肝臓
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15 巻 , 6 号
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  • 五十嵐 省吾, 堺 隆弘, 織田 敏次, 藤原 研司
    1974 年 15 巻 6 号 p. 337-341
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2010/03/08
    ジャーナル フリー
    ヒトの乙型硬変肝のコラーゲンを1M食塩(中性溶性コラーゲン),および0.5M酢酸(酸溶性コラーゲン)で抽出し,そのアミノ酸組成,糖含量および分子量を測定した.
    1) ヒトの硬変肝から抽出されたコラーゲンもカルボキシメチルセルロースクロマトグラフィーによりα12およびβ12鎖に分離出来る.
    2) α12鎖のアミノ酸組成は,ハイドロオキシプロリン,メチオニンが少なく,ハイドロオキシリジン,ヒスチジンが多い.α2鎖により多く塩基性アミノ酸が含まれている.
    3) α1212鎖ともに糖含量が著しく多く,糖を介する基質との結合が,ヒトの硬変肝のコラーゲンの抽出を困難にしているものと考えられる.
    4) α12鎖の分子量は103,000, 106,000と推定される.
  • 高木 靖
    1974 年 15 巻 6 号 p. 342-352
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    ラットの閉塞性黄疸,急性CCl4障害についてβ-glucuronidase活性を検索し次の結果を得た.(1) 血清B-Gは閉塞期間延長とともにしだいに上昇するが,4週以後およびCCl4投与群では低下した.(2) 肝homogenate B-Gも閉塞期間延長につれ上昇.(3) lysosome画分のtotal activityは閉塞期間延長にしたがって低下.(4) lysosomeの脆弱性は胆管閉塞後早期に増大,以後4週まで同程度を維持したが6週後にはむしろ低下し,control群値と有意差がなくなった.CCl4投与群は閉塞群の4週群程度で,結局脆弱性はある程度以上増大しないと思われた.(5) 電顕では胆管閉塞3~4週にかけてlysosomeが増加するが,6週になると減少の傾向を示した.
    以上より閉塞性黄疸において経時的に血清B-Gを測定することにより,肝障害の程度,そして閉塞解除後の肝の回復の程度まで,かなり推定できるものと考えられた.
  • 末松 俊彦, 西村 恒彦, 柏木 徹, 鎌田 武信, 阿部 裕, 木村 和文
    1974 年 15 巻 6 号 p. 353-361
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    198Auコロイドあるいは131I-BSPの静注後,医用放射性同位元素(RI)データ処理装置を用いて肝RI集積曲線および経時的血中RI濃度曲線を求め,この曲線をシミュレーション解析した結果,(1) 血中より肝への移行係数は正常例の0.084に対して,慢性肝炎例で0.060,肝硬変症例で0.033と低下した.(2) 131I-BSP 10分停滞率は肝へのとり込みをあらわす指標となることがわかった.さらに,131I-BSP 10分停滞率とICG試験15分停滞率との相関をみると良好(R=0.78)であるが,しかし131I-BSP 30分停滞率とICG試験15分停滞率との相関は低かった(R=0.40).したがって,131I-BSP 30分停滞率はICG試験15分停滞率とは異なった情報を与えるものと考えられる.また肝の左右両葉および脾相当部の関心領域より得た肝脾RI集積曲線は肝循環動態の変化をよく反映するものと考えられ,臨床的に有用である.
  • 大屋 文彦, 小山 富嗣, 大屋 敬彦
    1974 年 15 巻 6 号 p. 362-368
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    低濃度α-フェトプロテインの検出法として,リバノール溶液を用いる方法を検討した.α-フェトプロテインは,リバノールと反応して複合体を形成して沈澱する.そのさいの最適リバノール濃度は8.0×10-6Mで,複合体からα-フェトプロテインを変性を伴わず遊離させるには,2% NaCl燐酸緩衝液が適している.使用血清は0.5mlで,手技も簡単でRIA法と比較して費用,設備,複雑さの点で優れている.また,その検出感度も350mμg/mlまで陽性,600mμg/mlまでは定量的判断が可能である.
