化学工学論文集
Online ISSN : 1349-9203
Print ISSN : 0386-216X
ISSN-L : 0386-216X
4 巻, 2 号
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
  • 後藤 昭博, 外山 茂樹, 牧野 和孝, 井伊谷 鋼一
    1978 年 4 巻 2 号 p. 111-116
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    上昇流メッシュミストエリミネータにおける再飛散現象と圧力損失について実験的研究を行った.ウォーターシール法を利用して, 捕集ミストのホールドアップをパラメータとして測定した.ミスト液の表面張力は45×10-3~77×10-3Newton/m, メッシュの充填率は0.01~0.069のものを使用した.実験の結果, 以下の知見を得た.メッシュミストエリミネータの性能は, 滞留開始点, 再飛散点により3種類に分類される.また捕集ミストは集合し, 2種類の状態を示す.すなわち一つは繊維に付着する液でこの量は単位容積あたりの繊維長さに比例して増加する.他方はメッシュの中に自由に流動するローディング液である。また再飛散点に関する実験式も求められた.
    圧力損失については, ローディング液によるもの, 繊維付着液によるものおよびローディング液が存在する場合の繊維付着液によるものから構成されるものと考えて, 圧力損失の推算式を作成した.そして計算値と実験値を比較したところ良好な一致が得られた.
  • 伊ヶ崎 文和, 外山 茂樹, 牧野 和孝, 多田 豊, 井伊谷 鋼一
    1978 年 4 巻 2 号 p. 117-122
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    堆積粉塵層の電気的払い落とし機構について, 静止力モデルと振動中心力モデルの二つを提出し, 電気的払い落とし力を電極径, 電極間隔比, 粉塵層から電極列上平面までの距離および印加電圧相数の関数として求め払い落とし電圧の計算を可能とした.その結果, 静止力モデルに基づいた理論計算値が実験値とほぼ一致した.理論計算によって, 最適な電極径が存在すること, 2, 3および6相の印加電圧相数では6相が最適であることなどが明らかになった.最適電極径は粉塵層から電極列上平面までの距離ybが増加するほど, また電極間隔比Rが減少するほど増大し, ybが2mm以下, Rが1および2の場合1~10mmの範囲にある.一方印加電圧周波数が高い場合は, 払い落とし機構に粒子の逆戻り現象を考慮する必要があることが実験的理論的に指摘された.
  • 吉田 英人, 浦上 雅行, 増田 弘昭, 井伊谷 鋼一
    1978 年 4 巻 2 号 p. 123-128
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    静止空間からの粒子サンプリング濃度の測定誤差に関し詳細な理論的, 実験的検討を行った.実験では粒子の限界粒子軌跡を写真撮影することにより, サンプリング効率を求めた.実測値は当然ながら流れを粘性流と仮定した数値解とほぼ一致した.また粘性流数値解はLevinの点吸引近似解と重力パラメータG=0.05以下でかつLevinのパラメータk=0.33以下の条件下で, 5%以内の誤差で一致し, Levinの近似解と点吸引数値解とはLevinのパラメータk=0.5以下でほぼ一致した.
    さらにプローブを下向きにした方が上向きにした場合よりサンプリング効率が高くなる領域が存在し, 慣性パラメータの増大によるサンプリング効率の低下は急激である.
  • 豊倉 賢, 荒木 尚彦, 向田 民人
    1978 年 4 巻 2 号 p. 129-134
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    結晶細孔内を通って安息香酸が拡散していくという仮定に基づく, ナフタレン結晶中から安息香酸が減少していく精製モデル, およびナフタレン結晶中の安息香酸量と経過時間との関係を表すモデル式を提出した.この式は, 一つは拡散係数に関係し, 他方は晶析時の状態に関係する二つの定数によって特徴づけられる.不純ナフタレン結晶を用いて, 結晶を飽和溶液中に浸しておく実験を行い, 実験データと前述のモデル式とからその二つの定数を算出した.次に, 回転ドラム型精製晶析装置を考案し, 前述のモデル式に基づき, この型式の装置の設計式を検討した.また, 製品結晶純度に基づき, この型式の装置の操作条件について考察した.
  • 井上 紀夫, 中野 義夫, 石田 愈, 白井 隆
    1978 年 4 巻 2 号 p. 135-140
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    水平回転円板を備えた流動層 (内径80mm) を用いて, 200 meshふるい下のMt.ニューマン微粉鉄鉱石の還元を行った.水素を還元ガスとして用いた.還元温度は490℃から935℃の範囲で, 水平円板の回転速度は0から240rpmの範囲で変えた.
