日本東洋医学雑誌
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48 巻 , 3 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
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  • 三谷 和合
    48 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 287-299
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 布目 慎勇, 小松 靖弘
    48 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 301-318
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    小柴胡湯は七つの生薬からなる漢方処方であり, 日本で最も多く用いられているが, 最近副作用が話題になっている。そこで小柴胡湯の古来の薬効や応用, 服用の注意事項等を明らかにすべく, 中国, 日本における漢方の古典を調査した。
    小柴胡湯は『傷寒論』に十数項目に及ぶ条文が記載されており, 応用の広い処方であるが, 基本的には傷寒の熱病に対して用いられる。中国では時代を経るにつれ, 処方を構成する生薬の種類や薬効も変化してきた。一方, 日本では鎌倉時代頃から小柴胡湯が使用され始めている。江戸時代には胸脇苦満, 寒熱往来, 食欲不振, 嘔吐の症状を主な目標として使用されるようになってきた。小柴胡湯は古くから用いられ, 大変有用性の高い処方であるが, 一方漢方医学的な診断が不適切であると, 副作用をおこすことも示されていた。
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  • 杉山 誠一
    48 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 319-325
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    越婢加朮湯の変形性膝関節症 (膝OA) に対する効果と作用機序を検討する目的で, 膝関節に水腫, 熱感, 圧痛が認められるいわゆる越婢加朮湯の証と考えられる膝OA30例 (男性9例, 女性21例) を対象として, 8週間, 越婢加朮湯エキス顆粒を1日あたり7.5-15.0g投与した。臨床症状を日本整形外科学会の治療成績判定基準を一部改変したもので評価すると, 疼痛歩行能, 腫脹の項目で有意な改善が認められた。関節液検査では, 白血球数 (特に多核球数) 及びカタラーゼ活性が有意な減少を示した。以上から, 越婢加朮湯には, 滑膜炎を鎮静化させ関節水腫を軽減させる作用があり, このことが主に症状の改善に関与しているものと推測された。
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  • 引網 宏彰, 小暮 敏明, 喜多 敏明, 嶋田 豊, 寺澤 捷年
    48 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 327-333
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    十全大補湯により全身性エリテマトーデス (SLE) に伴う難治性の血小板減少症が長期に渡り良好な経過を示した一例を経験した。
    症例は38歳の女性。1974年血小板減少症を認め, 翌年腎障害が出現しSLEと診断され, 1984年には血液透析に導入。この間ステロイド剤減量の度に著しい血小板減少・出血傾向を認めた。1989年より当科受診したが, 当初は著しい効果はみられず, 1992年9月十二指腸潰瘍出血を併発し和漢薬治療は一時中断した。治療再開後1993年6月から十全大補湯を開始したところ, 血小板は10~15万/mm3を維持できたためステロイド剤が減量され, 1994年7月よりPSL 5mg隔日投与となった。1995年7月からは抗DNA抗体も陰性化し、1996年12月現在まで血小板は15~20万/mm3を維持している。
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  • 牧野 健司
    48 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 335-340
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    3人の初期糖尿病患者の治療に当たって, 中医学的診察を行った所, 舌苔が白膩,脈が滑あるいは渋で, 痰飲, 血〓が原因あるいは増悪因子となっていることが示唆された。痰飲の原因は生来の脾虚あるいは肝気鬱結によっておこった脾虚湿勢の結果生じたと考えられる。中医弁証に従って, 漢方薬を投与した結果, すべての症例で血糖値の改善が認められた。この結果から, 糖尿病は消渇であるという漢方医学の常識は, 初期の軽症NIDDMには当てはまらないと考えた。したがって, 口渇, 多尿などの認められない糖尿病には補陰を主とした消渇としての治療は十分な効果を期待しにくいと推論した。
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  • 田原 英一, 三瀦 忠道, 嶋田 豊, 伊藤 隆, 寺澤 捷年
    48 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 341-348
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    今回我々はバセドウ病による甲状腺機能亢進症に対して抗甲状腺剤を用いることなく, 漢方方剤のみによる治療を行い, 寛解に至った症例を報告した。症例1は47歳, 女性。約2年前より動悸, 体重減少, イライラ感, 耳鳴, めまい感など多愁訴。TSH低値, fT3・fT4・TBII高値, 123I 24時間摂取率高値からバセドウ病と診断。動悸などを目標に炙甘草湯を処方。その後証に応じて柴胡加龍骨牡蛎湯などを併用した。1年10ヶ月後には, TSH, fT3, fT4, TBIIとも正常化し, 以後現在まで正常域。症例2は40歳, 女性。3年前より動悸出現。近医で甲状腺機能亢進症を指摘され, 約2ヶ月間チアマゾールを内服。初診時TSH低値, fT3・fT4正常, TBII高値。動悸などを目標に炙甘草湯を処方。約3週後にチアマゾールを自己中止。証に応じて柴胡加龍骨牡蛎湯などを併用した。fT3, fT4は徐々に増加したが動悸は消失。10ヶ月後からfT3・fT4は徐々に低下傾向にある。甲状腺機能亢進症に対して抗甲状腺剤を用いることなく, 漢方治療のみで寛解に至らしめ得る病態のあることが示唆された。
