屈曲型マイクロチャネルは,流路としての役割に対流混合機能を付加させることのできる最も単純な構造のチャネルとして,マイクロリアクターやマイクロ分析器に応用されている.しかし,通常の屈曲型チャネルでは,屈曲方向が周期的に反転するため,前の屈曲部通過で生じた対流混合効果が,逆方向に曲がる次の屈曲部で一部もとに戻される傾向がある.そのため,1回ごとに屈曲方向が反転するジグザグ・チャネルでは,
m回屈曲部を通過させても,必ずしも1回の屈曲部で生じた混合効果の
m倍の効果は得られない.本研究では,
m回連続して一方向に90度屈曲した後,逆方向に
m回連続して屈曲するパターンを繰り返す屈曲型チャネルを,
m=1, 2, 3, 4の4種類作製し,その混合性能を比較した.それにより,高い混合効果が得られる
mの値やレイノルズ数範囲を実験的に明らかにした.
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