    円板を回転することによって, 200 meshふるい下の微粉鉱についても焼結を防止でき, さらに, 水素利用率 (=水素消費速度/水素供給速度) を高めることができた.粒子層高は水素利用率に著しく影響し, 粒子層高10mmのとき水素利用率は最高となった.
    また, 1~2mm径の粉鉄鉱石を還元する実験も行った.このような大きな粒子に対しては, 層高が増すにつれて非常に高い水素利用率が得られた.
  • 宍戸 郁郎, 鈴木 睦, 遠藤 敦, 大谷 茂盛
    1978 年 4 巻 2 号 p. 141-147
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    semi-infiniteモデルのすでに示された解析解から無次元乾燥速度と限界含水率との間の簡単な関係が導かれた.
    砂およびレンガ粒子層の恒率乾燥期における重量変化 (平均含水率) は荷重変換器で測定した.同様に表面含水率を赤外線水分計にて測定した.
    限界含水率の実測値と理論値との比較から乾燥条件が厳しい場合にはsemi-infiniteモデルによって限界含水率を推算できることが示された.
  • 菅田 孟, 外山 茂樹
    1978 年 4 巻 2 号 p. 148-153
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    1段のフラッシュ蒸発装置において高流速でのフラッシュ流を前面のガラス越しに観察し, 温度分布と非平衡温度差の測定を行ったところ, 以下の知見を得た.
    単純なフラッシュ室におけるフラッシュ流は泡立ち沸騰とスプラッシュ沸騰の二つの様式に分類された.本研究では40℃で両方の様式が観察され, 液位が高いと, また液流量を減らすと泡立ち沸騰になった.50℃以上の温度ではスプラッシュ沸騰のみが観察された.
    沸騰の様式の遷移にともなって非平衡温度差は不連続的に変化した.泡立ち沸騰における測定値はスプラッシュ沸騰の1.5~2.0倍であった.
    フラッシュ室に台形の上げ底を設置すると, 非平衡温度差は大幅に低下した.
  • 安藤 公二, 五藤 道博, 杉田 治八郎, 福田 隆至, 遠藤 一夫
    1978 年 4 巻 2 号 p. 154-158
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    幾何学的に相似な邪魔板つき横型攪拌槽3種類について, 駆動軸に生ずるトルクの時間的変化を実測した.得られたトルク波形には, 衝撃的な鋭いピークが周期的に現れた.この最大トルクは攪拌軸や羽根の力学的設計に重要である.最大トルクの大きさおよびトルク波形は, 槽内液のフルード数に依存する.トルクの最大値と平均値の比は, 2枚羽根では2~6, 4枚羽根では2.5以下であった.
  • 佐野 雄二, 薄井 洋基, 西村 龍夫, 斉藤 英二
    1978 年 4 巻 2 号 p. 159-165
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    攪拌槽壁面伝熱係数を槽径が10cmおよび19cmの槽につき, 邪魔板および翼の形状を広範囲に変え測定し, 伝熱係数の槽高さ方向の分布が翼の形状および取り付け高さにより変化する様子を示した.また, 次元解析より流体単位質量あたりの所要動力εを用いた流動項 (εD43) を求め, 平均の伝熱係数を相関し, 邪魔板の有無にかかわらず次式により誤差±20%以内で表すことができた.
    hD/λ=0.512 (εD43) 0.227Pr1/3 (d/D) 0.52・ (b/D) 0.08
    h : 伝熱係数, D : 槽径, λ : 熱伝導度, ν : 運動粘度, Pr : プラントル数, d : 翼長, b : 翼幅
  • 水科 篤郎, 薄井 洋基
    1978 年 4 巻 2 号 p. 166-172
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    円柱まわりの直交流における非ニュートン流体の境界層方程式がKármán-Pohlhausenの方法と類似の方法により解かれる.温度境界層についてはDienemannの近似解法が非ニュートン流体に拡張される.擬塑性流体のレオロジーモデルとして, 指数法則モデルおよびPrandtl-Eyringモデルが用いられる.計算結果より剥離点付近での指数法則モデルの零障害が明らかにされ, 両モデルに対する局所熱伝達係数の分布が与えられた.
  • 水科 篤郎, 薄井 洋基, 上野 孝一, 加藤 達雄
    1978 年 4 巻 2 号 p. 173-179
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    擬塑性流体の直交流中におかれた円柱まわりの熱および物質移動に関する実験結果が示される.また圧力分布および剥離点の位置の測定結果も示される.局所熱伝達係数はCMC水溶液を用いて測定された.物質移動の実験はCMCを含む電解質液を用いて電気化学的方法により行われた.流動に関する実験結果より, 擬塑性流体の円柱まわりの流動はニュートン流体とほとんど差異が無いことがわかった.熱および物質移動係数の測定結果より, 円柱前方よどみ点における局所ヌッセルト数および平均ヌッセルト数に関する相関式が, 指数法則モデルおよびPrandtl-Eyringモデルに対して得られた.
