日本東洋医学雑誌
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50 巻 , 2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
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  • 山田 光胤
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 201-213
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    Japan has created a unique culture, based on the influence and acceptance of Chinese culture since long years ago. This can also be said of medicine.
    Traditional medicine of Japan, is called “Kampo” medicine, which had been rearranged from Chinese medicine years ago suitable for the topography, climate, and race of the Japanese islands.
    The rearrangement of Chinese medicine to Japanese medicine started at the latter half of the 16th century. This took place during the Ming era when medical treatment was that of the Chin-Yuan era. In Japan, Li-Chu medicine was accepted among schools in medicine, and resulted in establishing the socalled Gosei-Ho school later.
    During the 18th century, there arose a movement to search for the origin of its medicine and to follow the original medical treatment. They finally attained the “Chang Han Lun” (“Shokan-Ron” in Japanese), established in the Heu-Han era in China. Many doctors read and studied that textbook and wrote their interpretation in their own books at that time. The medical treatment based on “Shokan-Ron” is called Ko-Ho school. Also the name Kampo, traditional Japanese medicine, may be implicated by the original medical treatment of the Han (Kam in Japanese) era.
    The unique point of Ko-Ho school in medical treatment of Japanese kampo medicine may be the restoration of the old medical textbook “Shokan-Ron” to apply for clinical practice. The following books have left great influence up to the present time, “Ruiju-ho” written by Tohdo Yoshimasu, “Fukusho-Kiran” (1800) and “Fukusho-Kiran yoku” (1809-1853) which contain the method for abdominal examination by palpitation so-called Fukushin, written by Bunrei Inada and Shukuko Wakuda, respectively.
    On the contrary, Ko-Ho school established a therapeutic method based on the readjustment of disorders mentioned in “Shokan-Ron” (Shokan namely febrile acute illness), followed by the concepts of Hyo-Ri, Kan-Netsu, and Kyo-Jitsu. Also, the school recalled Fukushin (abdominal sho), the sign of the abdominal wall, written in “Shokan-Ron” following the objective restoration. Based on its original Fukusho, other Fukushos were found and extended its original Fukusho, other Fukushos were found and extended its category to apply for other diseases. This has been handed down to the present era.
    My presentation on this theme, review of Japanese traditional medicine: Kampo, will be given more concretely.
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  • 伊藤 隆, 長坂 和彦, 喜多 敏明, 柴原 直利, 三潴 忠道, 新谷 卓弘, 嶋田 豊, 寺澤 捷年
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 215-223
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    慢性C型肝炎25症例に補中益気湯を6ヵ月間投与し, 気虚症候, 肝機能検査値, ウイルス量, 繊維化マーカーに対する影響について検討した。検査値については, さらに性, 年齢, 気虚症候の有無の2群に分けて比較した。全体としては倦怠感, 易疲労感に改善を認めたが, 検査値に明らかな変化はみられなかった。60歳以上の症例では59歳以下に比較してGOT値がより高く, 総コレステロール値もより低下していたが, GPT値およびGOT値の低下は60歳以上の症例において明らかで, 59歳以下の症例には認められなかった。また「倦怠感」,「風邪をひきやすい」,「脈が弱い」,「舌淡白紅腫大」の四項目の陽性群においてはトランスアミナーゼ値の低下が明らかに認められたが, これらの症候陰性群にはみられなかった。補中益気湯によるC型肝炎症例の治療に際しては, 気虚という漢方医学的診断が極めて重要であることが示唆された。
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  • 周 偉
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 225-233
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    内関鍼電気刺激が安静時, 運動負荷中及び負荷後の持久能鍛錬者の心機能に及ぼす影響を検討した。20.6±1.0歳の持久能鍛錬者20名に対し, 両側前腕のツボ“内関”への鍼電気刺激において, 自転車エルゴメーターを用いて70%Vo2maxの強度の運動負荷を加えた。心エコーを用いて安静時及び運動負荷中, 負荷後のそれぞれの12分間 (3分, 6分, 9分, 12分) の心機能指標を測定した。【結果】安静時では両群間の心機能指標に有意差は見られなかった。対照群と比較して, 内関群では一回拍出量及び心拍出量がそれぞれ運動負荷中3分から負荷後9分まで, 負荷中6分から負荷後6分まで有意に増大していた。また, 内関群では負荷後12分以内に心拍数及び収縮期血圧は安静時レベルまで回復したのに対し, 対照群では回復しなかった。【総括】内関鍼電気刺激は運動負荷中の心臓ポンプ機能を高め, 負荷後の心機能の回復を促進する働きがあることが示唆された。