    本法を用いて,急性肝炎,劇症肝炎,亜急性肝炎,肝硬変,早期の肝癌について血清α-フェトプロテインを測定した.急性肝炎では陽性例はなかったが,肝硬変に合併した早期の肝癌で,従来のSRID法で陰性,本法で陽性を呈し,治療とともにその沈降輪の縮小がみられた.本法は亜急性肝炎,劇症肝炎,肝硬変,早期の肝癌のα-フェトプロテインの測定に,RIA法と同様優れた方法であると思われた.
  • 加登 康洋, 杉本 立甫, 鈴木 邦彦, 西邨 啓吾, 小林 健一, 杉岡 五郎, 武内 重五郎, 野々村 昭孝, 太田 五六, 森谷 修三
    1974 年 15 巻 6 号 p. 369-377
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    各種肝疾患の末梢血T細胞の分布をみ,一部の症例において,末梢血T細胞の分布の推移,末梢血B細胞の分布を測定し,検討を加えた.対象は金沢大学第1内科の肝疾患52例,HBcarrier 6例,対照11例である.対照例11例の末梢血T細胞の分布の平均値は61±11%であった.急性肝炎HB陽性例,陰性例,慢性肝炎非活動型および代償性肝硬変のHB陰性例の末梢血T細胞分布と対照群との間には有意の差はみられなかったが,HB carrier, HB抗原陽性の慢性肝疾患患者の末梢血T細胞の分布は対照群に比し推計学上有意の差で低値を示した.また2例のHB抗原陽性非代償性肝硬変では,経過観察中末梢血T細胞の分布に変動がみられた.末梢血B細胞の分布には差がみられなかった.
    以上より,末梢血T細胞の数的分布の低下という細胞性免疫異常は,HB抗原陽性例の肝病態と密接に関連していると考えられた.
  • 小幡 裕, 林 直諒, 久満 薫樹, 安食 僖三, 田宮 誠, 藤原 純江, 藤岡 芳子, 黒川 きみゑ, 竹本 忠良, 白坂 龍曠, 村上 ...
    1974 年 15 巻 6 号 p. 378-385
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    インドネシアにおける肝疾患の基礎調査として,東部ジャワの一地区に在住するインドネシア労務者(イ人)511名,駐在日本人(駐日人)70名を対象にHB抗原,抗体保有者の実態を把握する目的でアンケート調査,肝機能検査およびHB抗原subtypeの分析を行なった.
    イ人抗原保有者は5.7%,抗体保有者は27.6%で,少くとも約1/3の者が肝炎ウイルスBに接触している.これらの年齢別保有率は特殊な分布を示し,地域的ないしは人種的特殊性が問題とされる.抗原保有者の肝機能異常率は48.8%で,抗体保有者,抗原抗体陰性者に比し明らかに高率であった.また原発性肝癌に類似した低titer保有者が多くみられた.なお調査しえたHB抗原のsubtypeはいずれもadwであった.
    駐日人抗原保有者は11.4%でsubtypeは検索しえた範囲ではadrであり,イ人と異なり日本において多数を占める型と一致していることから,日本由来のものと考えられる.また抗体保有率は17.1%であった.
  • 外山 久太郎, 新関 寛, 為近 義夫, 三井 久三, 広門 一孝, 柴田 久雄, 岡部 治弥, 矢島 太郎, 奥平 雅彦
    1974 年 15 巻 6 号 p. 386-393
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    症例は33歳の女性で,経口避妊薬(Anovlar)を服用したところ,第2サイクルの終了間際に嘔気,全身倦怠感,〓痒感が出現してきたため当院を受診し,黄疸と肝障害を指摘されて入院した.第35病日の肝生検の結果得られた病理組織標本では,胆汁うっ滞像,spotty necrosisに加えて本例に特異的所見である多核巨細胞が多数みられた.巨細胞はしばしば乳児肝炎の特徴像としてみられ,成人ではまれとされているが,Liberらの例を初めいくつかの報告がある.巨細胞の出現機序については,融合説,核分裂説などが考えられているが,それらのいずれとも確証がない.本例でもそれについての詳細な検討がなされたが,どのような機序によるものか明らかにしえなかった.
  • 栗山 洋, 岡村 純
    1974 年 15 巻 6 号 p. 394
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 牧 洋, 嶋田 千恵子, 山崎 義亀與, 斉藤 和哉, 得田 与夫, 大月 五, 三林 裕
    1974 年 15 巻 6 号 p. 395
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
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