リボンを気流に垂直に配置した場合の慣性と重力による捕集効率を数値的に求めた.下降流と水平流では, リボン両端に接する2本の粒子軌跡が限界軌跡であり, これらの間の粒子はすべて捕集される.しかし, 上昇流では2本の限界軌跡の間の粒子であっても捕集されない場合がある.
上昇流では, 円板や円筒の場合と同様捕集効率は極大値を有するが, 上下の限界慣性パラメータ付近で下降流や水平流の場合より急激に減少する.粒子流体抵抗がストークス域からずれると, 捕集可能な慣性パラメータ範囲は概して広くなる.
下降流での慣性パラメータに対する捕集効率の変化は単調で, フルード数の減少とともに捕集効率は増大する.しかし, 粒子流体抵抗のストークス域からのずれが大きくなるとその傾向は小さくなる.
水平流でもフルード数の減少とともに捕集効率は増大するが, 粒子流体抵抗のストークス域からのずれが大きい場合には, 一部でこの傾向の逆転が見られる.
すべての場合に実験結果と計算値とはほぼ一致しており, 理論計算は妥当と考えられる.
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