感染症学雑誌
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81 巻, 1 号
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  • 須藤 弘二, 嶋 貴子, 近藤 真規子, 加藤 真吾, 今井 光信
    2007 年 81 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    第2世代のHIV-1 RNA定量法として新しく開発された, コバスTaqMan HIV-1「マニュアル」の性能評価のため, 希釈直線性, 検出限界再現性および干渉物質の影響を検討した.また, 6種類のサブタイプの分離株を用いてアンプリコア法と測定値を比較した.希釈直線性の検討の結果, 測定値の得られた1.67×102~1.73×106copies/mLの範囲において良好な直線性が得られた (r2=0.991).また, 検出限界の検討の結果, 検出限界は40 copies/mLであり, 本キットはアンプリコア法よりも高感度で広い測定範囲をもつことが確認された. 再現性は, 実験内変動係数が27.4~50.8%, 実験問変動係数が29.3~81.5%であった. アンプリコア法とは良好な相関性を示したが (r2=0.960), アンプリコア法での値と比較して, すべてのサブタイプで測定値が有意に高くなることが認められた (平均3.1倍, p=0.002).特にサブタイプCの試料ではその傾向が強かった (7.1倍). アンプリコア法からTaqManマニュアル法に移行する際には, この点に留意する必要があると思われる.
  • 星野 直, 石和田 稔彦, 阿部 克昭, 澤田 恭子, 河野 陽一
    2007 年 81 巻 1 号 p. 6-11
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    小児尿路感染症120例の臨床背景, ならびに起炎菌として頻度の高い大腸菌の抗菌薬感受性を中心に検討を行った.大腸菌は98例 (81.7%) より分離されており, 単純性尿路感染症50例の全起炎菌を占めた.大腸菌性尿路感染症98例のうち, 71例が第2世代セフェムで治療されていたが, その治療効果は第3, 4世代セフェムと同等であった.セフェム系抗菌薬の大腸菌に対するMIC50, MIC90 (μg/mL) は, cefazolin 2, 4, cefmetazole≦0.5, 2, ceftazidime≦0.25, ≦0.25と第2世代セフェムの感受性も保たれており, またいずれも経年的な感受性の低下は認められなかった.なお, ceftazidimeを含む第3世代セフェムに対するMICが2μg/mL以上に上昇した株を6株認めており, 今後の薬剤耐性化の動向には注意が必要と思われた.
  • 斎藤 肇, 座安 清, 重藤 えり子, 岩本 朋忠, 中永 和枝, 児玉 朱実, 石井 則久
    2007 年 81 巻 1 号 p. 12-19
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    Mycobacterium shimoidei Tsukamura 1982によるヒトの肺感染症は世界的に稀な疾患である.最近我々は本症の2例を経験したので主としてそれらの細菌学について報告する.症例1は国立病院機構宮城病院の45歳男性患者, 症例2は同東広島医療センターの75歳男性患者で, 共に肺結核様空洞を有し, 数回に亘る喀痰の抗酸菌検査で塗抹, 培養陽性で, 分離菌は以下のようなM.shimoideiに一致する諸性状を示した.即ち, 25℃では発育せず, 30, 37, 42, 45℃では2~3週で発育し, R型, 非光発色性集落を形成した.PNB培地に発育し, 食塩培地に発育せず, 鉄取り込みは陰性であった.ナイアシン蓄積, ウレアーゼ, 硝酸塩還元, 半定量カタラーゼ, 68℃カタラーゼ, アリルスルファターゼ (3日法) およびMPB64抗原産生 (キャピリアTB) 陰性, Tween 80水解, 酸性ホスファターゼおよびピラジナミダーゼは陽性であった.ミコール酸の高速液体クロマトグラフィー分析でM.shimoideiに特徴的な“Three-peak cluster”を示した.16SrRNA遺伝子配列はM.shimoidei基準株ATCC 27962と100%, 次いでM.celatum基準株ATCC 51131と96.8%の相同性を示した.多重整列比較に示された分離菌とM.celatumとの間の遺伝子配列の大きく異なったのは領域A内にある189-202領域であったが, この領域における分離菌と登録M.shimoideiとの間の配列はすべて一致していた.M.shimoidei分離2菌株はINH (0.2Fg/mL) およびPAS (0.5μg/mL) に耐性, RFP (40μg/mL), EB (2.5μg/mL), SM (10μg/mL), KM (20μg/mL), EVM (20μg/mL), TH (20μg/mL), CS (30μg/mL) およびLVFX (mμg/mL) に感受性であった.
