感染症学雑誌
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83 巻, 5 号
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総説
  • 池辺 忠義, 阿戸 学, 小林 和夫, 渡辺 治雄
    2009 年 83 巻 5 号 p. 485-489
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    劇症型溶血性レンサ球菌感染症(streptococcal toxic shock syndrome)は,1987 年に米国で最初に報告され,日本においても1992 年に典型的な症例が報告されている.現在までに500 人を超える患者が確認され,このうち約40%が死亡しているというきわめて致死率の高い感染症である.病理学的所見から,感染部位において菌の集積はあるが,多核白血球の浸潤が見られないことから,宿主防御の撹乱が劇症型溶血性レンサ球菌感染症の発症機序に重要であることが考えられた.そこで多核白血球に対する作用を調べた結果,劇症型感染症を引き起こした株は,少なくとも2 つの方法によって,多核白血球の機能を阻害していることが判明した.1 つは,ストレプトリジンO による多核白血球のネクローシス,もう1 つは,セリンプロテアーゼであるScpC によりIL-8 を切断することで多核白血球の遊走能を阻害することである.これらの因子をコードする遺伝子の発現は,劇症型感染症を引き起こした株で増大しており,この発現の上昇は,二成分制御系のcsrS 遺伝子の変異によるものであった.
原著
  • 小西 典子, 尾畑 浩魅, 下島 優香子, 門間 千枝, 甲斐 明美, 辻 孝雄
    2009 年 83 巻 5 号 p. 490-495
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    2003 年6 月に東京都および千葉県で発生した,仕出し弁当を原因とした食中毒事例は,6 種類の毒素原性大腸菌を原因とした非常に珍しい事例であった.検査は,DHL 寒天平板上に発育した大腸菌を対象にColonysweep PCR 法でスクリーニングする方法を導入した結果,非常に効率的に検査を実施できた. 患者糞便84 検体について下痢原性大腸菌の各種病原因子をスクリーニングした結果,いずれかの毒素遺伝子が陽性となった検体は56 検体(66.7%)であった.内訳は,LT 遺伝子35 検体(41.7%),STp 遺伝子 21 検体(25.0%),STh 遺伝子11 検体(13.1%)であった.このうち11 検体では,2 種類の毒素遺伝子が陽性であった.これらの検体からETEC の分離を試みた結果,患者糞便84 検体中48 検体(57.1%)から毒素原性大腸菌(ETEC)が検出された. 1 検体から1 種類のETEC のみが検出された例では,O25 : NM(LT)が21 検体,O27 : H20(STp)が12 検体,O148 : H28(STh)が8 検体,O25 : NM(STh)およびO27 : H7(STp)が各1 検体であった.一方, 1 人の糞便から複数タイプのETEC が検出されたものが5 検体あった.その血清型および毒素型はO25 : NM (LT)&O27 : H20(STp)が3 検体,O27 : H20(STp)&O148 : H28(STh)あるいはO25 : NM(LT)&O78 :NM(STh)が各1 検体であった.
  • 大谷 勝実, 金子 紀子, 青木 敏也, 村田 敏夫
    2009 年 83 巻 5 号 p. 496-499
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    1999 年から2006 年の間に,山形県において95 例のつつが虫病患者の発生があったが,そのうちの4 例がKawasaki 型Orientia tsutsugamushi感染によるつつが虫病であることを確認した.これら4 例とも女性で,発病日は10 月中旬から11 月初旬であった.刺し口,発疹,発熱が共通して認められた.間接蛍光抗体法による抗体価はKawasaki 型抗原に対してIgG,IgM とも各症例で上昇が認められた.IgG に比べIgM の明らかな上昇がみられた.4 例中3 例で,O. tsutsugamushiの56kDa タンパクをコードする遺伝子がnested PCR で検出された.型別PCR ではKawasaki 型の増幅産物が得られた.このうちの2 例について,nested PCR 産物のダイレクトシークエンス法により塩基配列を決定した.塩基配列はKawasaki 株(Accession number :M63383)と99.8%一致した.関東以西で主流のKawasaki 型によるつつが虫病が東北地方の山形県においても存在することが確認された.
