アニオン性界面活性剤A0Tをヘプタンに溶解して,W/0型マイクロエマルション(ME)を調製した.このMEの電気伝導度を撹衿下で種々の温度で測定した.
W>O=[H
2O]/[AOT]が一定の条件下でMEの電気伝導度は,ある温度(
TP)で急激に増大し,最大値を取り,その後わずかに減少した.この温度は
WOの値が大きくなるほど低下した.また,電気伝導度の最大値は
WOの値には依存せず,A0T濃度と共に増大した.W/0型MEの電気伝導度の温度依存性は,AOTのNaイオンがMEの水相に溶解して,温度と共にMEの水相が連結してパーコレート構造を形成するためであると推論した.
次にこのW/0型MEのパーコレート構造を固定化するためにゼラチンを添加してW/0型MEのゲル体(MBG)を調製した.このMBGの電気伝導度の温度依存性は小さくなりパーコレ一卜構造が固定化されたものと考えられた.
このMBGに酵素のリパーゼを固定化して2中ナフチルアセテートの加水分解を行ったが,ME系に比べて反応速度および反応量は小さくなった.
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