  • 角田 美佳子, 小泉 知展, 安尾 将法, 津島 健司, 花岡 正幸, 久保 惠嗣, 本田 孝行, 山崎 善隆, 小山 茂, 塚平 晃弘, ...
    2007 年 81 巻 1 号 p. 20-25
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    呼吸器感染症を中心とした患者を対象に, in situ hybridization法による末梢血白血球中の細菌核酸同定検査法の菌検出に対する有用性を検討した.当院入院患者, 関連施設入院中の患者で, 38度以上の発熱をきたしセプシスまたは呼吸器感染が疑われた症例に対し, 血液培養と同時に本検査法のため末梢血を採取し結果を比較検討した.総検体数は46検体, 臨床診断はSIRSの診断基準を満たし, 感染が疑われた症例 (以下セプシスと略) 20例, 肺炎, 膿胸胸膜炎などの呼吸器感染症26例であった.
    46検体中, in situ hybridization陽性例は19検体 (41.3%) であった.血液培養陽性例は46検体中8検体 (17.4%) でありin situ hybridization法で有意に高い陽性率を示していた.特に呼吸器感染症では, insituhybridization法にて有意に高い陽性率を示していた. さらに, in situ hybridization法陽性例において喀痰培養の結果とそれぞれ異なった菌種の検出を認める結果を得た. この結果は, 院内発症の呼吸器感染症患者では, 高率に菌血症に陥っている可能性および複数菌感染症を呈している可能性が示唆された. 本検査法は, 感染症の起因菌同定の補助診断としては重要な検査法になりえると考えられた.
  • 天野 憲一, 八柳 潤, 齊藤 志保子
    2007 年 81 巻 1 号 p. 26-32
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    下痢原性大腸菌のうち日本で患者から分離報告のある大腸菌のO血清群菌を中心に58株よりLPSを抽出精製し, 溶血性尿毒症症候群 (HUS) 患者血清及び市販抗大腸菌O血清群抗血清との反応性をEc-LPSアレイを用いて検討した. Ec-LPSアレイはPVDFメンブレンに58種のLPSをドットプロットして, メンブレン上で抗原抗体反応を行い, 視覚的に診断する方法である.市販抗血清を用いると, ほとんどの場合同一のLPSとのみ反応することから, これらのLPSは抗原として使用できることが確認された. 腸管出血性大腸菌 (EHEC) が分離されなかったHUS患者6名の血清とEc-LPSアレイとの反応性を検討すると, 急性期での血清中のIgMおよびIgA抗体測定ではどのLPSとも反応しなかったが, 回復期血清中の両抗体測定では全てO157-LPSに対して反応性を示した.この結果から, 6名の患者は全てEHEC O157による感染であることが示唆された. 同時に行ったELISAやWBからも同様の結果が得られた. 一方患者血清中のIgG抗体測定においては多くのO群LPSとの反応性が見られ, 診断には用いられないことを示した. 以上のことからEc-LPSアレイはELISAやウェスタンブロットよりも時間やコスト, および手間から見て簡便な方法であるといえる.