  • 飯島 義雄, 秋吉 京子, 田中 忍, 貫名 正文, 伊藤 正寛, 春田 恒和, 井上 明, 安藤 秀二, 岸本 寿男
    2009 年 83 巻 5 号 p. 500-505
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    2005 年12 月,神戸市内において鳥類展示施設の従業員の間でオウム病が発生した.従業員は,オウム病等の人獣共通感染症に関する研修等を受けておらず,鳥の糞の始末等を行う場合にも,マスク,手袋,作業着等の使用は限られていた.67 名の従業員のうち,4 名が肺炎を呈しており,2 名がオウム病肺炎と確定診断された.それ以外に19 名が発熱や咳などの症状を訴えたが,オウム病とは診断されなかった. オウム病発生時,約970 羽が検疫もされず,個体識別もされず飼育されていた.餌や水に混ぜてのドキシサイクリン投与に効果がなかったため,全鳥の個体識別とPCR にてクラミジアの検査を実施した.比較的大量のクラミジアを排出していたトリに,ヒムネオオハシ1 羽,オシドリ1 羽,マガモ3 羽がいた.また,死亡したオキナインコ1 羽の臓器からも大量のクラミジアが検出された. 肺炎患者1 名の気管支肺胞洗浄液がPCR でクラミジア陽性であったことより,主要外膜タンパク質(major outer membrane protein : MOMP)の塩基配列を決定した.上記のトリ由来のMOMP の配列と比較したところ,ヒムネオオハシから検出したMOMP の塩基配列が,患者のそれと完全に一致した.それ以外のトリ由来のものは,1~5 塩基異なっていた.ヒムネオオハシは,閉鎖的な部屋に放たれており,作業中にその排泄物を吸い込んで感染したものと推察された. 今回のオウム病集団発生を通じて,①オウム病など人獣共通感染症に対する知識と感染対策の必要性,②迅速診断の難しさ,③血清診断の難しさ(PCR でオウム病が確認できても,抗体価の上昇が起こらない症例の存在),④糞からのクラミジア検出の難しさ(PCR 阻害物質の残存)を経験した.また,パルスフィールド電気泳動等が確立されていないクラミジアにおいては,MOMP の塩基配列の解析が菌株を比較する方法として有用と考えられた.
  • 水谷 尚雄
    2009 年 83 巻 5 号 p. 506-512
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    呼吸器外科で手術部位感染(surgical site infection,以下SSI)として発生する膿胸の頻度は高くはないが,MRSA 膿胸を発生すると治療に難渋する.当院で過去10 年間に経験したSSI のMRSA 膿胸3 例について検討し,その対策を考察した.対象:3 症例とも診断確定とともにバンコマイシン(以下VCM)の全身投与を行った.症例1.小型肺癌に対する区域切除後に発症.切開創のSSI と診断して対処したために有効な胸腔ドレナージが遅れ治療に難渋した.菌は陰性化することなく治癒した.症例2.塵肺に合併した進行肺癌の肺葉切除後に発症.気管支形成を行い情報ドレーンとして胸腔ドレーンを長期間留置した.VCM で菌が陰性化せずリネゾリドを使用し陰性化し治癒した.症例3.続発性気胸の症例.胸腔鏡下肺部分切除を施行し術中所見から胸腔内感染を疑った.胸腔ドレーンを予防的に留置したが発症した.ドレナージ不良に対してウロキナーゼによる線維素溶解療法が有効であった.菌は陰性化することなく治癒した.結論:(1)手術時に留置した胸腔ドレーンを情報ドレーンとして長期留置すると逆行性感染を起こす可能性がある.(2)肺切除量を少なくする術式は膿胸の発生と進展の予防に有効な可能性がある.(3)膿胸の病期II 期以降に起こるドレナージ不良に対して線維素溶解療法は胸腔鏡手術に優先して試みる価値がある.(4)抗MRSA 薬の投与は全身への炎症の波及予防には必要であるが,中止の基準は菌の陰性化を目標とせず臨床経過から判断するべきである.
