体質性黄疸35例,体質性ICG排泄異常症16例の色素移送動態を検討した.Gilbert病とD-J症候群ではビリルビン移送異常が,BSP, ICGより優位であり,Rotor型とICG異常症ではBSPとICG移送異常がビリルビンより優位であった.Gilbert病のBSP消失曲線は,初期消失遅延型と後期消失遅延型の2群に,ICGは,後期消失が正常,遅延,中間の3群に分けられた.D-J症候群で,BSP消失曲線の再上昇は全例にみられ,いずれも一定のパターンを示したが,ICGの再上昇は7例中4例で認め,そのパターンは不定であった.Rotor型は排泄障害のほかに摂取障害が著しく,D-Jの移送障害とは異なり,また,ICG異常症の消失曲線はRotor型に似ているが,20~25分のステップ形成が特異的で,Rotor型の様な肝から胆汁中への色素排泄障害は認めなかった.フェノバルビタールによる影響も,色素と疾患により様々で,各疾患は,ビリルビン,BSP, ICGを軸とした3次元の空間にそれぞれ独自の位置を占めていた.
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