有用だと思われる技術だが,その技術に対する一般の人のリスク不安が大きいために使えない状態にあるものがいくつかある。リスク不安の大きさが,実態としてのリスクの大きさからかなりかけ離れているとしか思えない場合が多いが,こういう場合も,できるだけ早くリスク評価をして,皆に公表するということしか解決策はない。リスク評価は,あらゆる科学と技術にとって必須の要素になっている。産総研では,化学物質のリスク評価手法の開発を進め,同時に一般の人が,自分でリスク評価をすることを助けるツールを開発している。大学や高校の教育現場で使って,リスク評価教育をしてほしい。
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