  • 杉浦 秀子, 金子 孝昌, 住田 めぐみ, 小野﨑 正修, 坂本 史衣, 大﨑 敬子, 田口 晴彦, 神谷 茂, 武田 京子
    2009 年 83 巻 5 号 p. 513-518
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    Clostridium difficile 関連下痢症(C.difficile-associated diarrhea : CDAD)の診断には,糞便中のtoxin A のみならずtoxinA および/あるいはtoxinB の両毒素検出キットが用いられるようになった.我々は,市販検出キットとしてtoxinA および/あるいはtoxinB の両毒素検出キットであるC.difficile TOX A/B II test (TOX A/BII)ならびにtoxin A 検出キットであるクロストリジウムトキシンA 検出キット「ユニクイック」(ユニクイック)の性能を確認する目的で,①精製されたtoxin A を用いた検出感度試験,②toxin A およびtoxin B を産生,toxin A は産生しないがtoxin B を産生,および両毒素とも産生しないC.difficile 菌株,およびC.difficile 以外の菌株を用いた特異度試験,③臨床検体を用いた感度ならびに特異度試験を実施した.その結果,TOX A/BII ならびにユニクイックにおけるtoxin A 検出感度は,各々0.35ng/mL,0.7ng/ mL であった.また,前述の毒素産生パターンの異なるC.difficile 菌株およびC.difficile 以外の菌株培養上清を用いた特異度評価より,ユニクイックはtoxin A 産生を,またTOX A/BII はtoxin A,toxin B の両毒素あるいはそれぞれ単独の毒素を特異的に検出できることが確認された.臨床検体を用いた感度,特異度試験では,toxin B 産生性C.difficile 分離同定法により当該菌の存在が確認された43 検体ならびに分離されなかった56 検体に対するTOX A/BII のsensitivity,specificity,positive predictive value,negative predictive value はそれぞれ95.3%,98.2%,97.6%および96.5%であり,ユニクイックのそれ(76.7%,98.2%,97.1%および84.6%)に比べ検出感度が高かった.以上の成績より,TOX A/BII による検査結果は毒素産生性C. difficile 分離培養検査結果とよく一致し,CDAD の診断のために有用であることが示唆された.しかしながら,臨床検体からの毒素検出検査のみに頼らず,培養検査を併用することも重要であると考えられた.
  • 髙山 直秀, 斉加 志津子, 一戸 貞人
    2009 年 83 巻 5 号 p. 519-524
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    これまで臨床現場では,麻疹に対する免疫の程度を知るための簡便な方法として,赤血球凝集抑制(hemagglutination inhibition : HI)抗体価が測定されてきたが,近年酵素抗体(enzyme-immunoassay : EIA)法による麻疹EIA-IgG 抗体価が用いられている.HI 法は,麻疹ウイルスが細胞に結合するために必要なH 蛋白に対する抗体を測定しているので,感染防御能を反映すると考えられるが,麻疹EIA 法は,ゼラチン粒子凝集(particle agglutination,PA)法と同様に,感染防御に関与しない抗体も含めて測定するため,EIA-IgG 抗体価は必ずしも麻疹に対する発症防御の程度を反映しないと考えられる.同一検体につき,HI 法,PA 法,中和法により麻疹抗体価を測定し,得られた抗体価との相互関係から,デンカ生研製測定キットを用いた場合,EIA-IgG 抗体価が12.0 以上であれば,麻疹発症防御レベル以上と判断できるが,EIA-IgG 抗体陽性であっても4.0 以上8.0 未満では麻疹ワクチンの追加接種が必要であり,8.0 以上12.0 未満でも追加接種が望ましいと考えられた.
  • 徳野 治, 藤原 美樹, 中上 佳美, 山之内 すみか, 足立 昌代, 池田 明子, 北山 茂生, 高橋 敏夫, 加瀬 哲男, 木下 承晧, ...
    2009 年 83 巻 5 号 p. 525-533
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    インフルエンザ迅速診断キットは,その初期診断と治療に有用であり多種市販されている.しかし検査結果の精度に関しては,各キット間の検出感度差も示唆される.今回8 社から販売されているキットの特性を明らかにすることを目的として,ワクチン株及び臨床分離株を用いて検出感度や性能等を比較検討した.供試したウイルス株は分離培養したA 型H1N1,A 型H3N2,B 型のワクチン株5 株,臨床株6 株を用いた.各ウイルス株原液を生理食塩水で10 倍段階希釈し,キット添付文書記載の用法に基づき測定を行い,陽性検出限界を求めた.これをさらに2 倍希釈系に調製して測定し,最小検出感度を比較した.各試料中のウイルスRNA コピー数をリアルタイムreverse transcriptase-polymerase chain reaction(RT-PCR)法にて測定した.同時に各キット添付の専用綿球と専用容器でのウイルス抽出効率の評価も実施した.各分離株に対する最小検出感度のウイルス抗原量平均値〔log10 コピー数/mL〕は,A 型H1N1 が5.68~7.02,A 型H3N2 が6.37~7.17,B 型が6.5~8.13 であり,一部のキット間で感度に有意差が認められ,ウイルス抽出効率についてもキット間に差が認められた.ウイルス検出感度はA 型に対して比較的高く,B 型には低い傾向が認められた.各キット間の検出感度差については,用いられている検出原理の違いや,あるいはそれぞれのウイルス抽出方法の違いによるものと推察される.
