バグフィルターにおいて, 払落とし操作後のろ過面に残留する粉塵量が場所によって差異があるとして, ろ過面が粉塵の残留した汚れろ布抵抗ζ
Dを有するろ過面と清浄ろ布状態まで払落とされた清浄ろ布抵抗ζ
Cを有するろ過面の2面で構成されているとする斑落ちモデルを提示した. その面積比率をε
D対ε
Cとしてこのモデルに基づく数値計算を行った結果, 回分運転における本体圧力損失の時間変化の計算結果が全時間領域で実測値と良好に一致することを示した.
また, 回分運転から得られた比抵抗α, 汚れろ布抵抗ζ
D, 清浄ろ布の面積比ε
C, 清浄ろ布抵抗ζ
Cを用いて3列構成バグフィルターの連続運転における本体圧力損失の時間変化挙動を数値計算した結果, 汚れろ布抵抗ζ
Dを補正することにより実測値を精度よく表すことができることを示した.
ろ過操作中のろ過速度変化に対応する比抵抗αの速度依存性を考慮した場合の回分運転における本体圧力損失値は, 速度依存性を考慮しなかった場合のそれとほとんど変わらないことが分かった. また, 連続運転型である3列構成バグフィルターの汚れろ布抵抗ζ
Dは, 速度依存性を考慮しなかった場合のそれより僅かに小さな値を与えた. しかし, 本体圧力損失の時間変化挙動は比抵抗αの速度依存性にはあまり影響を受けないことが分かった.
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