日本東洋医学雑誌
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55 巻 , 5 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
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  • 片桐 一男
    55 巻 (2004) 5 号 p. 627-638
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    長崎の阿蘭陀通詞吉雄幸左衛門耕牛の成秀館塾は〈オランダ語教育〉のうえに〈オランダ流医学〉の実践教育をして, きわめて盛況であった。それは, ボイセンの『人体の排泄物についての論』という医学理論に立脚,〈スウィーテン水〉による画期的治療効果によってもたらされる〈財〉の〈有効活用〉に支えられていた。これが, 古医方出身の前野良沢・杉田玄白ら江戸の医学界にも強く影響, 全国に普及をみた。
    〈理論・情報の公開〉〈技術の共有〉〈財の使用倫理〉問題という現代医学界の抱える問題にも, そっくり共通している。
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  • 木村 豪雄, 山本 篤, 野上 達也, 三潴 忠道
    55 巻 (2004) 5 号 p. 639-643
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    赤丸料の使用目標を明らにするために, 赤丸料を投与した24例を有効例 (12例) と無効例 (12例) に分けて, 冷えの分布と脈候について比較検討した。冷えの分布は全身型, 上熱下寒型と四肢末梢型に分けた。また脈候は浮沈と虚実について5段階評価を行なった。
    冷えの分布は有効群と無効群で明らかな差はなかったが, 有効群では全身型の冷えが多くみられた (7/11例: 63.6%)。また脈候については有効群と無効群に有意差はみられなかったが, 有効群ではいづれも比較的脈力がある脈を呈した (実脈1例, やや実4例, 虚実間5例)。さらに四逆湯が無効であり, 赤丸料に変更して有効であった症例ではいずれも脈に力があったこと, 逆に赤丸料が無効であり, 四逆湯類に変更して有効であった症例の半数以上が脈の力が弱かった。以上より赤丸料の脈候は, 比較的力があると考えた。
    したがって強い冷えを伴う陰虚証で, かつ脈に比較的力がある場合には赤丸料は考慮すべき方剤と考えた。
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  • 堀部 有三, 石野 尚吾, 久光 直子, ライン タイン, 石川 慎太郎, 佐藤 孝雄, 久光 正
    55 巻 (2004) 5 号 p. 645-648
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    〓血の病態を科学的に解明することは東洋医学的診断法を理解するうえで非常に重要である。今回我々は Micro Channel array Flow Analyzer (MC-FAN) を用い, 患者の血液流動性と〓血の症状との関連性について検討した。女性患者27名を〓血診断基準によって非〓血群・軽度〓血群・重度〓血群の3群に分け, 静脈血を採血後直ちにMC-FANを用いて血液流動性を測定し, 〓血の程度, 診断基準と血液流動性の相関, 駆〓血剤による治療後の変化について比較検討した。その結果, 全血通過時間は非〓血群に対し軽度〓血群, 重度〓血群は有意に高値を示し, また〓血患者に対する駆〓血剤を投与後有意に通過時間が短縮し, 血液流動性の改善がみられた。この結果より〓血病態では血液の流動性が低下し, 駆〓血剤により改善することがMC-FANにより明らかになった。
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  • 星野 綾美, 小暮 敏明, 伊藤 克彦, 萬谷 直樹, 田村 遵一
    55 巻 (2004) 5 号 p. 649-653
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    遷延化した帯状疱疹後神経痛 (post herpetic neuralgia: PHN) に対し烏薬順気散料が奏効した一例を経験した。症例は76歳, 女性。既往に糖尿病はあるが, 食事療法でコントロール良好。主訴は右頬部痛。2002年10月, 右頬部の帯状疱疹に罹患し近医に入院, アシクロビルの点滴静注を受け皮疹は消失したが, 同部位のピリピリする疼痛が持続した。PHNの診断でカルバマゼピン内服に加え, 星状神経節ブロックを受けたが痛みは不変であった。Visual analogue scale (VAS) では10cm中7cmの評価であった。5ヵ月間同レベルの疼痛が持続したため, 和漢診療を目的に●●●●当科紹介受診。受診時身体所見では, 右三叉神経第2枝領域を中心とした, ピリピリする自発痛があったが, 味覚や頭頸部の触覚は正常であった。疼痛は持続性で強さには日内変動があり, 疲労時に増強する傾向にあった。烏薬須気散料を投与して1ヵ月後には疼痛が軽減しはじめ, 2ヵ月後にはVAS 2cmとなった。3ヵ月後, 疲労時以外の疼痛はほぼ消失した。その後も再発はみられていない。
    本症例の経験から遷延化したPHNにおいても烏薬須気散料を鑑別に挙げる必要性が示唆された。
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  • 藤本 誠, 森 昭憲, 関矢 信康, 嶋田 豊, 寺澤 捷年
    55 巻 (2004) 5 号 p. 655-660
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    帰耆建中湯が有効であった潰瘍性大腸炎の2症例を経験した。症例1は35歳, 男性。他院にて潰瘍性大腸炎と診断され, ステロイド治療などの内科治療を受けたが寛解に至らず, 漢方治療を希望して当科紹介受診。帰耆建中湯を投与したところ約2週間の内服で腹痛・粘血便・下痢が消失して退院した。症例2は28歳, 女性。他院にて潰瘍性大腸炎と診断され, ステロイドパルス療法, 顆粒球除去療法などを繰り返し, 発症後10年が経過していたが寛解に至らず, 1日10回以上の腹痛を伴う粘血便・下痢を主訴に当部を受診した。帰耆建中湯加文葉山東阿膠の約4週間の服用で腹痛・粘血便・下痢が消失した。今回の経験から, 帰耆建中湯が潰瘍性大腸炎の治療方剤の一つになり得る可能性が示された。
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