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  • 土方 康世, 三浦 洋, 陸 希
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 235-240
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    高脂血症治療薬として頻用されているHMG-CoA還元酵素阻害剤は, コレステロール (T-Chol) 低下作用に比し, 中性脂肪 (TG) 低下作用は劣っている。フィブラート剤は中性脂肪低下に有効であるが, 強い副作用が見られることもある。中国で使用される胆道排石湯加減方を高TG血症の3例に使用したところ, 強い副作用もなくTG値が低下した。50歳以来高脂血症, 軽症高血圧症, 胆石症を指摘されていた男性は, 55歳から胆道排石湯加減方を服用し, 4年間にTGが634mg/dlから273mg/dlまで低下した。61歳以来糖尿病, 高脂血症を合併する女性に66歳の時, 4ヶ月間本処方を投与すると, TG815mg/dlから442mg/dlへと低下した。軽症高TG血症の76歳女性では本処方4ヶ月間投与によりTGが154mg/dlから132mg/dlまで低下した。
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  • 村上 和憲, 江頭 洋祐
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 241-245
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    気管支喘息患者の病態には, 気鬱が多く関与し, 半夏厚朴湯などの理気剤が多用される。一方, 臨床的には, 〓血症状が多々みうけられる様だが, 文献上そのような報告はほとんど見られない。そこで, 気管支喘息には〓血病態がどのようにかかわっているのかについて, 外来通院中の70名の患者について詳細に検討した。〓血スコアは, 喘息の重症度が増すにつれて有意に高値を示した。罹患年数と〓血スコアは相関せず, 発症初期から高度の〓血を呈する人が多いことが判明した。経口ステロイドを使用している患者では, 非使用群に対して〓血スコアが有意に高かったが, 重症度を中等度に限定して検討したところ, 経口ステロイドの〓血スコアへの影響はあまり顕著には認められなかった。以上の結果より, 気管支喘息患者に〓血病態が存在し, 重症な症例ほど高度の〓血を合併すること, および, 少量経口ステロイド投与の〓血への影響はあまり大きくないことが明らかとなった。
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  • 古田 一史, 三潴 忠道, 新谷 卓弘, 伊藤 隆, 寺澤 捷年
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 247-255
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    最近我々は烏頭による中毒症状を呈しつつも劇的に改善した3症例を経験した。症例1は慢性関節リウマチの患者。桂枝二越婢一湯加苓朮附の烏頭を1日6gから7gに増量した後, 動悸や嘔気が一過性に出現した。同時に多関節痛と検査値は劇的に改善した。症例2は変形性腰椎症の患者。烏頭投与量は1日4gのままで基本処方を芍薬甘草附子湯から八味地黄丸料に変更し, 口唇周囲と四肢のしびれ, 歩行障害が出現したが, 腰痛はほぼ消失した。症例3は変形性関節炎の患者。6月初旬に八味地黄丸料の鳥頭1日8gで加療された。7月下旬には鳥頭は1日4gだったが, 口唇周囲と四肢にしびれが出現し, 膝関節痛は改善した。このことより以下の印象を得た。1) 中毒症状は鳥頭の増量のみならず, 基本方剤の変更や気温の上昇などの気候の変化によっても起こり得る。2) 烏頭を有効に活用するには, 中毒症状の出現を恐れることなく必要かつ十分な量まで増量することも, 時には必要である。
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  • 林 明宗
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 257-260
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    当帰四逆加呉茱萸生姜湯が奏効した非定型的顔面痛の1例を報告した。患者は高度の冷え症を有する30歳女性で, 8年間にわたって左頬部の激しい非定型的顔面痛に悩まされてきた。画像診断上は左三叉神経の走行に沿った器質性疾患や微小血管による圧迫所見は認められなかった。通常の内科的治療は奏効しなかったが, 当帰四逆加呉茱萸生姜湯を服用させたところ, 当初では鎮痛剤の効果が回復し, 最終的には当帰四逆加呉茱萸生姜湯単独で本症例の非定型的顔面痛は完全に消失した。
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  • 松崎 茂
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 261-266
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    高度の腹水と下肢浮腫を伴う重症アルコール性肝障害患者を漢方エキス剤で随証治療をし, 著効を得た。下肢の浮腫が治療に抵抗したが,「気鬱傾向」と「腓腹筋の握痛」を主たる目標として, 九味檳榔湯を主体とした治療をしたところ下肢の浮腫は速やかに消失した。また, 心理状態と肝機能, 特に蛋白合成能も改善した。肝硬変で, 水毒兆候と気鬱傾向を示す患者では, 九味檳榔湯の適応があると思われた。
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  • 藤永 洋, 萬谷 直樹, 喜多 敏明, 柴原 直利, 寺澤 捷年
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 267-273
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    激しい腹痛発作を繰り返すガス症状優位型の過敏性腸症候群に対して、『医学統旨』の柴胡疎肝湯が著効した一例を経験した。
    患者は31歳男性。1994年11月より2~3ヶ月ごとに激しい腹痛発作と腹部膨満感を訴え、近医へ救急受診を繰り返していた。これまでに3回入院して精査を受けたが器質的異常は認められなかった。腹痛発作に腹部膨満感などのガス症状を主に伴うことよりガス症状優位型の過敏性腸症候群と診断した。また、腹部単純X線写真で左結腸脾彎曲部に著名なガス像を認めたことから脾彎攣曲部症候群が疑われた。1996年6月より当科外来で『医学統旨』の柴胡疎肝湯を開始したところ、その後症状は出現しなくなった。さらに感情不安定や立ちくらみ、皮膚症状なども軽快した。
    柴胡疎肝湯の目標は四逆散証で気鬱の病態が強いことであり、ガス症状優位型の過敏性腸症候群に対して有効な処方であることが示唆された。
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  • 萬谷 直樹, 後藤 博三, 藤永 洋, 嶋田 豊, 寺澤 捷年
    50 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 275-280
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    慢性便秘は一般に弛緩性便秘と痙攣性便秘に分類される。 痙攣性便秘には刺激性下剤は不向きであり, 長期の使用は原則として禁忌とされている。しかし実際には, 服用しなければ排便が得られないという理由で, 刺激性下剤が連用されていることも多い。
    今回, 加味逍遥散が奏功した慢性便秘の4例を経験した。症例1~3は痙攣性便秘であり, 症例1, 3, 4は刺激性下剤を常用していた。いずれも刺激性下剤や大黄含有方剤で, 腹部不快感や頻尿などの症状が出現する患者であった。加味逍遥散を使用し,良好な排便が得られるとともに, いらいら, のぼせ感, 肩こり, 倦怠感, 月経痛, 頻尿などの全身症状も改善された。刺激性下剤を連用していた3例は, その離脱が可能となった。慢性便秘の薬物治療においては, 刺激性下剤の長期連用を回避するために,加味逍遥散などの漢方方剤が果たす役割は大きいと考えられた。
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