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  • 小暮 敏明, 渡辺 実千雄, 伊藤 隆, 嶋田 豊, 寺澤 捷年
    48 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 349-355
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    温経湯が奏効した原発性シェーグレン症候群 (pSjS) の三例を報告した。症例1は, 67歳, 女性。1992年4月に目のゴロゴロ感を自覚, 11月砺波総合病院受診。抗核抗体 (+), 乾燥性角結膜炎の存在, 唾液腺シンチで分泌低下からpSjSと診断。点眼薬で加療されたが無効のため1995年6月同院東洋医学科受診, 温経湯を投与したところ眼・口腔乾燥症状の軽快が得られ, 6ヶ月後乾燥性角結膜炎の改善が確認された。症例2は73歳, 女性。1987年腰痛で当科受診し和漢薬治療を受けていた。1991年胸鎖関節痛が出現し当科入院。シルマーテスト (+), 抗SS-A抗体 (+), 口唇生検でリンパ球浸潤の存在より, pSjSと診断。温経湯の投与後1ヶ月で胸鎖関節痛は消失し, 赤沈などの炎症反応も正常化した。しかし, この例は乾燥症状の改善は得られなかった。症例3は39歳, 女性。1991年6月多関節痛, 口腔乾燥感を自覚し近医受診, 高γ-グロブリン血症, 抗SS-A抗体 (+), 唾液腺シンチで分泌低下からpSjSと診断, 非ステロイド性抗炎症剤を受けていた。和漢薬治療希望で1994年3月当科受診。多関節痛が強いため, 桂枝加苓朮附湯等を投与し関節痛は軽減。口唇乾燥と月経痛から温経湯に転方, 口腔乾燥感, 目のカサカサは軽快したが, 手関節痛の出現のため2ヶ月後, 桂枝加市附湯加減に転方した。
    これらから温経湯のpSjSへの応用の可能性が示唆されるとともに, 乾燥症状だけでなく, 関節痛という腺外症状にも有効であったことから, 本方剤を運用するうえで示唆に富む症例と考えられた。
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  • 松井 健一郎, 上地 陽子, 堀口 章子, 楊 光蔭, 北田 仁彦, 小野 裕, 緒方 祐子, 王 秀霞, 李 農, 小松 靖弘, 清水 昌 ...
    48 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 357-367
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (以下MRSAと略す) による感染症は複数の化学療法剤に非感受性であるという点が治療に支障を来しているばかりでなく, 宿主の免疫力低下も一因と指摘されている。新規抗生剤の適用は新たな耐性遺伝子の誘導及び発現につながり, 根本的対策とは成り難い。そこで著者らは宿主の免疫能力を調節する方向から感染防御対策を考慮した。今回, 免疫賦活作用が期待される漢方方剤として補剤を選択し, なかでも補中益気湯 (以下HETと略す) による感染症治療の可能性をマウスを用いて基礎的に検討した。
    C57BL/6Jマウスにがん化学療法剤マイトマイシンC (以下MMCと略す) を投与し, 骨髄抑制状態を誘導して免疫力低下モデルとした。この宿主を用いて末梢白血球数に対するHETエキス原末投与量の検討を行うと, 500mg/kg/dayの投与量がもっとも有意にその数を回復させた。またHETはMMC処理による顆粒球の著減を正常化し, T細胞のIFNγ産生能, 食細胞の貪食能, 殺菌能及びIL-1β産生能を回復した。一方, MMC処理宿主にMRSAを接種後, 肝臓内及び血液中の生存菌数の推移を測定すると, MMC+HET投与群ではMMC単独処理群に比較してその数が有意に低く, MRSA感染後の生存率に延長傾向を認めた。
    以上の結果より, 経口投与されたHETは免疫不全宿主及びMRSA感染動物において宿主介在性防御能力を活性化することが示唆された。故に, MRSA感染に際して治療法の選択肢として有用であると思われた。
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  • 清水 昌寿, 古野 均, 堀口 章子, 王 秀霞, 緒方 祐子, 上地 陽子, 北田 仁彦, 李 農, 松井 健一郎, 松井 由美子, 小松 ...
    48 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 369-376
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    細胞内寄生性細菌に対する感染防御にはT細胞によるマクロファージの活性化が必要で, IFN-γは細胞性免疫の誘導に重要な役割を果たすと考えられている。本研究においては, マウスリンパ腫EL-4細胞を移植したC57BL/6マウスを用いたサルモネラ菌感染実験モデルを用いて補中益気湯 (HET) の経口投与が感染マウスの生存期間およびサイトカイン産生に及ぼす効果について検討を加えた。1) サルモネラ菌強毒株116-54による感染実験において, HETの経口投与が生存期間を延長した。2) 弱毒株生菌SERで免疫した担癌マウス由来の脾細胞による in vitro のIFN-γ産生に及ぼす効果を調べた結果, HET投与マウスに由来する脾細胞のIFN-γ産生は, 対照のそれと比較して増強された。
    これらの結果から, 担癌マウスに対するHETの経口投与が宿主のサルモネラ菌感染防御能を増強し, また, 生菌ワクチンの接種に伴うIFN-γの産生を増強する事が示唆された。
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