  • 豊川 真弘, 上田 安希子, 西 功, 浅利 誠志, 安達 桂子, 安中 めぐみ, 稲松 孝思
    2007 年 81 巻 1 号 p. 33-38
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    Clostridium difficile関連下痢症 (C. difficile-associated diarrhea: CDAD) の診断において糞便中toxinの検出は不可欠であるが, 我が国において利用可能なtoxin検出キットはいずれもtoxin Aのみが対象であり, CDADの標準的診断検査法である細胞毒性試験と比較して検出感度が低い.そこで今回我々は, 糞便中C.difficile toxin Aおよびtoxin B同時検出キットの有用性を明らかにする目的で, toxin AおよびB同時検出キットであるImmunocard Toxin A & B (以下ImmunoCard) を用いて, toxin A検出キットであるUniquickならびに標準法である細胞毒性試験との比較検討を行った.また, 糞便からのC. difficile分離培養を併せて実施し, 分離菌株のtoxin production typeをPCR法によるtoxin遺伝子検出により同定した (toxin Aならびにtoxin B産生株をA+B+, toxin Bのみ産生株をA-B+とした).その結果, 細胞毒性試験を対照とした場合のImmunoCardのsensitivity, specificity, positive predictive valueおよびnegative predictivevalueはそれぞれ86.2%, 93.8%, 91.8%および89.4% (n=146) であり, Uniquick (60.0%, 97.5%, 95.1%および75.2%) に比べ検出感度が有意 (p=0.0016) に向上していた.また, 細胞毒性試験陽性でA+B+が分離された糞便におけるImmunoCardの陽性率は90.6% (Uniquick: 67.9%, p=0.008), 一方, A-B+が分離された糞便の陽性率は70.0%であり, ImmunoCardはA-B+によるCDADの細菌学的診断が可能となったことに加え, A+B+によるCDADにおける陽性率も有意に向上していた.このようにImmunoCardは細胞毒性試験に比べ若干検出感度は劣るものの, 特殊な設備や機器を必要とせず, 短時間でA-B+によるCDADをも含めた迅速診断が可能なことから, CDADの細菌学的診断検査法として極めて有用であると思われた.今後このようなtoxin AおよびB同時検出キットが日本国内に導入されることにより, より正確なCDADの診断ならびに的確な感染予防対策が実施できるものと期待された.
  • 全国臨床検査室を対象としたアンケート調査報告
    後藤 美江子, 山下 知成, 三澤 成毅, 小森 敏明, 奥住 捷子, 高橋 孝
    2007 年 81 巻 1 号 p. 39-44
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    臨床検査室におけるバイオセーフティ体制の実態を把握することを目的として, 2004年, バイオセーフティに関するアンケート全国調査を実施した.431施設 (回答率595%) より回答を得た.
    生物学的安全キャビネットを保有している施設は301施設 (70%) である.各種検査室での使用状況は, 微生物検査分野 (一般細菌検査室, 抗酸菌検査室) で78%, 遺伝子検査室で7.9%, 病理検査室で2.7%であった.その他の検査室での使用状況は1%以下であった.
    また, 抗酸菌検査にクリーンベンチを20施設で使用されているとの回答を得た.結核菌感染事例28例の報告を認めた.28例中25例において生物学的安全キャビネットが使用されていなかった.原因として, 手技のミスや機器操作ミスも挙げられていた.
    遠心血清分離時に破損事故を経験した施設は67%, 抗酸菌検査時の集菌ステップでの遠心操作時の事故経験施設は9.7%であった.破損の原因として約半数以上がチューブ材質不良と回答していた.
    検査技師による採血業務は75%の施設で実施され, 過去5年間に針刺し事故が1,534例発生していた.
    このような現状から, 早急に臨床検査室でのバイオセーフティ体制を構築する必要がある.
  • 自然環境およびヒト臨床由来株の分子疫学的検討
    大仲 賢二, 古畑 勝則, 原 元宣, 福山 正文
    2007 年 81 巻 1 号 p. 45-50
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    Vibrio vulnificus感染症の感染経路や感染源を解明する一環として, 環境由来355株 (海水由来86株海泥由来36株およびカキ由来233株) とヒト臨床由来65株の計420株を用いてPFGE法によりDNA解析を行い分子疫学的検討を行ったところ, 以下の成績が得られた.