  • 古瀬 久幹, 合葉 修一
    1978 年 4 巻 2 号 p. 180-184
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    電解質および非電解質の2成分から成る希薄水溶液中における電解質 (イオン) の移動に関して, 溶質 (イオンと非電解質分子) の会合を基礎に解析した.電解質の拡散係数をイオンおよび非電解質の分子径および両者の会合数を用いて表した.また, イオンの電気伝導度が非電解質濃度を増大するにつれ減少することを評価し, 電気伝導度の測定からイオンと非電解質分子との会合数が求められることを示した.以上の2成分溶液に関する検討から, イオン径および非電解質分子径が求められる場合に, 非電解質の濃度が一様な分布をしている系における電解質の拡散係数を算出した.
  • 安西 晟
    1978 年 4 巻 2 号 p. 185-189
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    11種類の電解質の水溶液中の酸素の溶解度を気体容積測定法によって, 酸素分圧1気圧, 15, 25, 35℃で測定した.
    この酸素の溶解度は, 大部分の電解質については, 測定した全濃度範囲についてSetschenowの式で相関できたが, 一部の電解質についてはSetschenowの式が適用できなかった.
    van KrevelenとHoftijzerによる方法で推算した酸素の溶解度計算値はNaNO3以外の測定したすべての電解質について実測値から大きい偏差を生じ, その偏差は液のイオン強度2mol/lにおいて竜, 10%程度に達した.
  • 安西 晟, 吉田 文武
    1978 年 4 巻 2 号 p. 190-194
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    15種類の電解質水溶液中の炭酸ガスの分子拡散係数を, 液柱塔によるガス吸収法によって25℃および一部の系については15, 35℃で測定した.
    測定した電解質濃度範囲では, 拡散係数と電解質濃度との間に, ほぼ直線関係が成立し, 25℃での測定結果については, 大部分の系の測定値が式
    -d/dCs (DL/DL0) =0.020+0.483 (-Δφ0)
    で精度よく相関された.
    また, 液の粘度を用いて,
    DLηn=const.
    でもほぼ相関できた.ただし, この場合, 1-1価電解質については, n=1, 2価のイオンを含む電解質については, n=0.50であった.
  • 安西 晟, 吉田 文武
    1978 年 4 巻 2 号 p. 195-201
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    塩化コバルトを触媒とした, 亜硫酸ナトリウムの水溶液中での気体酸素による酸化反応の反応速度を, 濡壁塔を用いたガス吸収法で測定した.
    測定した亜硫酸ナトリウム濃度は0.02~0.6mol/l, 塩化コバルト濃度は10-7~10-4mol/l, 酸素分圧は1atmであり, 測定温度は15, 25, 35℃であった.
    測定の結果, この反応の反応機構は亜硫酸ナトリウムの濃度範囲によって異なり, その変化は亜硫酸ナトリウムの濃度の狭い範囲で起こること, 反応速度に対する灘バルトイオン濃度の影響は反応機構の異なる領域で変わるために, 二つの領域の境界となる亜硫酸ナトリウム濃度は触媒濃度によって変化することを見いだした.また, この反応のみかけの反応速度式を得た.
  • 久保田 徳昭, 清水 健司, 若林 修二, 河上 忠男
    1978 年 4 巻 2 号 p. 202-205
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    溶液の密度, 粘度を, 未飽和から過飽和領域にかけて測定した.
    測定前に, 溶液は濾過しそして飽和温度以上に保っておいた.これらの処理により, 高過飽和においても, 核発生が防止でき測定が可能になった.
    密度の実験式 (2次式) を, 任意の温度と飽和温度の関数として表現した.
    密度, 粘度とも, 飽和温度付近で急激な変化を示さないことから, 過飽和水溶液の構造は, 前報での塩化カリウム水溶液同様, 未飽和溶液の構造と類似していることを推論した.
  • 高橋 照男, 宮原 敏郎, 佐藤 隆志, 菅野 克夫, 遠藤 敦, 鈴木 睦, 大谷 茂盛, 山本 博司, 石鉢 豊明, 水科 篤郎, 薄井 ...
    1978 年 4 巻 2 号 p. 206-220
    発行日: 1978/02/10
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
  • 1978 年 4 巻 2 号 p. 220a
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
  • 1978 年 4 巻 2 号 p. 220b
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
  • 1978 年 4 巻 2 号 p. 220c
    発行日: 1978年
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
feedback
Top