日本東洋医学雑誌
Online ISSN : 1882-756X
Print ISSN : 0287-4857
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56 巻 , 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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  • 三潴 忠道, 秋葉 哲生, 佐藤 弘, 伊藤 隆, 九鬼 伸夫, 古田 一史
    56 巻 (2005) 2 号 p. 211-220
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    健康保険における漢方処方の適正な調剤料を検討する目的で, 3薬局において調剤業務のタイムスタディを実施した。実地調査は, 漢方エキス製剤を含む一般薬は処方箋1枚を1サンプル (S) として125S, 生薬処方は1処方を1Sとし176Sを対象とした。薬品の取り出しから最終監査の前まで, 薬剤師の直接作業時間について, 生薬処方は1Sあたり平均9分33秒と一般薬の5.4倍を要した。生薬の調剤時間は処方日数の増加に伴い延長し, 平均的構成生薬数 (9~12) の22~28日分処方は8~14日分に比較し約2倍を要した。また構成生薬数の増加とともに調剤時間も延長した。調剤業務時間から推計した薬剤師の直接人件費は, 生薬では調剤料とほぼ同額あるいはそれ以上, 一般薬の5倍以上と推定された。平成16年度改訂の調剤報酬規定では, 湯薬 (生薬) の調剤料を―律120点としているが, 処方日数や構成生薬数. 生薬備蓄場所の経費などに見合った設定見直しが必要である。
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  • Conrad H. CHEN
    56 巻 (2005) 2 号 p. 221-230
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    新規の生薬製剤開発を促進するため, アメリカFDAは2000年8月にガイダンス案を発表した (Guidance of Industry: Botanical Drug Products)。
    www.fda.gov/cder/guidance/1221dft.pdf
    このガイダンスでは, すでに市場取引されている生薬製剤について, その安全性は過去の人間での経験から評価されていると述べている。また, 生薬製剤の臨床研究は, 純科学製剤の開発とは異なり, 大規模な非臨床の毒性試験を行わずに開始されているとしている。しかし, 人間の過去の経験はよく記録されていないことが多く, データの質も低い。したがつてやはり, 多くの生薬製剤で動物毒性および毒性学研究を行い, とくに大規模な長期臨床試験を支持する必要がある。本論では, 標準的な純科学薬剤の認可のための従来の必要条件について簡単に検討し, これからの条件の規模/時期を如何に調整し, 生薬製剤の新薬の開発に適用したらよいかを述べる。
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  • Shaw T. CHEN
    56 巻 (2005) 2 号 p. 231-241
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    人間の病気の治療薬として昔から多くの生薬がさまざまな地域で処方されているが, 現代医学の基準に適合した厳しい臨床試験を受けたものはほとんどない。新規の生薬製剤の臨床開発を促進するため. 2000年8月, アメリカFDAはガイダンス案を発表した (Guidance of Industry: Botanical Drug Products)。
    www.fda.gov/cder/guidance/1221dft.pdf
    すでに市場取引されている生薬製剤では, その安全性は過去の人間の経験から評価しており, また臨床研究はその特質に関する大規模な評価と非臨床試験を実施せずに開始されている。しかし, いまだほとんどすべての生薬製剤の有効性は, 生薬製剤以外の新薬に求められるのと同様の臨床試験によっては確立されていない。今回の規制は, 生薬製剤の臨床効果を現代医学の非生薬製剤と同じレベルで評価することを目的としている。本論では, すべての新薬開発における臨床試験の基本原則について延べ, 生薬製剤研究に関する問題を検討する。
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  • 56 巻 (2005) 2 号 p. 243-274
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 関 義信
    56 巻 (2005) 2 号 p. 275-279
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    鉄剤に不応性の貧血に対し, 六君子湯エキス剤を投与し前後の血液学的所見, 併発する基礎疾患等を検討した。評価可能であった11症例の投与前血色素量 (Hb) は10.7±0.8g/dl, 投与後は11.5±0.8g/dl (平均投与期間17.3±11.6ヵ月) で有意に投与後のHbは上昇した。11例のうち9症例 (82%) で貧血の改善を認めた。併発症の検討では, 8例 (73%) の症例で萎縮性胃炎, 逆流性食道炎等の消化器疾患を併発していた。本剤が奏効した理由として, 人参抽出成分による骨髄細胞DNAの生合成促進作用を介した造血能の改善, 消化吸収機能改善による鉄吸収および利用の改善, 食欲改善による経口鉄摂取量の増加, 等が考えられた。六君子湯は経口鉄剤不応性の貧血の改善に試みる価値のある薬剤と考えられたが, そのメカニズム, 至適病態の決定は今後の重要な検討課題である。
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  • 引網 宏彰, 関矢 信康, 古田 一史, 嶋田 豊, 寺澤 捷年
    56 巻 (2005) 2 号 p. 281-286
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    強直性脊椎炎 (AS) 患者に対して烏頭含有方剤が奏効した2症例を報告する。
    症例1は33歳男性。20歳時より背部のこわばりと疼痛が出現した。26歳時に近医整形外科にてASと診断された。
    1997年当科を初診し脊椎X線写真で Bamboo spine 像を認めた。寒冷刺激で疼痛が増強することを目標にして烏頭湯を投与したところ, 炎症反応の改善とともに疼痛が緩和し, 日常生活動作 (ADL) も改善した。症例2は24歳男性。14歳から左股関節痛が出現。16歳でASと診断され, NSAIDsで経過観察されていた。その後他の関節痛や背部痛も出現し炎症反応も持続的に陽性であったため, 23歳よりメソトレキサート (MTX) の投与が行われたが改善せず, 2002年当科外来を受診した。HLA-B27陽性と仙腸関節炎の所見を認めた。烏頭桂枝湯を投与したところ, 疼痛の緩和とともに運動制限がなくなり炎症反応も改善した。ASに対して烏頭含有方剤は有用である可能性が示唆された。
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  • 金 成俊, 中村 恵子, 緒方 千秋, 坂田 幸治, 山田 陽城, 花輪 壽彦
    56 巻 (2005) 2 号 p. 287-293
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    総合診療機関では複数の医療スタッフにより, 患者の診療, 服薬指導, 看護指導などが実施されている。充実した医療を実践するためには患者の個人情報以外に受診患者全体の疾患動向などを理解することも必要である。そこで2001年の漢方外来初診患者構成, 主要疾患, 頻用処方の解析を行い検討した。男女の比率は男性34%, 女性66%, 年代別では20, 30代と50~70代が多く, 40代の受診患者が少なかった。主な疾患は男女共にアトピー性皮膚炎が多く, 次いで女性では冷え症, 子宮内膜症など, 男性では喘息や鼻炎, アルツハイマー病などであった。主要疾患の頻用処方はアトピー性皮膚炎では黄連解毒湯, 糖尿病では八味丸, 冷え症では当帰四逆加呉茱萸生姜湯, 高血圧では釣藤散などであった。今回の報告は医療スタッフが漢方薬の診断, 治療, 服薬指導, 看護指導を行う上での必要な情報であり, 患者に適切な医療を提供するために活用できる内容であった。
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