孔内拡散の影響
    相田 隆司, 小林 亮一, 新山 浩雄
    1997 年 23 巻 6 号 p. 962-968
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    周期的濃度変動操作下でのNO-CO反応を活性物質を担体の外表面付近に担持したEgg-shell型および内部に担持したEgg-white型のPt/Al2O3上で行い, 細孔内拡散の影響を検討した.ある変動周期の範囲において, 変動操作下の時間平均NO転化率が定常操作下でのNO転化率を上回る変動操作効果の発現が確認された.時間平均NO転化率は変動周期に対して極大を持ち, 増加し始める周期はEgg-shell型に比べEgg-white型の方が長かった.長周期での時間平均NO転化率はEgg-shell型では比較的短い周期から顕著に低下したが, Egg-white型ではあまり低下せず, 360sという長い周期でも定常操作下の結果を上回った.簡略化したモデルを用いて計算を行ったところ, この傾向は再現され, 上記の実験結果は変動操作下では拡散によってCOの見かけの脱離速度が遅くなることが原因であることが示唆された.
  • 平岡 節郎, 亀井 登, 加藤 禎人, 多田 豊, 全 炯圭, 山口 隆生
    1997 年 23 巻 6 号 p. 969-975
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    傾斜パドル翼の撹拌所要動力を広いレイノルズ数領域で測定し, その実験データに基づき邪魔板が有る場合と無い場合のそれぞれの場合について所要動力を相関することを試みた.邪魔板なしの撹拌槽での所要動力は, パドル翼に対する亀井らの相関式の係数を傾斜角を用いて修正することで, 同一の相関式を用いて良好に相関できることを示した.邪魔板付撹拌槽での所要動力も, パドル翼に対して亀井らが行ったと類似の相関法で良好に相関できることを示した.これより, 傾斜パドル翼に対する完全邪魔板条件およびそのときの動力数は次式で与えられた.
    (Bω/D) nb0.8≧0.44Npmax,θ0.2 (2θ/π) 0.72
    Npmax,θ=8.3 (2θ/π) 0.9 (np0.7bsin1.6 θ/d)
  • 香川 幸子, 神谷 秀博, 畔上 統雄, 堀尾 正靱
    1997 年 23 巻 6 号 p. 976-982
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    廃棄物再生燃料 (RDF) の流動層燃焼特性に関する基礎的な情報を得るため, 特にCaOとClがNOx排出特性に与える影響について検討した.RDF中のCaOとClの有無は, 新聞紙・おから・PVCより作成した合成RDFを用いて検討した.合成RDF中のCaOと各元素組成は, 都市ゴミRDFを摸擬して調整した.合成RDFの小型流動層炉における連続燃焼試験の結果, CaOとClの共存するRDFは, CaOとClのいずれかを含むRDFよりも, fuel-NからNOxへの転換率が高かった。また, CaOとCIのいずれかを含むRDFのNOx転換率は, CaOとClのどちらも含まないRDFとほぼ等しかった.CaOとClの共存によるNOx排出量の増大効果は, 低空気比条件で特に大きく, またCaO添加率が高いほど顕著になった.以上の結果から, NH1 (1=1~3) のNOxへの酸化反応におけるCaOの触媒効果が, RDF中のClにより活性化されたものと考えられる.さらに, RDF製造プロセス, 密度, RDF形状, そして添加剤の種類 (CaOとCa (OH) 2) の違いがNOx排出特性に与える影響を検討した結果, これらの影響は小さいことが確認された.
  • 小松 弘昌, 中村 政行, 山下 泰宏, 平井 千里馬
    1997 年 23 巻 6 号 p. 983-992
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    大気圧下におけるメタノール-tert-ブチルアルコール, メタノール-tert-ブチルメチルエーテル, tert-ブチルアルコール-tert-ブチルメチルエーテル, tert-ブチルアルコール-水およびtert-ブチルメチルエーテル-水系の五種の二成分系気液平衡データを測定し, Wilson定数を決定した.このデータに基づきASOG式およびUNIFAC式を用いた推算方法を比較した.さらに, メタノール-tert-ブチルアルコールからなるエーテル化反応系の気液平衡データを測定し, この四成分系気液平衡関係の推算に対しても, 二成分系気液平衡データから決定したWilson定数は充分に実用できることを確認した.
  • 碇 醇, 幡手 泰雄, 愛甲 涼子
    1997 年 23 巻 6 号 p. 993-997
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    溶解度に制限のある系に用いる飯野型の装置を用いて, 常圧の下で, 微量のフルフラールを含む水+1-ブタノール系の気液平衡を測定した.
    大量成分 (水と1-ブタノール) の気液相の組成は, 2成分系のそれとおおむね合っている.部分混合領域においては, 沸点における微量成分 (フルフラール) の気液平衡比は, 2.5と0.46であることが分かった.したがって, 2液相間の分配係数は5.4となる.
    微量成分の平衡比曲線が画かれた.この中の部分混合領域における計算による平衡比曲線は, 実験値と良く一致していることが示されている.
  • 佐藤 友章, 山本 洋介, 今野 幹男
    1997 年 23 巻 6 号 p. 998-1000
    発行日: 1997/11/10
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    The sol-gel method is applied to the synthesis of Pb (Zr0.5Ti0.5) O3 particles with various post treatments. After the reaction of Pb (OAc) 2, Zr (OBu) 4 and Ti (OEt) 4 in ethanol solvent at 73°C over different reaction times, complex alkoxide is subjected to ammonia water and acetonitrile as a cosolvent at various water concentrations. The selection of reaction conditions enables the production of highly monodispersive particles with an average diameter less than 100 nm.
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