    1. Not Iとsfiの2種類の酵素を用いてそれぞれDNA切断を行い, PFGE法でDNA解析を検討したところ, 酵素別のDNAパターン判読率は, Not Iでは76.9%, sfi Iでは97.9%を示し本菌のDNAパターン判読率はsfiが優れていた.
    2. sfiによってDNAパターンが判読された菌株をUPGMA法で解析を行ったところ, 類似度が低く多岐のクラスターを示し, 本菌感染症は単一のクローンではなく多種のクローンから発生していることが明らかとなった.また, 由来等が異なるが類似度が89%以上の菌株の組合せの中に, 臨床株と環境株の組合せが認められていることより, 環境からヒト, ヒトから環境への感染の可能性が考えられた.
    以上のことから, 今回の2種類の制限酵素を用いてPFGE法によるDNA解析を行ったが, 類似度が低く多岐の泳動パターンを示し, 詳細に分類することが出来なかった
  • 星野 直, 石和田 稔彦, 阿部 克昭, 荻田 純子, 深沢 千絵, 須藤 扶佐代, 稲見 由紀子, 菱木 はるか, 会沢 治朗, 石川 信 ...
    2007 年 81 巻 1 号 p. 51-58
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    過去11年間のインフルエンザ菌性髄膜炎患者41例について, 抗菌療法を中心とした検討を行った. 起炎菌株は全て血清型b型 (Hib) であった. 治療開始時の選択抗菌薬はceftriaxone (CTRX) が最多の23例であり, 以下ampicillin+cefotaxime (CTX) 9例, CTRX+panipenem/betamipron5例, CTX2例の順であった. 治療開始後の変更例を含めると, 全41例中31例が主にCTRXにより治療されていた. 急性期のDICなどを除く頭蓋内合併症は8例 (19.5%) で認められ, 硬膜下水腫が4例, 硬膜下膿瘍が3例, 梗塞が1例であった. 死亡例はなかったが, 後遺症は7例 (17.1%) で認められ, 難聴てんかん, 半身麻痺, 発達遅滞が各1例と硬膜下腹腔シャント残存3例であった. いずれも治療抗菌薬への感受性が良好であったにも拘わらず, 合併症・後遺症を生じていた. 2001年以降にCTXのMICが0.12~1μg/mLと高値を示す株が5例より分離され, うち3例でCTRXのMICも0.12~0.5μg/mLと上昇していたが, 全例がCTRXの投与により完治した.現時点では薬剤耐性化に伴う治療失敗例はなく, 現行のCTRX中心の抗菌療法は引き続き有効と考える. しかし, Hibにおける第3世代セフェム耐性化は進行しており, 今後の動向により新規併用療法や既存薬の適応拡大なども考慮する必要がある.
  • 神谷 齊, 加藤 達夫, 富樫 武弘, 岩田 敏, 黒崎 知道, 馬場 駿吉, 増田 佐和子, 佐藤 成樹, 吉村 理, 藤井 正人, 嶋田 ...
    2007 年 81 巻 1 号 p. 59-66
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    6歳未満の小児化膿性中耳炎患者より分離されたStreptococcus pneumoniaeの血清型分布及び7価肺炎球菌コンジュゲートワクチン (7価ワクチン) の血清型カバー率を検討するとともにpenicillin G (PCG) に対する耐性化を調査するため, 北海道, 宮城県, 千葉県, 東京都, 神奈川県, 三重県の10施設において, 2005年4月から2006年3月の1年間にわたりプロスペクティブに調査を実施した.
    鼓膜切開または鼓膜穿刺により採取した検体数は, 856検体で, 菌の発育が確認された599検体から691株の菌が分離され, このうち219株 (317%) がS. peneumoniaeと同定された. さらに, 基準に合った201株を解析対象とした. 201株の血清型をみると, 19F 52株 (25.9%), 6B 30株 (149%), 23F 24株 (11.9%) の順に多かった. 7価ワクチン血清型カバー率は62.7%であった.