症例
  • 加藤 哲朗, 佐藤 文哉, 坂本 光男, 吉川 晃司, 吉田 正樹, 小野寺 昭一
    2009 年 83 巻 5 号 p. 534-537
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    We report a rare case of toxoplasmic encephalitis in a non-AIDS patient. A 62-year-old man undergoing hemodialysis for seven months and corticosteroid therapy for rapidly progressive glomerulonephritis and admitted for generalized convulsions was found in cranial magnetic resonance imaging (MRI) to have multiple ring-enhanced lesions. Antibodies against Toxoplasma gondii, and in Sabin-Feldman dye test were extremely high, yielding a diagnosis of toxoplasmic encephalitis. He was also diagnosed as having cytomegaloviral retinitis. Anti-HIV antibody was negative. Treatment with pyrimethamine and clindamycin was effective and intracerebral lesions disappeared. Physicians encounting a similar situation should consider toxoplasmic encephalitis as a differential diagnosis, even in non-HIV patients, and implement confirmational examination.
  • 原田 壮平, 畠山 修司, 北沢 貴利, 糸山 智, 太田 康男, 小池 和彦
    2009 年 83 巻 5 号 p. 538-543
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    A 78-year-old man administered prednisolone and cyclosporin A for bullous pemphigoid and found in computed tomography (CT) to have a left-lung nodule was suspected of having a fungal infection due to elevated blood (1→3)-β-D-glucan. Despite empirical antifungal therapy, however, the nodule grew, followed by new nodules in both lungs. Disseminated nocardiosis was eventually diagnosed based on sputum, blood, and skin cultures growing Nocardia sp. Antinocardial treatment with imipenem/cilastatin and amikacin was started. The patient then developed pneumocystis pneumonia for which pentamidine was added. He had recovered completely when antimicrobial therapy was completed. A wide variety of microorganisms may infect patients with impaired cellular immunity, simultaneously involving multiple organisms in some cases. Definitive microbiological diagnosis with culture or biopsy specimens is therefore crucial for appropriate management.
  • 石垣 和慶, 中村 朗, 岩渕 千太郎, 小寺 聡, 大江 健二, 片岡 康, 會田 裕香
    2009 年 83 巻 5 号 p. 544-548
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    Streptococcus suis, a major global porcine pathogen, is an emerging zoonosis in Southeast Asia that triggered a 2005 outbreak in China. S. suis causes meningitis, sepsis, and endocarditis in both pigs and humans and involves significant mortality. We report the case of a previously healthy 50-year-old dairy farmer who developed S. suis type 2 endocarditis complicated by pulmonary embolism and spondylitis. He experienced a high fever, chills, fatigue, and worsening low back pain in the 6 weeks prior to admission. On physical examination, he had lumbar spine tenderness and weakness of the left leg. Blood culture identified penicillin sensitive S. suis type 2. Echocardiography showed vegetation on the tricuspid valve, and magnetic resonance imaging (MRI) showed signs of spondylitis. The man reported sudden chest pain several days after admission, which computed tomography (CT) showed what was diagnosed as a septic pulmonary embolism. He was treated with penicillin G for 4 weeks and gentamicin for the first 2 weeks, followed by 2 weeks of oral amoxicillin, after which his symptoms gradually improved. The infection source was probably his dairy herd, since calves often bit his fingers while feeding and S. suis was found in their oral mucus. Over 400 cases of human S. suis infection have been reported globally, but this is, to our knowledge, the first known case of bovine transmission. All of Japanʼs 8 other cases involved occupational swine exposure, 5 of whom had injuries to their fingers. This emerging situation should be made known to all possibly involved in unprotected direct contact with swine and cattle, particularly when the skin could be compromised by cuts or abrasions.
