泡沫の生成を伴わない気泡分離における分離機構を, 実験的, 理論的に, 強い代表的なアニオン系活性剤, ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム, DBSNa, M.W.=348.48と修正半実験的数学モデル式によって考察した.
ドデシルベンゼンスルホン基, DBS-, の気一液界面への吸着速度は比較的大きく, ラングミュア吸着式によって定式化しえた.さらに, 平衡表面密度, いわゆる表面過剰量も実験的にラングミュア相関式によって定式化しえた.
並流の流れ系における細長い気泡塔において形成される分散相, 連続相の濃度分布は, 連立1階常微分方程式の解よりなる半実験モデル式によって推定しえた.また, 本研究のモデル式は, 気泡塔における1気泡の滞留時間に液側物質移動係数が関与しないとする過去のlumpedパラメータモデル式に比較して, 分布を推算するのに簡単であり, 便利である.本モデル式は, 本研究で取り上げた活性剤の除去率の推算も可能である.
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