化学と教育
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65 巻 , 3 号
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化学教育 徒然草
ヘッドライン 超重元素の化学
ニホニウムNhの誕生とその周辺
  • 小浦 寛之
    2017 年 65 巻 3 号 p. 108-111
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/09/01
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    原子は中心にある原子核とその周りを取り巻く電子からなり,原子核は陽子と中性子の複合体である。原子核はその陽子と中性子の組み合わせにより,または高いエネルギーを与えることにより壊変を起こすことがある。核化学とは原子核の壊変を伴う化学であるが,原子核の壊変自体は原子核物理の現象である。本稿では原子核の性質を原子核物理の観点から概説し,その一般的性質を紹介する。特に原子の理解のために用いられる周期表から,原子核の性質を俯瞰する「核図表」とその見方を紹介する。また元素の存在と宇宙のかかわりについて述べる。

  • 若林 文高
    2017 年 65 巻 3 号 p. 112-115
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/09/01
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    最初の人工元素テクネチウムは,1937年にサイクロトロン中で作られた。これは43番元素で,小川正孝が1908年に新元素として発表しその後消えた「ニッポニウム」の原子番号とされた位置だった。93番以上の「超ウラン元素」は,1940年以降に人工的に作られて発見された。その発見史を4つの時代に区分して追ってみた。

  • 羽場 宏光
    2017 年 65 巻 3 号 p. 116-119
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/09/01
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    筆者らの研究グループでは,理研気体充填型反跳核分離装置(GARIS)にガスジェット搬送装置を結合し,超重元素の化学的性質を単一原子レベルで解明するための新しい化学元素分析システムの開発を進めている。本システムは,低バックグラウンドにおける放射線計測,大強度重イオンビームの利用とガスジェット搬送効率の増大,新しい化学反応系における実験など,超重元素の化学研究に大きなブレイクスルーをもたらすものと期待されている。最近,筆者らは,このGARISガスジェットシステムを用いて106番元素シーボーギウム(Sg)の長寿命同位体265Sgを製造し,超重元素初の有機金属錯体Sg(CO)6の化学合成に成功した。

  • 篠原 厚
    2017 年 65 巻 3 号 p. 120-123
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/09/01
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    人類の物質観や自然科学の中で重要な基盤をなしている元素の周期表がどこまで拡張されるかという問いに対しては,元素そしてその周期表とは何か? 周期表の拡張とは何を意味するか? を考える必要がある。ここでは,これらについて概説し,新しい元素の創成の現状と将来について展望する。

レーダー
実験の広場
ビギナーのための実験マニュアル
化学クラブただいま実験中!
講座:光と色と物質
  • 深野 哲也
    2017 年 65 巻 3 号 p. 132-135
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/09/01
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    炎色反応は,『化学基礎』では「成分元素の検出」において,『化学』では「アルカリ金属」「2族元素」において必ず取り上げられる学習項目である。様々な色彩の炎が簡単に観察できるので,生徒実験や演示実験が多くの高校で行われてきた。ところが生徒実験としては,教科書から消えている場合もあり,実験方法の紹介も簡単に済ませている教科書が増えている。本稿では,多くの高校で実施されてきた実験方法を紹介するとともに,少し視点を変えた銅の炎色反応の紹介を行う。併せて,炎色反応の歴史的なトピックスや,よく炎色反応の応用例として紹介される花火に関する知見を記し,最後にその今日的な活用例に触れる。

  • 村上 雅彦
    2017 年 65 巻 3 号 p. 136-141
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/09/01
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    高校化学でも学習する炎色反応は,現在の重要な微量元素分析法である原子分光分析法の始まりといえる。本講座では,原子と光の相互作用(発光・吸光・蛍光)を利用した各種原子分光分析法の原理とその発展の過程について,励起源(物質を原子化し励起するためのエネルギー源)や光源などの技術の進歩を通して概説する。

シリーズ:教科書から一歩進んだ身近な製品の化学 ―カラダの化学―
  • 若倉 雅登
    2017 年 65 巻 3 号 p. 142-143
    発行日: 2017/03/20
    公開日: 2017/09/01
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    快適な視覚は眼球だけでなく,ものを見る準備や,見た対象物を認知するまでの高次脳を含めた機構が健常な場合に得られる。ところが,この機構を乱す原因のひとつに薬物がある。とりわけベンゼン環とジアゼピン環を持つベンゾジアゼピン系薬物とその類似薬の連用は,視覚の高次脳機構を乱す可能性が高い。すでにそれは薬物性眼瞼けいれんとして報告しているものを含め,羞明(眩しさ),眼痛,霧視など視覚のノイズを発現させることを報告し,「ベンゾジアゼピン眼症」として広く認知されるべきである。

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