  • 里村 秀行, 尾高 郁子, 酒井 力, 加藤 はる
    2009 年 83 巻 5 号 p. 549-552
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    A 40-year-old man undergoing allo-hematopoietic stem cell transplantation for chronic myelogenous leukemia and developing diarrhea was administered prophylactic antibiotics including levofloxacin, fluconazole, cotrimoxazole, and vancomycin. Stool specimens were positive for toxin A in enzyme immunoassay but negative for toxin B in cell culture assay with a neutralization test, indicating that toxin A detection was false-positive. Stool culture yielded enterotoxin producing Clostridium perfringens, not Clostridum difficile. Polymerase chain reaction (PCR) detected the gene encoding C. perfringens enterotoxin in DNA extracted from stool specimens, but not the toxin B gene. Laboratory tests for enterotoxic C. perfingens may therefore be necessary for diagnosing antibiotic-associated diarrhea when culture for C. difficile is negative.
  • 清水 恒広, 松村 康史
    2009 年 83 巻 5 号 p. 553-556
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    Shewanella algae is an aquatic gram-negative bacterium, rarely recovered from human clinical samples. Case reports of human Shewanella infection are, however, slowly increasing, and a Shewanella infection outbreak was reported at a South Korean hospital. We report the case of an 89-year-old man admitted for back pain and fever after eating raw marine fish. Sulbactam/cefoperazone was started under a tentative diagnosis of gall bladder inflammation with gallstones based on ultrasonographic findings. His persistent back pain,however, necessitated vertebral magnetic resonance imaging (MRI), which showed thoracic vertebral osteomyelitis and discitis. Two sets of blood culture on admission yielded a gram-negative bacillus identified as “Shewanella putrefaciens”by automated identification. Ceftriaxone administration for 3 weeks followed by oral levofloxcin for 5 weeks cured the vertebral osteomyelitis and discitis. 16S rRNA sequence analysis showed that “S. putrefacien”was, in fact, S. algae-incorrectly detected because semi-automated and automated identification did not include S. algae in their database. It should thus be kept in mind that consuming raw-fish may cause Shewanella bacteremia and osteomyelitis in patients with hepatobiliary disease and that genetic analysis is required to precisely determine the occurrence of Shewanella spp.
  • 福地 貴彦, 森澤 雄司
    2009 年 83 巻 5 号 p. 557-560
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    Domestic animals are the main reservoirs of Pasteurella species for human zoonosis due to bites and scratches. Pasterurella multocida may cause serious soft-tissue infection and, less commonly, sepsis or septic shock, particularly in insufficient initial therapy and an immunocompromised host. We report a case of catscratch-induced P. multocida infection, presenting with disseminated intravascular coagulation and acute renal failure. A febrile 83-year-old woman with consciousness disturbance and a subcutaneous left-foot abscess due to a scratch from a pet cat. She was successfully treated with antibiotic piperacillin and clindamycin therapy and aggressive wound drainage.
  • 木村 琢磨, 今永 光彦, 青木 誠
    2009 年 83 巻 5 号 p. 561-563
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/08/20
    ジャーナル フリー
    Ventriculo-atrial shunt infection (VASI) may lead to sepsis and/or nephritis, making early diagnosis critical. VASI is usually diagnosed by cerebrospinal fluid culture conducted after ventricular puncture or shunt removal, both of which are invasive. Non-invasive attempts at diagnosis, however, present a nonspecific clinical picture unless shunt dysfunction is present. A 57-year-old woman treated with ventriculo-atrial shunt 10 months earlier due to hydrocephalus following subarachnoid hemorrhage developed a fever but evidenced no infected organs in general examination although Staphylococcus epidermidis was isolated several times upon blood culture. Enhanced brain computed tomography (CT) showed neither abnormal findings nor changes in ventricular size and no shunt dysfunction was demonstrated clinically. In cerebrospinal fluid examination, the protein level was 137mg?dL and cell count and bacteriological findings were normal. 10 days later, however, the cell count and bacteriological findings were normal but protein was 180mg/dL. The cerebrospinal fluid protein increase indicated VASI, and the shunt was removed. The womanʼs fever was immediately alleviated and Staphylococcus epidermidis was detected in the cerebrospinal fluid culture of the specimen from the shunt tip and its periphery. Blood culture is useful for identifying bacterial etiology of VASI if neither cerebrospinal fluid cell count increases nor abnormal bacteriological findings are observed, provided that cerebrospinal fluid protein in crease are observed in serial measurement.
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