    PCGに対する感受性は, penicillin susceptibleS. pneumoniae (PSSP) 40.3%, penicillin intermediateresistantS. pneumoniae (PISP) 428%, penicillin resistantS. pneumoniae (PRSP) 16.9%であり, PISPとPRSPを合わせると59. 7%であった. これら耐性菌に対する7価ワクチンの血清型カバー率はPISP 80.2%, PRSP 82.4%であった. ペニシリン結合蛋白 (penicillin binding protein; PBP) 関連遺伝子変異は, 175株 (871%) に認められ, genotype PISP (gPISP) 70株 (34.8%), gPRSP105株 (52.2%) であり, マクロライド遺伝子変異は176株 (87.6%) に認められた.
  • 澤口 博千代, 中島 宏和, 中島 重徳, 古西 満
    2007 年 81 巻 1 号 p. 67-71
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    Case 1: A 35-year-old man admitted for fever and respiratory failure during several weeks was found in chest computed tomography (CT) to have interstitial pneumonia, and the plasma β-D-glucan level indicated Pneumocystis jiverociipneumonia. Psoriasis from second-stage syphilis raised the suspicion of HIV infection. Serum anti-HIV-1 antibody proved positive and CD4-positive lymphocytes in peripheral blood were 18/μL. The man died despite treatment. Autopsy confirmedP. jiverociipneumonia.
    Case 2: A 28-year-old man seen for a fever and respiratory failure was found in chest CT to have mild interstitial pneumonia. We checked for hypersensitivity pneumonitis, Mycoplasma pneumoniae pneumonia, etc. The plasma β-D-glucan level indicated possible P. jirovecii pneumonia and immunodeficiency. Serum anti-HIV-1 antibody proved positive and CD4-positive lymphocytes in peripheral blood were 34/μL. The man was treated successfully, using trimethoprim with sulfamethoxazole for his interstitial pneumonia. His clinical symptoms were compatible with P. jirovecii pneumonia.
    P. jirovecii pneumonia with AIDS may present with more subacute or subtle symptoms than other immunosuppressive diseases, making it difficult to diagnose. Medical professionals should thus make it a point to familiarize themselves with AIDS prevention.
  • 阿部 克昭, 石和田 稔彦, 星野 直, 河野 陽一
    2007 年 81 巻 1 号 p. 72-75
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    We present 2 cases of meningitis caused by the sameHaemophilus influenzaetype b (Hib) strain in a nursery at a 3-month interval. Causative agents isolated showed good susceptibility to β-lactams and both patients recovered without any sequelae. Survey culture at each occurrence of meningitis showed 10 asymptomatic nasopharyngeal carriers. Oral rifampin was administrated to all staff and infants, but 2 carriers were found a month later from chemoprophylaxis. Pulsed-field gel electrophoresis analysis showed that the two strains isolated from meningitis patients and 12 from asymptomatic carriers were apparently identical. When systemic Hib infection occurs in a nursery, other infants may be at high risk for secondary disease. It is difficult, however, to eliminate Hib carriage by chemoprophylaxis, indicating that Hib vaccination to prevent systemic Hib infection is necessary in Japan.
  • 川畑 拓也, 小島 洋子, 森 治代, 大竹 徹, 大國 剛
    2007 年 81 巻 1 号 p. 76-77
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2011/02/07
    ジャーナル フリー
    We found two cases of HIV-1 acute infection, confirmed by nucleic amplification test (NAT) and/or RTPCR, with HIV-1 antibody negative by immunochromatography (IC) method but weakly positive by particle agglutination (PA) test. These cases suggested that IC method was less sensitive than PA test in the detection of acute infections. It is necessary to execute the post counseling that considers the possibility of the acute infection in public health centers and testing places where IC method is used for the screening test. It is also important to recommend taking the following re-examination after a certain period to a person who seems to have had a chance of infection in a short time before testing.
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