大学院の授業で絵本づくりを行っている。読み手に幼児や小学校低学年を想定し,「知識の授与や解説」ではなく「読み手が外界に働きかけようとする気持ちの促し」に重きを置いている。テーマ設定,展開構想,ページ構成,描画,文入れ,製本の全過程を,受講生が互いにアドバイスし合いながら進め,制作した絵本は,幼稚園や小学校で子ども達に読みきかせている。このような絵本づくりは,理科教育の土台である自然への関心育成プロセスを検討する教師研修として,また総合的な時間や選択理科における子ども達自身の活動にも応用できると思われる。
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